＜ニコンサロン＞
伊藤 浩之ハバナハバナ

• ニコンサロン

2021年2月16日（火）～2021年3月1日（月）　日曜休館

2020年4月末、6度目のハバナ訪問を予定していたが、新型コロナウィルスの世界的流行により、キューバでも外国人の入国制限が施行されたため渡航が不可能となった。
仕方なく部屋にこもり、以前、ハバナで撮影したフィルムやデータを眺めながら、過去の旅を振り返っていると、次第に異なる時間、異なる場所で撮影した写真と写真の間にも親和性があることを見い出し、それらを融合させた。
実際にはハバナを訪れない、自宅に引きこもりながらの、写真を通しての旅であったが、6度目のハバナの旅は、かつて無い視覚の探検となり、前回までに劣らぬ旅となった。
これまで、様々な土地を見たいと思い、より多くの国々を訪れるつもりで旅をしてきたが、日本からは最も遠い地域にあるにも関わらず、ユニークで居心地が良く、また、興味深い歴史性を持つキューバの首都ハバナには繰り返し訪れていた。緊急事態宣言下の内的な旅の中で、繰り返すことは力であることを知った。

（伊藤浩之）