2020年10月23日(金) 〜 2020年11月16日(月) 日曜休館
2020年11月26日(木) 〜 2020年12月 9日(水) 日曜休館
平安時代に成立した『安珍清姫物語』は、日本で最も有名な悲恋の伝説として、現代に伝わっています。能楽や人形浄瑠璃、歌舞伎や日舞などの伝統芸能にとどまらず、絵画や小説、舞台や映画などにも登場し、表現の幅を広げながら観るものを魅了し続けています。
今でも和歌山県・道成寺を訪れれば、ご住職の絵解き説法を拝聴することができ、京都・妙満寺を訪ねれば二代目の鐘を拝観することができます。私たちにとって、求めれば手が届き、想像をふくらませる事のできる魅力的な伝説でもあるのです。
この物語は、愛や裏切り、執着や悲しみ、また生や死が盛り込まれることで、どの時代の人々の心にも響くような、普遍的なメッセージを放っています。そのテーマに惹かれた私は、物語から着想を得て、2018年から2020年にかけて『BELL』を制作しました。
女性が負った悲しみや秘められた強さを、現代を生きる私たちの中に掘り下げながら撮影しました。伝説に向き合い、現在の自分の家族や生活を見つめることで、より解き放たれた自由な生き方を探っています。
(古賀絵里子)
※ニコンプラザ大阪 THE GALLERYは、10月30日(金)より次の住所に移転、リニューアルオープンいたします。
〒541-0059 大阪市中央区博労町 3-5-1 御堂筋グランタワー 17階
ニコンプラザ東京にて、古賀絵里子氏によるトークイベントを以下日程で開催します。写真集「BELL」制作の背景などをお話いただきます。
感染症拡大防止対策のため、席数を制限させていただきます。ご理解いただきますようお願い申し上げます。
開催日時:
■11月2日(月) 13:00-13:30 ※当日11:00より座席整理券を配布いたします。定員10名
■11月4日(水) 13:00-13:30 ※当日11:00より座席整理券を配布いたします。定員10名
1980年福岡市生まれ。上智大学フランス文学科卒業。第20期写真ワークショップ・コルプス修了。2004年浅草のある老夫婦の日常を綴った作品『浅草善哉』で「フォトドキュメンタリーNIPPON」を受賞。2011年写真集『浅草善哉』(青幻舎)出版、翌年「さがみはら写真新人奨励賞」を受賞。2015年には、高野山を舞台にした二作目『一山』(赤々舎)を刊行し、同展で「KG+AWARD」グランプリを受賞。翌年、京都国際写真祭のメインプログラムにて、自身の妊娠と出産をテーマにした作品『TRYADHVAN』を展示。同年写真集『TRYADHVAN』(赤々舎)を出版した。他に写真絵本『世界のともだち12カンボジア』(偕成社)などがある。「日経ナショナルジオグラフィック写真賞」優秀賞、産経児童出版文化賞、Prix Virginia 2018 Jury’s Choice(フランス)などを受賞。国内外にて個展やグループ展を多数開催。2018年「Life Live Love」展を野村恵子氏と開催(入江泰吉記念奈良市写真美術館)。フランス国立図書館、清里フォトアートミュージアムなどに作品が永久収蔵されている。京都市在住。