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ニコンサロン bis 大阪 2017年6月

大阪写真月間2017

写真
写真家150人の一坪展 2
6/1 (木) ~6/7 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

写真文化の発展と普及に寄与することを目的に、毎年6月1日の「写真の日」を中心とした期間に東京と大阪で開催されるのが「写真月間」である。
「大阪写真月間」は2000年の暮れに「東京写真月間」(日本写真協会主催)の呼びかけに応じてスタートし、02年6月に初めて「大阪写真月間2002」を開催した。
今回で16回目の開催となる「大阪写真月間」では、大阪市内の複数のギャラリーで写真家約150人が1人一坪(1.8m四方)を使って展示する「写真家150人の一坪展」と、一般の写真愛好家が1人一枚を展示する写真展「私のこの一枚」の二つの写真展のほか、高校生による「ハイスクール・フォトアワード」、「小学生のための写真教室」、シンポジウムなどを併催する。
メインイベントである本展の特色は、写真を表現手段として作品を制作している人なら、作品内容や方法はもちろんのこと、年齢、性別、国籍、職業などに関係なく参加できるところにある。また、展示するギャラリーや壁面の場所も抽選で決定するので、いっさいの審査や選別は行わない。写真展にポリシーやテーマを求める人は、この何でもありの写真展に「展としてのポリシーがない」という異論を唱えることもあるが、80歳を超える超ベテラン作品の横に、孫のような学生がはじけるような写真を並べる、そんなお好み焼き的「ごちゃ混ぜ感」が本展の魅力である。
この「写真家150人の一坪展」では、観客は内容も方法も異なる150の写真表現作品に出会うことになり、150の個性の中に、きっと気に入る作品があるはずである。 (大阪写真月間実行委員会)

大阪写真月間2017

写真
ハイスクールフォトアワード2017
6/8 (木) ~6/14 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

大阪写真月間は毎年6月に「写真家150人の一坪展」、「私のこの一枚」の二つの写真展を中心に、「小学生のための写真教室」、「シンポジウム」など、さまざまなイベントを6月1日「写真の日」を中心とした期間に実施している。
本展は、この大阪写真月間のイベントの一つとして開催するもので、全国の高校生を対象に作品を募集し、優秀な作品を顕彰することで高校写真部生徒さんたちのレベルアップにつなげたいと考えている。ゲスト審査員は写真評論家の飯沢耕太郎氏と大阪新美術館建設準備室研究主幹の菅谷富夫氏。
昨年は30の高等学校から182点のエントリーがあり、その中から15作品が「ハイスクールフォトアワード・グランプリ」をはじめ各賞を受賞し、賞状と記念品が贈られた。
題材は身近な友人、家族を撮ったものから社会派スナップ、風景、ネイチャーなど多岐にわたり、表現技法も伝統のモノクロプリントから最新のデジタルフォトまで実に様々である。しかし、彼等が対象に向ける素直な眼差しと、対象と向かい合う真摯な態度は共通している。
当該イベントは、作品を顕彰することで高校写真部の生徒たちのレベルアップにつなげたいという主旨で催されており、展示する作品は、高校生たちの若い感性と情熱にあふれている。

juna21 髙田 望 写真展

写真
日々の傍らに
6/15 (木) ~6/21 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

青森県の南東部にある三戸郡三戸町に祖母は暮らしていた。祖母が暮らす場所だから、私は幼い頃から三戸町に通っていた。その祖母も、2年前に他界した。あの日を境に、私と町の関係は曖昧なものになったように感じた。今後、自ら積極的にかかわらなければ、その関係性もさらに薄くなってしまうだろう。
昔は栄えていた町も、今では盆と正月以外はとても静かだ。静かになった町の中を歩いていると、開放感と閉塞感を覚える。居心地が良いのに、留まっているとどこか息が苦しくなるのだ。三戸町に惹かれ、この場所が好きなのに、なぜか「この町には住めない」と思ってしまう。だが、東京に帰り自分の生活に戻ると、ふとあの空気が、自然が、恋しくなるのだ。

祖母の家が無ければ関わらなかったであろうこの町の存在が、今や私の一部になっている。身内のようで身内でない。他人のようで他人でない。町と私の間には、今も昔も変わらぬ距離感がある。その距離感こそが、町のことを良く見せてくれ、心地良さを与えてくれるのだろう。
都会と自然、東京と三戸町を行き来することで、自分の在りようを確認し、自分の中に足りない何かを得ているのかもしれない。  (髙田 望)

カラー約20点。

作者のプロフィール

髙田 望(タカダ ノゾミ)
1990年東京都生まれ。2012年日本写真芸術専門学校卒業。以後、フリーで活動する。

PHOTO CULTURE WEEK CROSSING 企画展
宮崎 学 写真展

写真
ヒトの傍らで ―シナントロープから見た世界
6/22 (木) ~6/28 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

シナントロープとはギリシア語の「syn(共に)」と「anthropos(人間)」を語源とする言葉で、人間社会の近くに生息し、人間や人工物の恩恵を受けて共生する野生の動植物を指す。簡単に言えば、スズメやカラス、タヌキ、ネズミなど人間の生活環境に依存している動物のことだ。例えば、森林だった場所を人間が田んぼや畑にして農地化すれば、その環境を歓迎して繁栄する生物や植物も増える。つまり、一般的には環境破壊と言われるような「自然撹乱」を必要としている生物たちが存在しているのだ。そんな視点で日本の自然環境を見つめれば、人間が自然の中で生きていくための多くの発見と示唆とヒントが見えてくる。「黙して語らない自然界」にどのような言葉を与えるかが問われているのだろう。

作者のプロフィール

宮崎 学(ミヤザキ マナブ)
1949年、長野県生まれ。1982年に『鷲と鷹』で日本写真協会賞新人賞、1990年に『フクロウ』で第9回土門拳賞、1995年に『死』で日本写真協会賞年度賞、同書と『アニマル黙示録』で講談社出版文化賞を受賞。2013年、IZU PHOTO MUSEUM(静岡)で個展「自然の鉛筆」を開催。2016年、カルティエ現代美術館財団(パリ)でグループ展に参加。写真集・著書は70冊余。本展キュレーターの小原真史との共著『森の探偵』(亜紀書房)を出版予定。長野県駒ヶ根市在住。

星川 明美 写真展

写真
何もない、これがいい
6/29 (木) ~7/5 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

M子さんに会ったのは4年半前。その時は荒れ地にビニ-ルハウスを建てて住んでいた。馬の「シロ」「ブチ」、犬の「ワン子」と同居している。
電気、ガス、水道はない。薪スト-ブで暖をとり、食事をし、飲み水は湧き水を汲んでくる不自由な生活を楽しんでいるのだ。
20代の時、世界101か国をバイクで一人旅をし、モンゴルでは馬を買い一人旅をした経歴があり、その時「馬と暮らしたい・・」と思ったらしい。その夢を実現させている姿を写し続けていきたい思いで、冬の家(現在は和風ゲル)や夏は涼しい場所へ移動する(時にはヤギ小屋や屋根もない所)が、そこへも出来るだけ会いに行って、撮影させてもらう。
彼女は快く撮影に応じてくれ、普段のままの暮らしぶりを写させてくれた。思いがけず「ニッコ-ル大賞」をいただいたので記念に個展をし、皆様に見ていただきたい思いです。 (星川 明美)

作者のプロフィール

星川 明美(ホシカワ アケミ)
1948年6月 生まれ
2001年 アサヒカメラ誌「カラ-スライドの部」年度賞1位
2014年 サロン・ド年度賞 1位
2016年 ニッコ-ルフォトコンテスト「モノクロの部」大賞

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