髙田 望 写真展
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日々の傍らに
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4/25 (火)
~5/1 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
青森県の南東部にある三戸郡三戸町に祖母は暮らしていた。祖母が暮らす場所だから、私は幼い頃から三戸町に通っていた。その祖母も、2年前に他界した。あの日を境に、私と町の関係は曖昧なものになったように感じた。今後、自ら積極的にかかわらなければ、その関係性もさらに薄くなってしまうだろう。
昔は栄えていた町も、今では盆と正月以外はとても静かだ。静かになった町の中を歩いていると、開放感と閉塞感を覚える。居心地が良いのに、留まっているとどこか息が苦しくなるのだ。三戸町に惹かれ、この場所が好きなのに、なぜか「この町には住めない」と思ってしまう。だが、東京に帰り自分の生活に戻ると、ふとあの空気が、自然が、恋しくなるのだ。
祖母の家が無ければ関わらなかったであろうこの町の存在が、今や私の一部になっている。身内のようで身内でない。他人のようで他人でない。町と私の間には、今も昔も変わらぬ距離感がある。その距離感こそが、町のことを良く見せてくれ、心地良さを与えてくれるのだろう。
都会と自然、東京と三戸町を行き来することで、自分の在りようを確認し、自分の中に足りない何かを得ているのかもしれない。 (髙田 望)
カラー約20点。
作者のプロフィール
髙田 望(タカダ ノゾミ)
1990年東京都生まれ。2012年日本写真芸術専門学校卒業。以後、フリーで活動する。
山崎 茂 写真展
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「ウィークエンド」東京1974-77
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5/2 (火)
~5/8 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
日本がいちばん活気のあった高度経済成長期真っ只中の、東京の繁華街の週末を中心に撮影したものです。銀座の歩行者天国が始まった昭和45年ごろから、老若男女を問わず休日ともなれば繁華街へ繰り出し、思い思いの時間を過ごしていました。忙しい中、今よりも人々の瞳には輝きがあり、青春を謳歌していました。そんな70年代に流行したものでまとめてみました。時代は繰り返すといいますが、年配者には懐かしく、若い人には新鮮に映る時代性の感じられる作品になっていればと思います。 (山崎 茂)
作者のプロフィール
山崎 茂(ヤマザキ シゲル)
1951年 神奈川県生まれ。
写真展に、2013年「下町の紳士淑女たち」(ニコンサロンbis新宿)、2014年「Bench & Chair」(コニカミノルタプラザ)、2014年「駅&駅周辺 ~昭和50年代」(ニコンサロンbis新宿)、2017年「あの夏の日」(オリンパスギャラリー東京)がある。
PHOTO CULTURE WEEK CROSSING 企画展
宮崎 学 写真展
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ヒトの傍らで―シナントロープから見た世界
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5/9 (火)
~5/15 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
シナントロープとはギリシア語の「syn(共に)」と「anthropos(人間)」を語源とする言葉で、人間社会の近くに生息し、人間や人工物の恩恵を受けて共生する野生の動植物を指す。簡単に言えば、スズメやカラス、タヌキ、ネズミなど人間の生活環境に依存している動物のことだ。例えば、森林だった場所を人間が田んぼや畑にして農地化すれば、その環境を歓迎して繁栄する生物や植物も増える。つまり、一般的には環境破壊と言われるような「自然撹乱」を必要としている生物たちが存在しているのだ。そんな視点で日本の自然環境を見つめれば、人間が自然の中で生きていくための多くの発見と示唆とヒントが見えてくる。「黙して語らない自然界」にどのような言葉を与えるかが問われているのだろう。
作者のプロフィール
宮崎 学(ミヤザキ マナブ)
1949年、長野県生まれ。1982年に『鷲と鷹』で日本写真協会賞新人賞、1990年に『フクロウ』で第9回土門拳賞、1995年に『死』で日本写真協会賞年度賞、同書と『アニマル黙示録』で講談社出版文化賞を受賞。2013年、IZU PHOTO MUSEUM(静岡)で個展「自然の鉛筆」を開催。2016年、カルティエ現代美術館財団(パリ)でグループ展に参加。写真集・著書は70冊余。本展キュレーターの小原真史との共著『森の探偵』(亜紀書房)を出版予定。長野県駒ヶ根市在住。
田中 舞 写真展
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嫋やかな光
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5/16 (火)
~5/22 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
女に弱いと書いて“たおやか”と読む
弱さの中に強さを感じていたあの頃
弱さを認める事の強さを知った今
弱さを知っているからこそ肯定する強さを持っている
私は弱さの先にある強さに光を感じるのです
これは嫋やかな私たちの“今”という通過地点であり
対話の記録 (田中 舞)
作者と同世代の女性8人を撮影し彼女たちを通して自身を見つめた写真展「たおやかな光」(2007年 Juna21新宿ニコンサロン・Juna21大阪ニコンサロン)。それから10年が過ぎ、作者は彼女たちを再び訪ね撮影をした。
当時20代だった彼女たち、作者自身も30代になった。過ぎ去った時間を経て、作者は彼女たちの“今”と出会う。
作者のプロフィール
田中 舞(タナカ マイ)
1985年 埼玉県生まれ
2007年 東京工芸大学芸術学部写真学科卒業
2008年 東京工芸大学芸術学部写真学科研究生課程修了
amana imagesブランド「PHat PHOTO's」契約作家
受賞歴・写真展に、2003年 高校生の生活フォトメッセージコンテスト最優秀賞、2007年 Juna21「たおやかな光」(新宿ニコンサロン/大阪ニコンサロン)、2008年 「Mai Tanaka Exhibition」企画 bambinart Promotion、2011年 『「"Q"を撮る!」 ~10人の写真家がそれぞれのQを撮った~』(ペンタックス・フォーラム)、「50 EYES:Japan 2011 Save Japan Photo Cards Project」(Tokyo Institute of Photography)がある。
現在フリーランスフォトグラファーとして活動中
http://maitanaka.com
東日本読売写真クラブ
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2017東日本読売写真クラブ連合展
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5/23 (火)
~5/29 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
本連合展は東日本17団体のYPCがそれぞれにテーマを決め、競い合うグループ対抗戦である。今回で22回目を迎え、熊切圭介氏、竹内敏信氏、管洋志らの写真家が歴代の審査委員を努めた。会員はテーマに向かって1年がかりで作品作りに励む。各YPCの例会審査を勝ち抜いた代表作品が、展示会場に並び最終審査を迎える。審査基準はテーマ性や群写真としてのまとまりなどが重んじられる。優れた単写真を集めただけでは勝ち抜くことはできない。前回は埼玉YPCが「高齢化社会」で最優秀クラブ賞を受賞した。歴代では埼玉YPCが7回、最優秀クラブ賞に輝いている。
団体のプロフィール
読売写真クラブ(YPC)は、読売新聞社が母体となり全国の写真愛好家が集う写真クラブである。1982年、宇都宮市に全国初となる栃木YPCが発足。現在、全国の38クラブに、約5,000名の会員が在籍する。自主独立による運営を基本として、例会、撮影会、勉強会、作品展などを通して活動を行なっている。
各YPCの例会などでは、読売新聞社の現役カメラマンや写真家が精力的に出向き、審査やセミナーを行なっている。また審査で選ばれた上位作品が読売新聞の地域版に掲載されることも魅力の一つだ。さらに全国レベルの写真コンテストや撮影会なども定期的に開催されており、初心者から上級者まで各自のレベルに合わせた参加が可能である。
中西 克之 写真展
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愛しのローカル沿線 -小湊鉄道-
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5/30 (火)
~6/5 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
千葉県市原市五井駅から大多喜町上総中野駅間39.1㎞、18駅を結ぶ小湊鉄道はローカル線ファンが全国各地から集まる人気のローカル線です。
菜の花、桜が咲く春は早朝から夜のライトアップまで沿線は撮り鉄ファンや乗り鉄ファン、ローカル線好きの観光客で埋め尽くされます。
その他にもさまざまなファンがこの沿線に集まります。地元で採れた新鮮野菜や果物などが並ぶローカル沿線の産直市、そこには地元の人々だけでなく、県外車のナンバーもたくさん並びます。新鮮さ、安さ、珍しさなどに人々の顔がほころび話がはずみます。
沿線の産物や人々との出会い、心の触れ合いがローカル沿線の楽しみを倍増させてくれます。
休日には田植え、稲刈り、枝豆の収穫、芋掘りなどの里山体験を楽しむ親子連れで車内がいっそうにぎやかになります。
なつかしい里山風景、それに溶け込む旧式のディーゼルカー、加えてローカル駅や沿線の産直売場を拠点に地域を元気にしようと頑張る人々との出会いが楽しい愛しのローカル沿線をご覧ください。 (中西 克之)
作者のプロフィール
中西 克之(ナカニシ カツユキ)
1947年 奈良県生まれ
1970年 大阪市立大学工学部卒業
1995年 ニッコールクラブ千葉支部入会
2004年 フォトマスターEX取得