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銀座ニコンサロン 2016年10月

須藤 明子 写真展

写真
to LHASA
9/28 (水) ~10/11 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

ラサ(LHASA)を中心に、チベット自治区の周りにもたくさんのチベット人が住み、チベットの文化と宗教が根付いたエリアが広がっている。今回は甘粛省、青海省、四川省にまたがるアムド地方(蘭州、臨夏、郎木寺、夏河、同仁、沢庫、瑪沁、西寧)を訪れた後、私はラサへと向かった。

2008年の暴動があってから、だいぶ様子が変化している。以前より様々な事が、自由でない、制限された中でチベット人は生活している。しかし、「祈る場所は奪われても、心の中で祈る、祈る事を奪う事は出来ない」と皆が口を揃えて言う。
多くのチベット人は冗談が好きで、チャーミング。それはもともと備わった気質のようなものか。彼らは「地球上のすべての生き物が、幸福でありますように」と祈る。
その姿は、強く、たくましく、そして、とても美しい。

2005年よりチベットを撮影し、今回は2010年以来の6年ぶりの再訪。  (須藤 明子)

カラー約35点。

作者のプロフィール

須藤 明子(スドウ アキコ)
1974年東京都生まれ。日本女子大学文学部卒業。
写真展(個展)に、2005年フォト・プレミオ「間-inbetween-」(コニカミノルタプラザ)、07年「邂逅」(キヤノンギャラリー銀座ほか)、09年「cuba」(Place M)、11年「encounter」(Juna 21新宿ニコンサロン、Juna 21大阪ニコンサロン)、13年「白く静かな空の下」(コニカミノルタプラザ)、15年「夏の終わり-シベリア-」(Place M)などがある。
グループ展に、12年「ASPHALT/ Photography on ASPHALT」(Gallery TANTO TEMPO/神戸)、「Reflection-9人の視点」(福島県会津若松市、喜多方市)、13年「Reflection -9人の視点ver.2」(福島県南相馬市)がある。

鶴崎 燃 写真展

写真
海を渡って -日本×ブラジル-
10/12 (水) ~10/25 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

本展は、これまで「海を渡って」と題したシリーズを発表してきた作者による、「日本×満州」「日本×ミャンマー」に続く3作目である。2016年2月に出版した写真集『海を渡って』にも収めた日系ブラジル移民をテーマにした作品を展示する。前2作と同様に、撮影地域によって作品を上下に分け同時に進行する構成で、上段に日本で生活する日系ブラジル人の姿を、下段にブラジルで生活する日系ブラジル移民の姿を並べている。
1908年にブラジル日本移民の歴史が始まり、戦前に約19万人、戦後に約5.4万人もの人々がブラジルへと渡った。初期のころはコーヒー農場の労働者が中心であったが、次第に移民会社や個人がまとまった土地を入手し、そこへ自営農を目指して入植する形が主流となった。その後、世代をつなぎ、現在では130万人ともいわれる日本人、日系人がブラジルの地で生活している。
一方で日本の労働者不足を補うため、90年に日系人のビザ取得が緩和されると、日系ブラジル人の日本への「出稼ぎ」という逆流現象が起き始め、多くの日系ブラジル人が生活する地域も存在するようになった。
この作品を通して日本、外国、日本人について深く考えるきっかけになればと作者は思っている。
カラー75点。

作者のプロフィール

鶴崎 燃(ツルサキ モユル)
1975年愛媛県生まれ。中部大学土木工学科卒業。名古屋ビジュアルアーツ写真学科卒業。写真家・大石芳野氏の助手を経て、現在はフリーとして活動。
受賞歴に、2009年三木淳賞奨励賞、10年ヤング・ポートフォリオ選出、15年ビジュアルアーツフォトアワード大賞がある。

第17回三木淳賞受賞特典
阿部 祐己 写真展

写真
霧のあと
10/26 (水) ~11/8 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

幼少の頃から足繁く通った霧ヶ峰は、名前の由来どおり、しばしば濃い霧に包まれる。草原の中で視界が霧に覆われると境目が消え、どこまでも先へ続いているかのような錯覚を覚えた。
 
春になると、山には火が放たれる。火入れは人為的に形成された草原の維持に一役買ってきた。ある年、風に煽られた炎が防火帯を越え、山へ燃え広がる山火事騒ぎがあった。数ヶ月後、草原は元の緑に姿を変えたが、焼け焦げた白樺の森は数年後に切り落とされ、姿を消した。

かつて山では山岳信仰が盛んだったという。秋に草原に残る社跡で行われる神事は800年前に武士たちが行っていた狩猟祭の名残でもある。人々の山への畏敬の念が 今に伝わる一方で、草原には本来の役目を終えた建築群が一つ、二つと増えている。 そのまま放置された無人の建造物は、現代の活動を後世に伝える新たな遺跡のようにも思えた。

山を覆う霧は一瞬の出来事だ。出ては消え、全てを覆うように見えてもどこかへと消える霧。人間の活動も同じだろうか。古い史跡も、現代の建物跡も、山の表面に作られた一過性の存在に過ぎない。
山の持つ長い時間軸の中で、霧の先には、はじまりはなく、終わりもない。
あとに残る、あるいは埋れていく霧のあとを探し、私は道を辿っている。 (阿部祐己)

カラー50点。

作者のプロフィール

阿部 祐己(アベ ユウキ)
1984年生まれ。2011年日本写真芸術専門学校卒業。
写真展(個展)に、14年「新しき家」(Juna21新宿ニコンサロン、Juna21大阪ニコンサロン)がある。
主なグループ展に、11年・12年「写真新世紀」(東京展:東京都写真美術館、仙台展:せんだいメディアテーク)、13年「キヤノンフォトグラファーズセッションファイナリスト展」(品川オープンギャラリー)、14年「三菱商事アートゲートプログラム展」(GYRE/表参道)、同年「BIRTH展」(CANSON Gallery Seoul/韓国ソウル市)、15年「Jeonju International PHOTO FESTIVAL」招待作家 (全州郷校/韓国全州市)がある。
受賞歴に、11年・12年写真新世紀佳作入選、14年三菱商事アートゲートプログラム入選、15年第17回三木淳賞がある。13年キヤノンフォトグラファーズセッションに参加。

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