Nikon Imaging
Japan
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ニコンサロン bis 新宿 2016年8月

juna21 平野 聡 写真展

写真
再構築/
RECONSTRUCTION
7/26 (火) ~8/1 (月)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

本展は、2014年から16年にかけて行われている渋谷駅周辺の再開発の写真で構成する。
50年や100年に一度といわれる規模のこの都市開発は、2027年の完成を予定している。この現場を眺める作者は、むき出しの鉄骨や掘り起こされた地面、大型の重機、作業員などが作業用ライトに照らされるさまに魅力を感じ、昼夜、晴雨と続けられる工事によって急速に姿形を変えていく渋谷を写真に収めた。完成した建築物と違い、見られるために存在していない、静止していない構築物。それが人工灯に照らされるさまは、現代の都市を表象しているように見える。
また、本展では、モダニズム的理想主義とポストモダニズム的懐疑主義、ドキュメンタリー・リアリズムとデジタル加工、コンセプチュアルな厳格さと偶然の観察、オリジナルと複製、破壊のイメージと復興のイメージなどや、その枠組み自体の有効無効がせめぎあう現代の写真展を再考する。
モノクロ22点。

作者のプロフィール

平野 聡(ヒラノ サトシ)
1983年新潟県生まれ、東京在住。
主な写真展(グループ展)に、2015年ヴォーグイタリアとライカギャラリーミラノによる「45 Frames from PhotoVogue」(ライカギャラリーミラノ/イタリア)、「リコーイメージングフォトコンテスト2015-2016」(15年リコーイメージングスクエア新宿、16年富士フォトギャラリー大阪、16年富士フイルムフォトサロン名古屋)がある。
ホームページ http://hiranosatoshi.com

山川 常男 写真展

写真
浅草歳時記
8/2 (火) ~8/8 (月)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

カメラを手にして半世紀。ニッコールクラブ入会40周年の記念に、作者が20数年間撮りためた浅草の作品を展示する。
下町生まれ、下町育ちの作者は、幼い頃から浅草好きの父親に連れられて六区の映画館に出かけたのを今でも鮮明に記憶している。その六区の混雑の激しさは、今思い起こすと、まるで満員電車の中のようであったという。戦後、浅草の盛り場も一時期衰退した時もあったが、最近の円高のおかげで外国人観光客の増加もあり賑わいをみせている。
浅草は一年を通じて種々の行事も多岐にわたり撮影の機会も多く、出掛けるに当たり今日は“どんな出会いが生まれるのか?”と、作者は胸の高まる思いで撮影に臨んだ。
カラー44点。

作者のプロフィール

山川 常男(ヤマカワ ツネオ)
1934年東京都上野生まれ。56年明治大学経営学部商業経営学科卒業。75年写真家・須賀一氏に師事。
受賞歴に、90年国際写真サロン入選(以降5回入選)、92年JPS展銅賞、04年日本の自然フォトコンテスト優秀賞がある。
86年台東区教育功労賞を受賞。
全日本写真連盟関東本部委員、同連盟上野写研支部支部長、二科会写真部会員を務める。スタジオ907主宰。
写真展に、89年「下町寸景」(谷中ダウンタウン工房)、97年「下町寸景partⅡ」(谷中コミュニティセンター)、2010年「ある晴れた日」(オリンパスギャラリー東京)、14年「狐の行列」(オリンパスギャラリー東京)がある。

高橋 定昭 写真展

写真
炭鉱(やま)を忘れない
8/9 (火) ~8/15 (月)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

2013年から15年まで、夕張、三笠、岩見沢、栗山で撮影した作品を展示する。
28年前に炭鉱を閉山した街には、今なお昭和の面影も残っており、トタン板の建物・木造の建物など、静寂な中にも格好の撮影ポイントが多々あり作者は感動を覚えた。
最盛期には大小24の炭鉱があり、人口約12万人の暮らしで栄え、「炭都」と呼ばれていた。しかしながら時の変化にあらがうことができず相次ぎ閉山。住民も街を離れ、建物は廃墟となってしまった。
作者の亡父も若いころ、他の炭鉱ではあったが従事していた。
そのようなことを思い出し、炭鉱に携わった人々の様子や夕張の人々の苦労を想像しつつ、レンズを通して『炭鉱(やま)を忘れない』という気持ちを残したく思い、撮影したのが今回の作品である。
作者はその思いをまとめ、『昭和の建物』として具現化した。家と家との間に自分の心があるかのように、作者は古い建物に思いを寄せている。そこを汲み取ってご覧いただくことを作者は願っている。 
記録に残したい『炭鉱(やま)を忘れない』がまだまだある。今後もそんな思いに繋がる写真を撮り続けたいと作者は思っている。

作者のプロフィール

高橋 定昭(タカハシ サダアキ)
1948年北海道歌志内市生まれ。
ニッコールクラブ池袋支部(写団 櫂)、日本リアリズム写真集団、全日本写真連盟に所属。

寺下 雅一 写真展

写真
旅のたまゆら 1981-1988
8/16 (火) ~8/29 (月)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
休館:8/21(日)・22(月)

写真展内容

今から30年も前、田舎のローカル線に揺られて作者は旅ばかりしていた。細いレールの先にはおよそ観光とは縁のない、その土地ごとの静謐な日常が営まれているのだった。
白い闇のような豪雪の中を、灼熱の太陽の下を、村々を結ぶ列車と停車場に流れる穏やかな時間。それは少しずつ時代の変化に洗われつつも、その後、雪崩を打つかのように失われた「地方」が息づく最後の時代だったのかもしれない。この国の片隅で与えられた日々を生き続ける人々の息遣いが、作者の体に静かに沁みていった。それは幼く未熟だった作者にとって、自らの心のありようと対話する旅だったのかもしれないし、途中下車すべき「停車場」だったような気がしている。

作者のプロフィール

寺下 雅一(テラシタ マサカズ)
1962年東京都生まれ。立教大学法学部卒業。
写真展に、2012年「おといねっぷの森から」(港区高輪区民センター展示ギャラリー)がある。

juna21 柴田 大輔 写真展

写真
Voces de Nuestra Tierra
~故郷の声 コロンビア先住民族
8/30 (火) ~9/5 (月)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

「山には生きるために必要なものが全てある」
半世紀を超えたコロンビアの国内紛争。その舞台となる山間部に暮らす人々がそう語る。
本展で展示する写真は、紛争の渦中となった同国南部に暮らす「先住民族」と呼ばれる人々と、故郷を去り避難民となった人々を2006年から15年にかけて撮ったものである。
作者は、土地を熟知し、根付き生きる人々の力強さと、故郷を離れてもつながる人と人との結びつきの強さに惹かれコロンビアに通い続けてきた。故郷への思いと、あまりにも大きな力の中で変わりゆく世界への葛藤。現地で出会う人々と親しくなるほど、彼らとの間の近づくことのできない違いを作者は強く感じた。それでも、生活と結びつく言葉に人としての共通の思い感じ、作者は胸が熱くなった。コロンビアと日本で生きる私たちをつなぐものは何なのだろう。

12年から続く国内最大の反政府ゲリラと政府間の和平交渉が現在大詰めを迎え、長い紛争の先がうっすらと見えだした。これからどうなるのか。作者はこれからも、この地で生きる人々と関わりたいと思っている。
カラー30 点。

作者のプロフィール

柴田 大輔(シバタ ダイスケ)
1980年茨城県生まれ。2003年日本写真芸術専門学校 Ⅱ 部報道・写真芸術科卒業。
06年からコロンビアを中心に、ぺルーやエクアドル、メキシコ、ニカラグアなどのラテンアメリカの先住民族、民衆の社会運動、日常を取材し始める。現在、フリーランスで活動中。

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