東日本読売写真クラブ
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2016 東日本読売写真クラブ連合展
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4/26 (火)
~5/2 (月)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休
写真展内容
本展は、読売写真クラブ(YPC)の東日本18団体が、それぞれにテーマを決め、競い合うグループ対抗戦の写真展で、今回で21回目を迎える。会員はテーマに向かって1年がかりで作品作りに励み、各YPCの例会審査を勝ち抜いた代表作品が、本展に並び最終審査を迎える。
審査ではテーマ性や群写真としてのまとまりなどが重んじられ、優れた単写真を集めただけでは勝ち抜くことができない。前回は「栃木YPC」が「ものづくり」で最優秀クラブ賞を受賞した。歴代では「埼玉YPC」が6回、最優秀クラブ賞に輝いている。
これまでの審査委員を、熊切圭介氏、竹内敏信氏、管洋志氏らの写真家が務めている。
モノクロ・カラー約120点(予定)。
グループのプロフィール
読売写真クラブ(YPC)は、読売新聞社が母体となり全国の写真愛好家が集う写真クラブである。1982年に全国初のクラブ「栃木YPC」(宇都宮市)が発足し、現在、全国の38クラブに、約6,000名の会員が在籍する。自主独立による運営を基本として、例会、撮影会、勉強会、作品展などを通して活動を行っている。
各YPCの例会などには、読売新聞社の現役カメラマンや写真家が精力的に出向き、審査やセミナーが行われている。また、審査で選ばれた上位作品が読売新聞の地域版に掲載されることも魅力の一つだ。さらに全国レベルの写真コンテストや撮影会なども定期的に開催されており、初心者から上級者まで各自のレベルに合わせた参加が可能である。
野澤 正樹写真展
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記憶のカタルシス
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5/3 (火)
~5/9 (月)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休
写真展内容
心がとても疲れてボクがボクでなかった頃、心の中のすべてのものがこぼれ落ちてしまい、自分らしさも何もかも失ってしまった。抜け殻になってしまったボクは、目を伏せてただあてもなく彷徨うだけであった。
ある時、何でもない日常の景色の中に、こぼれ落ちた記憶の断片を見つけ、フィルムの中に拾い上げることで、固く閉ざしていた心の緊張が解けていくような気がした。それからは、心を修復するために、失ってしまった記憶の断片を拾い集め始めた。そして長い時が過ぎ、いまだにいくつかの断片は見つかっていないが、それは風化してもう無くなってしまったのかもしれない。でもボクはこれからもずっと探し続けていくのだろう・・・。 (野澤正樹)
モノクロ40点。
作者のプロフィール
野澤 正樹(ノザワ マサキ)
1956年生まれ。埼玉県久喜市在住。埼玉県美術家協会会員。全日本写真連盟浦和支部、写団うらわ所属。
写真展に2011年「少年時代」(ニコンサロンbis新宿)、写真集CDに『少年時代』がある。
受賞歴に、02年『アサヒカメラ』月例コンテストモノクロプリントの部年度賞1位、07年「ニッコールクラブ サロン・ド・ニッコール」年度賞1位、09年『デジタルカメラマガジン』月例コンテストモノクロプリントの部年度賞1位、14年『アサヒカメラ』月例コンテスト組写真の部年度賞1位などがある。
齋藤 和男写真展
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老老の記
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5/10 (火)
~5/16 (月)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休
写真展内容
作者の妻がくも膜下出血で倒れ、右半身マヒになり、認知症と後遺症が残って車いすを使うようになった。それからはリハビリ病院に通う日々だったが、2014年に妻が老人ホームに入所し、今は夫婦それぞれの生活を送っている。
本展は作者老夫婦の日常を記録したものである。モノクロ40点。
作者のプロフィール
齋藤 和男(サイトウ カズオ)
1934年栃木県生まれ。写真展に、97年「シルクロード西域の人々」(オリンパスプラザ/新宿)、02年「シルクロード西域の人々Ⅱ」(オリンパスギャラリー東京/神田小川町)、03年同展(相模原市民ギャラリー)、09年「東京ロンド」(ニコンサロンbis新宿)、13年「谷戸・緑と自然を守る人々」(相模原市民ギャラリー)がある。
グループ展に、05年「DIY黒白プリント展」(半蔵門JCIIクラブ25)、08年「はにかむ写真展」(相模原市民ギャラリー)がある。受賞歴に、16年第22回酒田市土門文化賞奨励賞(受賞作品「老老の記」)がある。
森田 晃博写真展
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『Its』
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5/17 (火)
~5/23 (月)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休
写真展内容
自分自身が存在しているという手応えが感じられぬまま多様性を求められていく社会。それらを俯瞰で捉えた際に現れる不信感は、日々の生活の中で常に横たわっていると作者は感じる。
これまでも、これからも変化していくであろう人々の関係性、移り行く機微をより注視しながら、作者は深く世界と共振していきたいと思っている。
カラー30点。
作者のプロフィール
森田 晃博(モリタ アキヒロ)
1991年茨城県生まれ。2012年東京ビジュアルアーツ写真学科卒業。15年「HUNGRY EDITIONS展」(レモ・ワイス氏選)のほか、tokyoarts gallery(渋谷)、ozasahayashi_project(京都市中京区)でグループ展に参加。
PHOTO CULTURE WEEK CROSSING 企画展
東松 照明写真展
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光源の島
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5/24 (火)
~5/30 (月)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休
写真展内容
日本を代表する写真家・東松照明は、1969年に初めて沖縄を撮影した後、1971年を沖縄本島と波照間島で過ごす。翌1972年は那覇で沖縄復帰を目撃し、以後一年あまりをその地で暮らした。
さらに1973年には宮古島に移住して半年ほど滞在し、その年の秋には台湾、フィリピン、マレーシア、インドネシア等の東南アジアの島々を回り、日本写真史の名作『太陽の鉛筆』(1975年)を発表する。以降も東松は繰り返し沖縄を訪れ撮影を継続し、晩年の2010年には再び沖縄へ居を移し、その地で生涯を終えている。東松の沖縄は自己の写真表現の方向を決定づけた特別な場所だった。
この度、東松にとって思い出深い島である宮古島で発見された百枚を超えるオリジナル・カラープリントは、今から四半世紀前に東京で初めて発表された、当時の雰囲気を瑞々しく伝える意味深い写真群である。時代的には1973年から1991年までの間に撮影された、デジタル写真へ移行する以前の東松の光と色のヴィジョンを直接伺い知ることのできる貴重な写真群となっている。沖縄の島々を広範囲に渡り歩きながら、それらの境界を超えてゆく海と空への感性の瑞々しさがそこには溢れ出る。
その死から四年が過ぎ、ますますその重要性と存在感を増す東松照明の写真は、私たちの現在と未来を投影する光源のような役割を果たしつつあるように思う。東松が沖縄の島の宇宙に張り巡らした新たな想像力の跳躍をこれらの写真から再び蘇らせてみたい。(展覧会企画監修・伊藤俊治/石川直樹)
カラー69点。
※当初、文中で「1995年に那覇市民ギャラリーと宮古島・平良市公民館で開かれた「東松照明 戦後日本の光と影」の一部であり、東松の沖縄での初個展で発表された」と記載しておりましたが、その後の調査により、1990年代に東京で発表された事実が判明しましたので、該当箇所を「今から四半世紀前に東京で初めて発表された」と訂正致しました。
作者のプロフィール
東松 照明(トウマツ ショウメイ)
1930年愛知県生まれ。愛知大学経済学部卒業後、岩波写真文庫を経て写真家として活動。ニューヨークのメトロポリタン美術館で「20世紀の傑出した日本人写真家」として初めて個展を開くなど、日本を代表する写真家として世界写真史に多くの業績が刻まれている。代表作に『太陽の鉛筆』『光る風 沖縄』『廃園』『時の島々』など多数。独立写真集団VIVOの設立に参加、WORKSHOP写真学校開校など時代を画する写真活動を行った。沖縄の島々を愛し続け、数多くの沖縄シリーズを撮影し、2010年には沖縄に移住。12年那覇市内の病院で死去。
藤江 博写真展
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渡良瀬 逍遥
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5/31 (火)
~6/6 (月)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休
写真展内容
渡良瀬遊水地の広大なヨシ原から発生する霧が醸し出す朝夕などの出合いを追い求め、心に残る渡良瀬遊水地の風景を表現することを目指して、作者は撮影に臨んだ。 フィルムカメラからデジタルカメラに換えて、約4年間撮り続けた作品を展示する。
主な撮影ポイントは、谷中湖、大沼、池内水路、第1調節池、第2調節池、第3調節池などで、魅力にあふれた渡良瀬遊水地での一期一会をとらえた。カラー38点。
作者のプロフィール
藤江 博(フジエ ヒロシ)
1938年 栃木県生まれ。2002年ニッコールクラブ江戸川支部に入会。同支部顧問芳賀健二氏の指導を受け現在に至る。 13年 有志により「渡良瀬会」を発足し、メンバーによる渡良瀬遊水地などの撮影会を行っている。