写真展内容
写真を志し、大阪芸術大学に集って修練を積み、今まさに各方面に旅立とうとする学生たちの作品展である。
作品は、各人が卒業制作としてテーマを選び、それぞれが習得した知識と写真技術を駆使し、研究・創作を重ねた成果である。
本展では、卒業生の中から優秀と認められ選抜された作品と、卒業生全員のポートフォリオ作品を展示する。これから写真界に旅立つ若者たちへの温かい声援を願っている。
写真を志し、大阪芸術大学に集って修練を積み、今まさに各方面に旅立とうとする学生たちの作品展である。
作品は、各人が卒業制作としてテーマを選び、それぞれが習得した知識と写真技術を駆使し、研究・創作を重ねた成果である。
本展では、卒業生の中から優秀と認められ選抜された作品と、卒業生全員のポートフォリオ作品を展示する。これから写真界に旅立つ若者たちへの温かい声援を願っている。
鹿は、自然界のあらゆる動物と同じように、腹を満たし、糞をし、子供を産み育てる。しかし、多くの野生動物と異なるのは、奈良や宮島では鹿が人の街に棲んでいることだ。
奈良公園の鹿は春日大社の神の使いとみなされ、特別天然記念物として保護されている。宮島でも、鹿たちは観光客のアイドルだ。しかし、そのほかの場所では、鹿は農作物や木々を食べる害獣とみなされている。そのため、多くの地方自治体が鹿の頭数管理を実施しており、全国で年間約36万頭の鹿が「駆除」されている。
人の決めた境界線の中では、鹿をペットのように扱い、その外では害獣として駆除するのは人間たちの都合だ。だが、当の鹿たちは人間たちが引いた境界線を軽やかに越えて、街を闊歩している。そんな鹿たちの自由な姿を作者は撮りながら、人が消えた街を鹿たちが占拠する日を夢想する。
カラー50点(予定)。
石井 陽子(イシイ ヨウコ)
1962年山口県生まれ。85年青山学院大学文学部フランス文学科卒業。神奈川県在住。2005年7月、マダガスカルへの初旅行の3日前に、キツネザルを撮りたくて一眼レフを衝動買いして以来、レンズ越しに見える世界に魅せられて、国内外を旅して動物を撮影している。11年から奈良や宮島などで、人の街に棲み、人間たちの決めた境界線を軽やかに越えて街を闊歩している鹿たちを捉えたシリーズの撮影を開始。15年12月にリトルモアより写真集『しかしか』を刊行。
主な写真展に、14年「mazell-Be!」(Place M)、同年「ONWARD Compé 2014」(Project Basho/フィラデルフィア)、同年「ポートフォリオ・エキシビジョン」(3331 Arts Chiyoda)、同年「OBSCURA 2014 Japanese Photography Showcase」(マレーシア・ペナン)、同年六甲山国際写真祭「RAIEC SHOW 2014」(Gallery TANTO TEMPO)、同年「Angkor Photo Festival」(スライドショー上映)(カンボジア・シェムリアップ)がある。
主な受賞歴に、12年「御苗場 vol.10 横浜 レビュワー賞」ノミネート(小松整司氏)、同年「御苗場 vol.14 横浜 レビュワー賞」ノミネート(テラウチマサト氏、寺内俊博氏)、同年「ONWARD Compé 2014」ファイナリストがある。
雑誌掲載に、13年「SHUTTER magazine」(Vol.10)がある。
web掲載に2014年「PHOTOGRAPHIC Museum OF HUMANITY」、同年「lensculture」、15年「feature shoot」、同年「WIRED.com Raw File」、同年「The Independent New Review&website,UK」がある。
ホームページ http://www.yokoishii.com
出展者の石井陽子氏とGallery TANTO TEMPO ディレクター 杉山武毅氏のギャラリートークを写真展会場で行います。
ぜひご参加ください。
開催日時: 2016年2月7日(日) 16:00~17:00
会場: 大阪ニコンサロン
講師: 石井陽子×杉山武毅
写真展名: 「境界線を越えて」 2月4日(木)~2月10日(水)
※予約不要、参加無料です(椅子席はございません)。
杉山 武毅 略歴 :
1963年奈良県大和郡山市生まれ。神戸大学医学部卒。2006年から写真コレクター、2008年神戸市の写真専門企画展ギャラリーGallery TANTO TEMPO(代表:山田 眞理子)のディレクターに就任。現在までに細江英公、須田一政、土田ヒロミをはじめ、単独で海外作家を発掘、招聘するなど、若手から実力派までの優れた企画展を次々に開催。2010年には神戸ファッション美術館細江英公写真展「ファインダーから視た肉体」をキュレーションする。日本社会の行く末に危機感を抱き、写真を通じて社会への視点を投げかける写真芸術文化の勃興をすすめる必要性を痛感。海外の写真フェスティバルやイベントを数多く取材し、海外イベントの審査員やキュレーターを務めている。2013年11月には、 RAIEC代表として六甲山国際写真祭を開催。国内海外の写真家や写真専門家の交流の場として高い評価を受けている。
本展は、ニッコールクラブが主催する第63回ニッコールフォトコンテスト(平成27年度)に入賞した作品を一堂に展示するものである。
ニッコールフォトコンテストは、世界中の写真愛好家に広く門戸を開き、写真芸術の発展と写真技術の向上を図るとともに、写真を通じて友好を深めようという趣旨のもとに行われるもので、ニッコールクラブ創立以来毎年行い、今回で63回を数える。今回も3月から募集を開始して7月上旬に締め切り、応募点数は55,057点(第1部11,071点、第2部23,254点、第3部10,409点、第4部10,323点)となった。入賞作品の内訳は、第1部46点、第2部79点、第3部46点、第4部46点と決定した。
なお作品は、1月5日(火)から18日(月)まで、新宿ニコンサロンにおいて第1部モノクローム入賞作品と第2部カラー入賞作品、またニコンサロンbis新宿において第3部ネイチャー入賞作品と第4部U-31(Under31)入賞作品を、それぞれの会場で同時開催する。
<第1部 モノクローム>
長岡賞・ニッコール大賞(1点) 「火炎の中」 青木 竹二郎(奈良)
推選(1点) 「老漁師」 弓場 康廣(和歌山)
準推選(1点) 「畔道」 柏原 力(千葉)
特選(3点)
「春はあけぼの」 岡田 元章(東京)
「木漏れ日」 松本 アキラ(東京)
「台風過ぎて」 岩城 治(大阪)
<第2部 カラー>
ニッコール大賞(1点) 「正月準備」 志岐 利恵子(奈良)
推選(1点) 「Study-Pakistan-」 清水 匡(千葉)
準推選(2点)
「盆のころ」 吉林 真寿美(静岡)
「佳き日」 新海 すみ子(愛知)
特選(5点)
「猛者」 伊藤 久幸(愛知)
「記念撮影」 斎藤 光一(東京)
「豊作を願って」 星川 明美(奈良)
「愛のココナッツ」 西端 雅(大阪)
「海の記憶」 廣池 昌弘(鳥取)
<第3部 ネイチャー>
ニッコール大賞(1点) 「多様性バンザイ」 植松 利晃(東京)
推選(1点) 「小休止」 小野 敏明(千葉)
準推選(1点) 「蟲譜三景」 武田 憲幸(大阪)
特選(3点)
「大東京臨海の群鳥」 市川 淳(千葉)
「夕暮れ間近の贈物」 新田 学(長野)
「視線」 斎藤 光一(東京)
<第4部 U―31>
ニッコール大賞(1点) 「残された時間」 井上 太志(埼玉)
推選(1点) 「お食い初め、大きくなるぞ!」 深野 達也(和歌山)
準推選(1点) 「The Don」 宮田 裕介(東京)
特選(3点)
「少女イェン」 亀谷 佳佑(岐阜)
「初雪」 金本 凜太朗(広島)
「daydream 翡翠(カワセミ)」 高橋 海斗(群馬)
<審査員>
ニッコールクラブ顧問:大西 みつぐ、織作 峰子、小林 紀晴、ハナブサ・リュウ、三好 和義
ゲスト審査員:熊切 圭介、菅原 隆治、ハービー・山口
(敬称略・五十音順)
プロの写真家になりたいと2年間学んできた学生たちの集大成である。
「写真は簡単には写らない」ことも知った。予想外に楽しく、面白いことも知った。自分の可能性を見つけるために、デジタルのみならず、モノクロ、カラーフィルム、ロケーション撮影からスタジオ撮影まで、表現のための方法と技術を学生たちは実践的に学び、懸命に撮り続けてきた。
本年もゼミナール、表現実習の各クラスより選抜された作品を展示する。
モノクロ約50点・カラー約150点。
【ビジュアルアーツ専門学校・大阪】
大阪写真専門学校としてスタートし、写真表現と技術を教える学校として今年で創立50周年を迎える。現在は写真のみならず映像、音響、声優などの学科を持ち、優れた技術を持った表現者を育てる総合的な専門学校として各分野に多くの優れた人材を輩出している。