写真展内容
写真を志し、大阪芸術大学に集って修練を積み、今まさに各方面に旅立とうとする学生達の作品展である。
作品は、各人が卒業制作としてテーマを選び、それぞれが習得した知識と写真技術を駆使し、研究・創作を重ねた成果である。
本展では、卒業生の中より優秀と認められ選抜された作品と、卒業生全員のポートフォリオ作品を展示する。これから写真界に旅立つ若者たちへの温かい声援を願っている。
写真を志し、大阪芸術大学に集って修練を積み、今まさに各方面に旅立とうとする学生達の作品展である。
作品は、各人が卒業制作としてテーマを選び、それぞれが習得した知識と写真技術を駆使し、研究・創作を重ねた成果である。
本展では、卒業生の中より優秀と認められ選抜された作品と、卒業生全員のポートフォリオ作品を展示する。これから写真界に旅立つ若者たちへの温かい声援を願っている。
この島は、人間の欲と悲しみにふりまわされてきた。だからこそ平和で豊かな南の島を夢見てきたし、そうであろうとしてきた。ただそれは、抑えることのできない欲と、それによって生まれるカオスをいつも孕んでいる。
力強い自然があり、普通と思われる生活があり、楽しいこともそれなりにある。そんななかで作者たちは、解消しようのないフラストレーションを抱えながら、起こるはずのない特別な瞬間を待ち、毎日を、ただ悶々と過ごしている。
当然のことだが、全ての存在や出来事は等価ではない。この世界でそれぞれが全く別のものとして別の価値をもち、主張し合っている。主体となるものや、時間、状況、対象、どれかが少しでも違えば、全てのものが変化し、また全てが同じように揃うことはない。そして、そんな一つ一つのことにほとんど意味はない。全てのことはつながり、そのつながりのなかでだけほんの少し、それぞれに意味が生まれる。
今そこにあるものを、できる限り受け入れること。「研ぎすます」や「無駄を削ぎ落とす」ということは技術的なことではなく、自分の経験や培ってきた概念をできる限り捨て、今この時と向き合うことだ。そうすることで、これまでの鎖から解放され、また新しい「何か」が入ってくる。捨てて捨てて捨てて、今この時に捨てられずに残ってしまっているもの。
それが今の自分のどうしようもないクソッタレのアイデンティティに他ならない。カラー40点。
石川 竜一(イシカワ リュウイチ)
1984年沖縄県生まれ。2006年沖縄国際大学卒業。大学在学中に写真と出会う。08年前衛舞踊家しば正龍氏に師事。10年写真家勇崎哲史氏に師事。11年東松照明デジタル写真ワークショップ(3期生)に参加。12年「okinawan portraits」で第35回写真新世紀佳作受賞。
写真展に、10年「脳みそポートレイト」(沖縄県立博物館・美術館1F県民ギャラリー)、「瞑」(ギャラリーoMac写真、コンテンポラリーダンス)、11年「FRAGMENTS2」(沖縄県立博物館・美術館1F県民ギャラリー)参加、東松照明デジタル写真ワークショップ終了展(沖縄タイムスビル)、「Open Okinawa 沖縄幕開け!展」に@space tropical 参加。写真、コンテンポラリーダンスで出演、12年「沖縄本土復帰40周年写真展 OKINAWA 0 POINT」参加、13年「FRAGMENTS3」(沖縄県立博物館・美術館1F県民ギャラリー)参加、13年「FRAGMENTS3」に写真、コンテンポラリーダンスで出演、14年森山大道ポートフォリオレビュー展出品、「RYUICHI ISHIKAWA」(gallery ラファイエット)、清水穣キュレーショングループ展「show case #3」(@eN arts)などがあり、写真集に『SHIBA踊る惑星』(10年、自費出版)、『しば正
龍 女形の魅力』(13年、自費出版)、『RYUICHI ISHIKAWA』(14年、写真集形作品)、『絶景のポリフォニー』『okinawan portraits』(以上14年、赤々舎)などがある。
本展は、ニッコールクラブが主催する第62回ニッコールフォトコンテスト(平成26年度)に入賞した作品を一堂に展示するものである。
ニッコールフォトコンテストは、世界中の写真愛好家に広く門戸を開き、写真芸術の発展と写真技術の向上を図るとともに、写真を通じて友好を深めようという趣旨のもとに行われるもので、ニッコールクラブ創立以来毎年行い、今回で62回を数える。
今回も3月から募集を開始して7月上旬に締め切り、応募点数は47,409点(第1部8,804点、第2部20,911点、第3部8,860点、第4部8,834点)となった。
入賞作品の内訳は、第1部46点、第2部79点、第3部46点、第4部46点と決定した。
なお作品は、1月5日(月)~19日(月)まで新宿ニコンサロンにおいて第2部カラー入賞作品と第3部ネイチャー入賞作品を、またニコンサロンbis新宿において第1部モノクローム入賞作品と第4部U-31(Under31)入賞作品をそれぞれの会場で同時開催する。
<第1部 モノクローム>
長岡賞・ニッコール大賞(1点) 「里暦」 荒井 俊明(京都)
推 選(1点) 「川遊びの少年」 青木 竹二郎(奈良)
準 推 選(1点) 「あつい日」 渡部 鉅太郎(秋田)
特 選(3点) 「片腕のDEMINER」 川上 真(埼玉)
「光景」 野呂 彰(大阪)
「覗き」 山田 康(静岡)
<第2部 カラー>
ニッコール大賞(1点) 「開発の波」 塚本 達男(福岡)
推 選(1点) 「バングラディッシュの子供達」 管野 千代子(福島)
準 推 選(2点) 「ありがとう、あけぼの」 柴田 祥(青森)
「新たな一員」 元海 千紗(大阪)
特 選(5点) 「一人暮らし」 有田 勉(岩手)
「荘内半島分校の生徒たち」 石角 尚義(香川)
「ラマ寺院にて」 沈 輝(東京)
「源平姫合戦」 高羽 浩(岐阜)
「築100年を迎える」 坪井 嘉平(福島)
<第3部 ネイチャー>
ニッコール大賞(1点) 「知床の海に魚影踊る」 上田 正洋(北海道)
推 選(1点) 「生存競争」 秋山 ゆき子(東京)
準 推 選(1点) 「クジラの棲むところ」 今井 寛治(岐阜)
特 選(3点) 「乱舞」 瀬戸口 義継(鹿児島)
「風の日」 柳瀬 真(新潟)
「海からの贈り物」 吉田 捷男(北海道)
<第4部 U―31>
ニッコール大賞(1点) 「西岸地区」 山畑 俊樹(静岡)
推 選(1点) 「僕らのまち」 比嘉 緩奈(福岡)
準 推 選(1点) 「春風少女」 林 愛美(山口)
特 選(3点) 「ぼく、たもつ。64歳。」 大嶽 更紗(神奈川)
「これからも」 桑田 有理(熊本)
「春めく里」 深野 達也(和歌山)
<審査員>
ニッコールクラブ顧問:海野和男、大西みつぐ、織作峰子、ハナブサ・リュウ、三好和義
ゲスト審査員:小林紀晴、坂本直樹、田沼武能
(敬称略・五十音順)
プロの写真家になりたいと2年間学んできた学生たちの集大成である。
「写真は簡単には写らない」ことも知った。予想外に楽しく、面白いことも知った。自分の可能性を見つけるために、デジタルのみならず、モノクロ、カラーフィルム、ロケーション撮影からスタジオ撮影まで、表現のための方法と技術を実践的に学び、懸命に撮り続けてきた。
本年もゼミナール、表現実習の各クラスより選抜された作品を展示する。
カラー150点・モノクロ50点(予定)
<ビジュアルアーツ専門学校・大阪>
大阪写真専門学校としてスタートし、写真表現と技術を教える学校として今年で創立50周年を迎える。現在は写真のみならず映像、音響、声優などの学科をもち、優れた技術をもった表現者を育てる総合的な専門学校として各分野に多くの優れた人材を輩出している。