Nikon Imaging
Japan
プレミアム会員 ニコンイメージング会員

新宿ニコンサロン 2014年8月

大橋 英児写真展

写真
Roadside Lights II
7/22 (火) ~8/4 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

当たり前に路上で輝いている自販機を見ていると、いかに日本が便利で安全な国か見えてくる。路上に自販機を普通に置ける国はそうそう無い。東北の被災地では、復興作業をする人の飲料水の補給のため、震災後一番始めに自販機が設置され、インフラの一部になっていた。
作者は仕事の帰り道、ぽつりと道ばたに光る自販機にいとおしさを感じ、撮り始めて6年になる。古い商店と自販機の対象も面白かったが、雪との対象が必然に思えてきた。
夜な夜な雪に埋もれている自販機の写真を撮っていると、人工物と自然とのせめぎあう美しさが見えてきた。数時間すれば消えてなくなる雪が、自販機の灯でライトアップされ、輝いている。
東日本大震災後、貴重な電気を食い、時に無駄な物と言われる自販機と、北国で邪魔者扱いされる雪との美しい競演を、作者は写真に残したいと考えている。モノクロ37点。

作者のプロフィール

大橋 英児(オオハシ エイジ)
1955年北海道稚内市生まれ。84~2006年ネパール・チベット・シルクロードを撮影。08年より国内の自動販売機シリーズの撮影を開始。10年よりフリーランスで商業写真撮影のかたわら、本格的に作家活動を始め、作品を制作、発表している。フォトクラシック登録作家。
主な写真展に、07年「SilkRoad -やすらぎの残像」(富士フイルムフォトサロン東京)、11年「Roadside Lights」(インスタイルフォトグラフィーセンター/東京広尾、札幌コンチネンタルギャラリー)、12年「Living with photography」(インスタイルフォトグラフィーセンター/東京広尾)、13年「Roadside Lights」(コニカミノルタプラザ ギャラリーC)などがある。

荒川 拓大写真展

写真
針音
8/5 (火) ~8/16 (土)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休 ※休館:8/17(日)・18(月)

写真展内容

作者が共鳴した光景には、あたかもレコード盤と針が出すノイズのような音が鳴り響いている。その響きは、作者にとって騒がしいものではなく、静かに漂い、美しさを秘めている。
モノクロ40点。

作者のプロフィール

荒川 拓大(アラカワ タクヒロ)
1965年静岡県生まれ。2009年渡部さとるワークショップ2B受講。10年よりカロタイプ白岡順ワークショップ講評講座受講中。
主な写真展に、13年「識閾」(銀座ニコンサロン)がある。

8/17 (日) ~8/18 (月)
休館

juna21 矢口 清貴写真展

写真
パイパティローマ
8/19 (火) ~8/25 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

沖縄県八重山諸島、日本最南端の有人島波照間島には、パイパティローマという伝説がある。
「1648年波照間村の百姓男女約40~50人が大波照間(パイパティローマ)という南の島へ逃避した。そのことで波照間村の有力者松茂氏は、石垣島地頭の守恒氏の船に乗り、上国したところ、越度があったと罷免された。八重山へ帰る途中、南の島に漂着した。二人をはじめ、船中の人々は翌年与那国島に到着し、帰ってきた」(『八重山島年来記(琉球王府)』)
島人が重税を苦に逃避したパイパティローマとはどこなのか。
琉球海溝に沿って、沖縄~宮古~八重山~台湾~ルソン海峡が並んでいる。史記にある波照間・与那国に最も近い島々は、台湾の蘭嶼(らんしょ)、フィリピン北端のバタン諸島である。これらは直径約450㎞の海域にあり、八重山諸島~沖縄諸島とほぼ同等の距離にある。
豊穣も厄災も海の彼方からやってくる。
沖縄・八重山に色濃く残る南への志向性、その源へ漕ぎ出そう。永遠の楽土、パイパティローマを探しに。
カラー約40点。

作者のプロフィール

矢口 清貴(ヤグチ キヨタカ)
1978年兵庫県尼崎市生まれ。一級建築士。沖縄・八重山を舞台に、眼には見えない世界、此岸と彼岸、マブイ(魂)、人々の営みを追い続けている。
2008年アサヒカメラ(2009年1月増大号)フロント・グラビア掲載。09年第10回上野彦馬賞九州産業大学フォトコンテストにて日本写真芸術学会奨励賞受賞。10年「Tokyo Graphic Passport 2010 Portfolio Viewing Award」(デザイン誌+81主催)にてMy Favorite Artist賞受賞。11年雑誌「正論」にて八重山の“暮らし”(2月号)、“まつり”(3月号)、“自然”(4月号)連載。今年(2014年)窓社より初写真集『マブイ 魂は廻る』出版予定。
主な写真展に、09年「魂は廻る―マブイハメグル」(Juna21新宿・大阪ニコンサロン)、10年「パティローマ」(仲底商店ギャラリー/沖縄県・波照間島)、13年「アイヅ」(帝塚山Gallery Limelight/大阪)などがある。

渡辺 眸写真展

写真
1968 新宿
8/26 (火) ~9/8 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

作者が当時、新宿を愛する編集者にはじめて連れていかれたのは、新宿御苑近くのちどり街にあったユニコンという酒場だった。近くにはモダンジャズを聞かせるビザール、木馬、ピットイン、DIG、DUG等があった。DUGはいまでも健在である。花園神社境内での唐十郎の紅テント、ゴールデン街で女装した美しい人に出会い、グリーンハウスの風天たち。アンダーグランドという言葉に出会ったのもこの頃。下北沢でも吉祥寺でもない新宿が文化だった。
作者が新宿の坩堝に嵌っていた日々が続くある夜中、新宿周辺が群衆で大混乱になっているのに遭遇した。「10.21国際反戦デー」のデモだった。情報として知っていただけのベトナム戦争を、もみくちゃにされながらも、作者は全身で体験したのだった。
これらの写真群は1967年からボチボチ撮り始め、広場が通路になって、メディアでフォークゲリラと呼ばれた1969年の新宿西口までだが、その中でも1968年に撮ったフィルムが最も多かった。モノクロ45点。

作者のプロフィール

渡辺 眸(ワタナベ ヒトミ)
東京都生まれ。明治大学、東京綜合写真専門学校卒業。
主な写真展に、1985年「天竺」(ツァイトフォトサロン/東京・日本橋)、94年「猿年紀」(巡回展:ツァイトフォトサロン/東京・日本橋、G・ガーデン/東京・銀座、湯布院美術館/大分、ぎゃらりートラックス/山梨、ぎゃらりーississ/京都)、95年「水の呼吸」(Egg Garally/東京・渋谷)、95~99年「西方神話」(巡回展:WTCミュージアム/大阪、新宿コニカプラザ、札幌コニカ、ぎゃらりートラックス/山梨)、2001年~03年「Lotus」(巡回展:Egg Garally/東京・渋谷、ぎゃらりーississ/京都、聴潮閣/大分、他)、04年「てつがくの猿」(町家ぎゃらりー山田/京都、小坡美術館/伊勢市)、07年「全共闘の季節」(銀座ニコンサロン・大阪ニコンサロン)、13年「東大全共闘」(「日本写真の1968」展:東京都写真美術館)などがあり、主な写真集に、『天竺』(野草社)、『モヒタの夢の旅』(偕成社)、『猿年紀』(新潮社)、『西方神話』(中央公論新社)、CD-ROM写真集『西方神話』(デジタローグ)、『ひらいて、Lotus』、『てつがくのさる』(以上、出帆新社)、『東大全共闘1968~1969』(新潮社)、他がある。
パブリックコレクション:東京都写真美術館、eggギャラリー、ツァイトフォトサロン、フィリア美術館(山梨県北杜市)

ニコンイメージングプレミアム会員
ニコンイメージング会員