河田 幸大写真展
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People are People
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4/29 (火)
~5/5 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
作者は芸術家の赤瀬川原平氏を中心に結成された路上観察学会が「トマソン」と呼んでいたものに興味があった。
トマソンとは都市の中で自然発生的に生まれた「建築物に付着し美しく保存されている無用の長物」のこととされている。
誰が作った訳でもない観察者によって初めて発見されるトマソンを記録するのにはカメラが不可欠だった。作者もカメラ片手に、まるでトマソン探知機にでもなったかのように路上を歩くと、たくさんのそれらしきものに出会うことができた。
面白いと思った対象にシャッターを切る。それらは表現を目的としたものというよりは、記録、採集と呼ぶに近い行為であったが、同時にトマソン的になるものを発見した際、作者自身に感情的な動きが生じたことも確かだった。
これはかなり写真的な行為で、その気持ちのざわめきを求めることは、作者が写真を撮る動機のかなり根源に近いところにあるものだ。そしてその気持ちのざわめきは決してトマソンという物体を発見した時だけに限らなかった。それから作者は「はっ!」とした時は自分の体に任せてシャッターを切ることにした。カラー31点。
作者のプロフィール
河田 幸大(カワタ ユキヒロ)
1987年生まれ。夜の写真学校第24期修了。
森脇 亨写真展
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ときしろ
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5/6 (火)
~5/12 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
2011年5月に写真展「実感する日々」を開催した。
健康診断で“不治の難病”との診断を受け、精神的に混乱する中で見えた風景、自身を癒してくれた風景。これらの作品は、自身の気持ちを憂慮していると錯覚した視点だった。
あれから3年経過した。
作者は『急性増悪に注意』と言われ、どこまでが許されるのか、基準の無い制限を自ら設け、手探り状態の毎日を過ごしているが、行動範囲も徐々に狭まってきた。
そんな中で作者には、自身を見つめる新たな感覚が芽生えた。先の見えない大きな不安を抱えながらも、日々の生活の楽しさ、生きていることの有難さ、命ある喜びを強く意識する。この相反する不思議な感覚を味わえるのも病のお陰で、いまこの病に作者は感謝すらしている。
この不思議な心境を、作者は「ときしろ」と呼んでみた。「ときしろ」は、自在な空間を複雑に絡み合いながら彷徨(さまよ)っている。カラー40点。
作者のプロフィール
森脇 亨(モリワキ ススム)
1947年山口県周南市生まれ。68年株式会社トクヤマ入社。70年ごろ写真を始める。74年二科会(写真部山口支部)入会(2004年退会)。二科会公募展入賞2回、入選6回。89年山口コンタックスクラブ設立(09年解散)。2000年徳山フォトエキシビション実行委員就任(06年退任)。07年同社定年退職。10年ニッコールクラブ入会。現在日本写真協会会員。ニッコールクラブ会員。
写真展に、11年「実感する日々」(ニコンサロンbis新宿)がある。
菊嶌 郁俊写真展
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四季の浅間山
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5/13 (火)
~5/19 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
浅間山は有史以前から繰り返し噴火していたようである。江戸時代の噴火では大災害をもたらし、明治時代以降にも毎年のように小噴火を繰り返している活火山だ。
しかしながら浅間山は、民謡にも唄われ、そして文人墨客が訪れ、詩歌や絵画に数多く描かれている。山麓には高原野菜の名産地嬬恋村や避暑地で有名な軽井沢があり、人々に広く親しまれている山でもある。
標高2500メートルを超える高山である浅間山は、火山としての秀麗な山容と、美しい線を描く山肌にその特徴がある。11月には新雪が降り、5月上旬まで残雪がある。その雪が山肌に描く造形は魅力的で、動物を連想させるものがあったり、抽象絵画を思わせるものがあったりする。雪解けが終わると、春から夏には花と新緑、そして秋には紅葉が山肌に彩りを添えてくれる。
浅間山の変化に富んだ四季の、美しい自然を捉えた作品である。カラー50点。
作者のプロフィール
菊嶌 郁俊(キクシマ イクトシ)
1931年東京都八王子市生まれ。57年明治大学法学部卒業。66年アサヒカメラ賞「自由写真の部」第一位入賞。日本山岳会。フタバフォト倶楽部。ニッコールクラブ会員(銀座支部)。
主な写真展に、70年「雪の山」(銀座ニコンサロン)、97年「風景の鼓動~自然との出会い」(新宿ニコンサロン)、2002年「風景の鼓動~白い自然との出会い」(銀座ニコンサロン)、2004年「尾瀬ヶ原~下の大堀の自然」(新宿ニコンサロン)、08年「下町の人~向島界隈」、11年「出会いの印象~写真による自分史50年」(以上、ニコンサロンbis新宿)などがあり、写真集に97年『風景の鼓動~自然との出会い』(創林社)、02年『風景の鼓動~白い自然との出会い』、04年『尾瀬ヶ原~下の大堀の自然』(以上、朝日新聞社)、11年『出会いの印象~写真による自分史50年』(オノウエ印刷)などがある。
森田 剛史写真展
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キノクニ
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5/20 (火)
~5/26 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
彼の視線は真っ直ぐ遠くに伸びる。その視線の先に何がみえているのか、また、みえてきたのかを私は知りたい。
和歌山県を流れる河川「紀ノ川」の上流から撮影を始め、下流へと向かい撮影を続けた。
祖父、祖母、作者の三人で車に乗り、河川から半径500メートル以内の風景と祖父を写真に収める。そんな日帰りの撮影旅行を続けるうちに、三人には役割ができた。
作者と祖父の関係をつないでいるのは写真しかないのかもしれない。それでも一人の人と向き合うということは、その人を作った環境、人生、考えと向き合うということだ。
撮影を続けて知った彼の佇まいは、作者が写真にしたいと思った紀州の土地そのものだった。
緩やかに、しかし確実に変化を続ける和歌山の土地の記録、そして写真で関係をつくり、お互いの視線をぶつけあいながら同じものをみた作者たちの記憶である。カラー31点。
作者のプロフィール
森田 剛史(モリタ タケシ)
1990年生まれ。2013年東京ビジュアルアーツ写真学科卒業。
写真展に、13年「平成24年度東京ビジュアルアーツ写真学科卒業制作優秀作品展」(ニコンサロンbis新宿)、「肖像Ⅰ/planar」(J3Gallery)がある。
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ニコンカレッジ・エキスパートコース
第1期卒業作品展「魅力的な風景」
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5/27 (火)
~6/2 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
ニコンカレッジ(写真教室)のエキスパートコース「魅力的な風景写真を創る」受講者による写真展で、今回が初めての開催となります。
講座は、写真展に出品する作品を制作することを目的に、2013年10月から2014年3月までの6ヶ月間に開催され、受講者は日ごろの撮影、実習、作品講評を通じて技量の向上に励んできました。
この講座を受講したのは過去にニコンカレッジ専門講座(中・上級向け講座)を受講した経験のある20名で、ゆっくりとした季節の彩りを追いながら、魅力的な風景写真の創作に励みました。
展示する作品は、講座のなかで行われた実習やふだん撮りためた作品の中から選んだものです。
写真展出品という目的のなかで、受講生の写真に対する意識も変わり、講座の成果はもちろんのこと、本展を契機に各人それぞれが新たな創作に向かっていくことを期待するものです。カラー40点。
グループのプロフィール
「ニコンカレッジ」は株式会社ニコンイメージングジャパンが主宰している写真教室で、1年間に10,000人の受講者を集め、東京、大阪、名古屋、福岡、仙台、横浜、札幌、広島と全国で展開しています。
今回のエキスパートコースは半年にわたる講座ですが、通常は3ヶ月ごとに講座を更新しながら初心者から経験者まで、風景、スナップなどレベルや目的に合わせて多彩な講座を用意しています。とくに最近ではデジタルカメラを手軽に使いたい方のための「テーマ別入門講座」や、女性だけで学べる「フォトフェミ!」などが人気を集めています。また、基礎講座以上を修了した受講者には「撮影ツアー」も用意しており、講座で習得した技量を実践する場にもなっています。
各講座とも、豊富な知識と経験をもつプロの写真家が講師を務め、懇切丁寧な指導により、リピーターとなる受講生も多数います。