Nikon Imaging
Japan
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銀座ニコンサロン 2014年4月

阿部 直樹写真展

写真
黒風のまえ
3/26 (水) ~4/8 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

薄明の部屋の壁、暑い午後のアスファルト、黄昏の静かに揺らぐ水面。
それらの日常は平穏でありながらも、これから嵐が来るような不気味な沈黙を帯びている。
作者はその日常の物質感に、あるときは喜びと悲しみを、またあるときは充足と虚しさを見る。そして自身のなかにその物質感を見、写真にする。モノクロ33点。

作者のプロフィール

阿部 直樹(アベ ナオキ)
1983年群馬県生まれ。2006年東京造形大学造形学部デザイン学科卒業。08年同校大学院造形研究科デザイン研究領域修了。
主な写真展に、07年「午後の庭」(Juna21 新宿ニコンサロン・大阪ニコンサロン)、09年「昼の日ざし」(新宿ニコンサロン)、11年「新月の調べ」(Gallery PastRays/横浜)、「昼の日ざし」(みなかみ町カルチャーセンター/群馬)、「壁」(銀座ニコンサロン・大阪ニコンサロン)、12年「沈黙」(Gallery PastRays/横浜)などがあり、雑誌掲載に「新月の調べ」(アサヒカメラ3月号/2011年)がある。
また、作品はフランス国立図書館(パリ)にコレクションされている。

ニコンサロン特別展
管 洋志写真展

写真
一瞬のアジア
people and nature in harmony
4/9 (水) ~4/22 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

写真

大自然と人間の生き様に魅せられた作者のアジアへの旅は、1969年から1年半のネパール滞在を機に四十数年にわたる。
本展は、庶民の生活に寄り添い、心を通わせて撮り続けた写真の中より、たくましく生きるアジアの人々の一コマ一コマを集めたものである。
撮っているのは日々の営みで、たとえば1日働く男の一瞬の日常、手伝う子ども、家族、祈り、取り巻く原風景など、主役はあくまでも人間である。
厳しい日常であっても、暗い、厳しいといった表情がない。子どもも働きから学び、そこに悲壮感はない。彼らなりに納得している日常が汲み取れる。
自然を敬い、大地に根ざした人の営みに学ぶことが多いという作者が“出逢ったアジア”。未発表作品を含む代表作約60点を展示する。カラー58点・モノクロ2点。

作者のプロフィール

写真

管 洋志(スガ ヒロシ)
1945年博多生まれ。68年日本大学芸術学部写真学科卒業。69年から1年半のネパール滞在からアジアへの旅がはじまる。77年第8回講談社出版文化賞写真賞、84年第15回同賞、87年第6回土門拳賞、98年第14回東川賞国内作家賞を受賞。2013年4月大腸がんで他界。公益社団法人日本写真家協会常務理事。ニッコールクラブ顧問。日本大学芸術学部写真学科客員教授を歴任。
写真集に、『魔界・天界・不思議界・バリ』『博多祇園山笠』『大日光』『バリ超夢幻界』『ミャンマー黄金』『バリ島大百科』『メコン4525㎞』『奄美―シマに生きて―』など多数。著作・共著本多数。写真展多数。

金村 修写真展

写真
Ansel Adams Stardust (You are not alone)
4/23 (水) ~5/6 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

コンデジや携帯カメラ、iPhoneにスマホで大量に写真が撮られているこの時代に、写真の希望なんてどこにあるのだろうか。プリントもされずにデスクトップの中で陽の目を見ることもなく垂れ流しのまま朽ち果てるデジタル写真の山。見ることもできなければ、その片鱗すら感じることもできない不可視のデータの残骸に、フィルムがトラッシュな残骸の山を同期させてくる。
音楽評論家が、ラ・デュッセルドルフのレコードを塩化ヴィニールの無駄遣いと評したように、価値があるのか無価値な屑なのか、判断不能のごみの山を確信的に築くことだけが未来の写真の希望なのだ。
無駄のないフレーミング、黄金比で分割された構図、美しく再現された質感、モノクロのトーンが階調豊かに表現されたバライタ紙に、未来の写真のごみの山が侵食し、その美しい写真の表層に不可視のごみの縄目を刻印する。写真は美しくもなければ汚くもない。ただ薄汚い即物的な汚れがあるだけだ。
汚いという小手先のリアリズムは、現実に嘲笑される。汚さは結局リアリズムの概念に回収され、美意識の回路に組み込まれるだろう。美しさは無限に増え続ける写真の山の中で窒息させられ、その無残な姿を額装されて公衆の面前で辱しめを受ける。未来の写真は美しさの扉を激しく叩き、美しさにうめき声をあげさせるだろう。
写真は性的快感を廃棄し、不能を肯定するボストン絞殺魔。犠牲者が死んでいく過程になんの想像力も持たずに即物的な興味と観察による絞殺を実行する。着飾って美しく仕上げられたプリントに対し、脳腫瘍で鬱血した顔すらもきっちり階調を出す非情のゾーンシステムのリアリズムでトラッシュなアンセル・アダムスになることを未来の写真は希望する。 (金村 修)

作者のプロフィール

金村 修(カネムラ オサム)
1964年東京生まれ。93年東京綜合写真専門学校研究科卒業。97年日本写真協会新人賞、第13 回東川町国際写真フェスティバル新人作家賞受賞。2000年第19 回土門拳賞受賞。
著書多数。主な写真展に、(個展)93年「Crashlanding in Tokyo's Dream」(銀座ニコンサロン)、95年「Tokyo Swing」(Yoshii Gallery/ニューヨーク)、00年「土門拳賞受賞記念展Black Parachute Ears 1999」(銀座ニコンサロン)、05年「Chinese Rocks」(ツァイト・フォト・サロン/東京)、13年「金村修展─ヒンデンブルク・オーメン」(photographers' gallery/東京)、(グループ展)92年「第3 回ロッテルダム写真ビエンナーレ Waste Land from Now on」(ロッテルダム/オランダ)、96年「New Photography 12」(ニューヨーク近代美術館)、03年「日本写真史展」(ヒューストン美術館/米国テキサス州)、04年「アルル国際写真祭」(アルル/フランス)、11年「JAPAN TODAY」(AMADOR GALLERY/米国ニューヨーク州)などがあり、作品は横浜美術館/ニューヨーク近代美術館/東京都写真美術館/東川町文化ギャラリー/東京国立近代美術館/土門拳記念館/ベネッセコーポレーション/ヒューストン美術館/福岡市美術館/サンフランシスコ近代美術館/シカゴ美術館にコレクションされている。

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