写真展内容
写真を志し、大阪芸術大学に集って修練を積み、いままさに各方面に旅立とうとする学生たちの作品展である。
作品は、各人が卒業制作としてテーマを選び、それぞれが習得した知識と写真技術を駆使し、研究・創作を重ねた成果である。
本展では、卒業生の中より優秀と認められ選抜された作品と、卒業生全員のポートフォリオ作品を展示する。作品制作者それぞれの感性に触れてもらい、旅立つ若者たちへの温かい声援を願っている。
写真を志し、大阪芸術大学に集って修練を積み、いままさに各方面に旅立とうとする学生たちの作品展である。
作品は、各人が卒業制作としてテーマを選び、それぞれが習得した知識と写真技術を駆使し、研究・創作を重ねた成果である。
本展では、卒業生の中より優秀と認められ選抜された作品と、卒業生全員のポートフォリオ作品を展示する。作品制作者それぞれの感性に触れてもらい、旅立つ若者たちへの温かい声援を願っている。
人は生活するなかで、地球に対して様々な行為を仕掛け、人工の風景・人景をたゆまなく作り続けている。それらを我々は現在の風景としてみているのである。
人景のなかには、新規に手が加えられたり、修正されたりしながら、上へ上へと積み重なり、加算の力学に則って変貌していくものがある。それらを加算の風景、プラスの人景と言ってみよう。
それに対して、逆の風景・マイナスの人景もある。たとえば砕石場では、人為が加わるごとに山や平地が削り取られ、引き算の力学によって風景が変化していく。そこでは人の力が加わることで減少しながら風景が形成されていき、負の風景と言えるマイナスの人景が現出している。
撮影地は、イタリアのトスカーナ州カラーラを中心に、旅行で出会った各地の砕石場である。
作者が、大理石に囲まれながら、白亜の殿堂の気配を感じて撮影した作品を展示する。
カラー40点。
有野 永霧(アリノ エイム)
1941年兵庫県生まれ。大阪学芸(現大阪教育)大学卒業。81年タイムライフ写真年鑑新人賞、94年第19回伊奈信男賞受賞。
ニコンサロンでの写真展に、「there WAS … ヨーロッパにて」「虚実空間・都市 日本編」「虚実空間・都市 ロンドン編」「虚実空間・都市 ニューヨーク編」「空蝉の都市 日本編」「空蝉の都市 ヨーロッパ編」「空蝉の都市 アメリカ編」「無名のアースワーク シーサイド編」「無名のアースワーク 国道筋編」「虚実空間・日本人景」「無名のアースワーク 地中海編」「無名のアースワーク アメリカ編」「日本人景 温泉川」「日本人景 三角地」などがあり、他に海外展(アメリカ、イギリス、オランダ、ドイツ、中国、韓国)を多数開催。
写真集に、「虚実空間・都市」「都市からのメッセージ」「都市」「虚実空間・空蝉の都市」「虚実空間・空蝉の風景」「日本人景 温泉川」などがある。
本展は、ニッコールクラブが主催する第61回ニッコールフォトコンテスト(平成25年度)に入賞した作品を一堂に展示するものである。
ニッコールフォトコンテストは、世界中の写真愛好家に広く門戸を開き、写真芸術の発展と写真技術の向上を図るとともに、写真を通じて友好を深めようという趣旨のもとに行われるもので、ニッコールクラブ創立以来毎年行い、今回で61回を数える。
今回も3月から募集を開始して7月上旬に締め切り、応募点数は47,832点(第1部9,403点、第2部22,867点、第3部8,527点、第4部7,035点)となった。
入賞作品の内訳は、第1部46点、第2部79点、第3部46点、第4部46点と決定した。
なお作品は、1月5日(日)~20日(月)まで新宿ニコンサロンにおいて第2部カラー入賞作品と第3部ネイチャー入賞作品を、またニコンサロンbis新宿において第1部モノクローム入賞作品と第4部U-31(Under31)入賞作品をそれぞれの会場で同時開催する。
<第1部 モノクローム>
長岡賞・ニッコール大賞(1点) 「釜で生きる」 石津 武史(奈良)
推選(1点) 「里池」 荒井 俊明(京都)
準推選(1点) 「不安な日」 宮崎 豊(大阪)
特選(3点) 「お良さん」 岡田 治(和歌山)
「見物の人」 樋口 良夫(愛媛)
「Half and Half」 三浦 咲恵(東京)
<第2部 カラー>
ニッコール大賞(1点) 「幻の季節」 平本 貴範(京都)
推選(1点) 「街角」 奥山 和朗(東京)
準推選(2点) 「ベトナム・少数民族の村」 小島 孝之(長野)
「田植えの頃」 宗形 繁雄(福島)
特選(5点) 「時を越えて」 荒井 俊明(京都)
「追憶」 明松 寛子(大阪)
「タイコン市場の朝」 島岡 章一(長野)
「日々の匂い」 鈴木 久美子(東京)
「月見」 柳瀬 真(新潟)
<第3部 ネイチャー>
ニッコール大賞(1点) 「マグリット讃歌」 室川 康男(福岡)
推選(1点) 「自然の風貌」 住友 照明(北海道)
準推選(1点) 「眼光」 大橋 征継(北海道)
特選(3点) 「蓮池に舞い降りた忍者」 秋山 ゆき子(東京)
「モルゲンロート走る」 伊藤 憲男(愛知)
「渚の氷塊」 八田 一徳(滋賀)
<第4部 U―31>
ニッコール大賞(1点) 「natural」 紺田 達也(大阪)
推選(1点) 「In the Mood For Apple./林檎な気持ち。」 三浦 咲恵(東京)
準推選(1点) 「静かな鼓動」 野牧 綾乃(愛知)
特選(3点) 「春まだ遠し」 河村 夏菜子(新潟)
「私は天国を歩いています」 土谷 聡志(埼玉)
「21世紀のパール富士」 本岡 幹朗(神奈川)
<審査員>
ニッコールクラブ顧問:海野和男、大西みつぐ、織作峰子、ハナブサ・リュウ
ゲスト審査員:テラウチマサト、平間 至、松本徳彦
(敬称略・五十音順)
プロの写真家になりたいと2年間学んできた学生たちの集大成である。
「写真は簡単には写らない」ことも知った。予想外に楽しく、面白いことも知った。自分の可能性を見つけるために、デジタルのみならず、モノクロ、カラーフィルム、ロケーション撮影からスタジオ撮影まで、表現のための方法と技術を実践的に学び、懸命に撮り続けてきた。
本年もゼミナール、表現実習の各クラスより選抜された作品を展示する。
カラー150点・モノクロ50点(予定)
<ビジュアルアーツ専門学校・大阪>
大阪写真専門学校としてスタートし、写真表現と技術を教える学校として間もなく創立50周年を迎える。現在は写真のみならず映像、音響、声優などの学科をもち、優れた技術をもった表現者を育てる総合的な専門学校として各分野に多くの優れた人材を輩出している。