松浦 恵介写真展
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縄文ニュータウン
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9/25 (水)
~10/8 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休
写真展内容
家を持ちたいという人々の望みを背景に、里山が造成されてニュータウンが出現する。多摩丘陵の北西部にあたるこの地域一帯は、縄文時代にも「ニュータウン」が形成されていた。このあたりは上古より住まいの夢を吸収する土地柄だったのだ。
作者は気づく。それは日暮れどき。薄暮の大気に、過去と現在が時空を超えて、夢の像を結ぶということに…。
何千年にもわたる、人々の祈りと現実を垣間見たのだ。
蒼く沈んだ時間の中で、ニュータウンは今も増殖しながら、人々の夢を背負っている。
カラー45点。
作者のプロフィール
松浦 恵介(マツウラ ケイスケ)
1957年新潟県生まれ。2011年フォトマスターEX(総合)取得。同年宮嶋康彦写真塾入門。
Jui 写真展
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Catching the Bird
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10/9 (水)
~10/22 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休
写真展内容
「像」は想像を超えてやってくる。
無修正無加工、ダイレクトに写したツツジの花が、鳥の姿、人の姿、獣の姿に見えてくる不思議な世界。リアルと幻想の境界で、たとえ何かが見えたとしても、それが本当は何であるのかは、けしてほとんど分からない。分からないことを分からないままで、ただただ顕われたイメージ像を見つめる。
めくるめく「草迷宮」の唸り声を澄まし、身を委ねる。写されたことによって、自然は今何を語り出しているのか、どう応答すればよいのか……。もしかして、この静かなる対話こそが、失われた「アウラ」に再び近づける通路ではないのか。
僕らは つつじ 続き咲き木 ありふれた街路沿いで 終わらない日常の中に
僕らは イリュージョン 束の間の交感 あなたにしか見えない ほんとうのリアル
僕らは 水中花 ユラユラ ゆらゆら 連続された眠りの海で 集合無意識の底に
南無南無 南無南無 草木国土悉皆成仏
モノクロ20点。
作者のプロフィール
Jui(ジュイ)
1970年中国杭州市生まれ。95年来日(後に日本国籍取得)。東京綜合写真専門学校研究科卒業。主な写真展に、2007年「カフカラス」、09年「CAOSMOS」(以上新宿ニコンサロン)などがあり、写真集に『CAOSMOS』(Place M 刊・2010年)、『Catching the Bird』(同・2012年)などがある。
藤田 満写真展
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海に日は照る
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10/23 (水)
~11/5 (火)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休
写真展内容
作者は、“あの地方へ10日間ほど”といった大雑把な計画で、年にいく度か遠出の旅に出る。
旅行案内書などを使うが、それは沢山の人が来そうな所を避けるためで、五所平之助の俳句「冬の田のすっかり雨になりにけり」や「菜の花に少年海を好みけり」などを口遊むとしーんとした情景が思われて、じっとしていられなくなる。
地形図のなかで、“津”と名のつく町や湾の浦や海峡や深い入江、河口などを辿り、そこに港、集落などの記号を見つけ、等高線を重ねて浮かぶ風景、そんな場面を幾つか描けた地方へ行ってみる。それはいつも、何でもない普段の景色だ。
2012年、作者はコンデジカメラを持って海を歩いた。そして国の周りはみんな海だということを、知っていて知らなかった、ということに気づいた。
海は飄々と、はてしなく人の暮しを見てきた。海を見ていると少年になる。カラー60点。
作者のプロフィール
藤田 満(フジタ ミツル)
1934年東京都生まれ。61年制作会社を退職し、写真を職業とするフリーとなる。66年㈲フジタマン写真事務所を東京都渋谷区に開く。2007年同事務所を閉じ、自主的に写真制作を続ける。
この間東京綜合写真専門学校において18年間、武蔵野美術大学において5年間非常勤講師を務め、写真展を新宿ニコンサロン(00年、06年)、銀座大黒屋ギャラリー(02年)、ギャラリー冬青(07年、11年)、ブロイラースペース(10年)、プレイスM(11年)などで開催。
また著作に、「里見勝蔵作品集」(読売新聞社・78年)、「暮れなずむ里 五箇山」(桐原書店・82年)、「写真集 覊旅」(文遊社・2000年)、「写真集 在所」(冬青社・10年)などがある。