Nikon Imaging
Japan
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新宿ニコンサロン 2013年8月

いしだまこと写真展

写真
Unknown Faces ~無名な人々の華麗なポートレート~
7/23 (火) ~8/5 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

作者が人物写真を撮り始めた頃、作者の周りにはモデルになる魅力的な人々が多くいることに気がついた。彼らは無名だったが、どこかへ向かって何かを目指して生きている人々だった。アーティスト、ミュージシャン、役者、医者、学生、主婦、…10人いれば10人の違う魅力的な個性だった。そんな彼らを有名人よりも華麗に撮りたい。そうして撮り始めたポートレートである。
しかし、いざ写真を撮るとなると、無名ゆえに苦労があった。彼らがどんな人か知られていないのだから、何とか写真内で表現するしかない。だが、悩むまでもなく彼ら自身が色々と提案してくれる。作者の経験不足を彼らがカバーしてくれた。お互い無名同士、たいてい話は盛り上がり、どんな場所でどんな感じで撮るのかも、話しあって決められた。
最初の手探りの撮影から20年。被写体は知人たちから様々な人に広がったが、今でも機会があれば同じように無名な人々を撮り続けている。誰だって華麗な一瞬があるものだ。
なお、展示する作品はすべてアメリカで撮影したものである。カラー43点。

作者のプロフィール

いしだまこと
1967年神奈川県生まれ。91年日本大学芸術学部写真学科卒業。94年ニューヨーク大学大学院修了。NYにてアシスタントとして修業ののち帰国しフリーに。ヤングポートフォリオ、APA展などでも展示。現在国内外メディアにて活動中。

青島 千恵子写真展

写真
シリーズ〔光る音Ⅵ〕 New York・彷徨
8/6 (火) ~8/17 (土)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休 ※8月18日(日)・19日(月)休館

写真展内容

本展は、作者が十数年来各地(日本、台湾、タイ、デリー、ローマ)を巡り歩き、同じテーマで撮影しているシリーズ「光る音」の第6弾で、今回はニューヨーク(アメリカ)である。
ニューヨークに対して作者は、想像以上に多様性に富んで、混沌とした世界であることを実感した。アメリカという国は近代につくられた新しい国家であり、それが民族毎に移民というかたちで形成されてきた歴史を考えるとき、それぞれの文化、風俗、習慣を本国以上に重んじている人々も多く、いろいろな意味でその多様性をニューヨークでも垣間見ることが出来たという。
2010―12年の3年間にわたってニューヨークに数回出掛け、9・11事件を忘れたかのように忙しなく動くこの都市に展開する日常・非日常の境目の隙間を覗き込むように撮影した。
今回の写真のコンセプトは、前回までのシリーズ「日本」「台湾」「タイ」「デリー」「ローマ」と同じく「私と公」との交差する狭間に存在する空間を捉えようとするものである。モノクロ48点。

作者のプロフィール

青島 千恵子(アオシマ チエコ)
1939年静岡県生まれ。45歳頃より写真を習い始める。98年「アサヒカメラ」月例コンテストモノクロの部年度賞1位受賞。2007年酒田市土門拳文化賞奨励賞受賞。
写真展に、94年「夢歳々」(コンタックスサロン銀座)、2000年「光る音」、03年「光る音Ⅱ 台湾」(以上銀座ニコンサロン)、04年「光る音」(Galerie Satellite/パリ)、05年「光る音Ⅲ タイ」、07年「光る音Ⅳ デリー」、09年「光る音Ⅴ ローマ」(以上新宿ニコンサロン・大阪ニコンサロン)などがあり、写真集に「光る音」(05年刊)がある。

8/18 (日) ~8/19 (月)
休館

juna21 青木 秀平写真展

写真
forest park
8/20 (火) ~8/26 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

静寂が体を包む。
深い深い緑の中に体が沈んでいく。
今にも鳥の声や川の音、滝の音が聞こえてきそうだ。

私は森の中にいる。

いつもの習慣でiPadに電源を入れ
タバコに火をつける。
森でタバコを吸うなど犯罪だ。
しかし、この行為は犯罪にならない。

ここは東京都内の公園だ。しっかりと管理しされていて
もちろん喫煙所もある。
そこで私はカメラを組み立て、三脚に載せ
撮影の準備をする。

私は人間が苦手だ。
この撮影を始めてから悩まされたのは
人のしゃべり声だ。

だからiPodで音楽を聴く。

外の音を遮断し、自分の世界に入っていく。
緑と木漏れ日に包まれた世界だ。

私は三脚とカメラを担いで
公園の奥へと向かって行く。
進めば進むほど人はまばらになる。

人が全くいなくなると耳からイヤホンを外す。
しかし、新たな曲が聞こえる。
それは英国の作曲家 Brian Eno が提唱した
環境音楽(ambient)だ。

木漏れ日を見ながらまた、緑のグラデーションを感じながら
静寂な曲を感じる。
そこにはピアノもギターも何も無いが
この自然が感じさせてくれる。
繊細なテンポで美しいメロディーを奏でる。

私は写真を残すことで
視覚的にこの美しいメロディーを感じて欲しいと思った。

そして東京にもまだ美しいものがあると
知ってほしいのだ。
カラー28点。

作者のプロフィール

青木 秀平(アオキ シュウヘイ)
1989年生まれ。埼玉県出身。2012年日本写真芸術専門学校卒業。同年より日本カメラ財団菊池東太写真塾を受講。

寺門 豪写真展

写真
部屋と写真
8/27 (火) ~9/2 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

今回展示する写真は2012年初頭からおよそ1年の間に撮影したものである。当時私は戦前に建てられた木造の家に妻と暮らしており、二階の一室をスタジオ代わりに撮影していた。

窓辺に垂らした白い布を背景に、テーブルの上に被写体となるものを配置する。シンプルな構成の白黒写真を作るのだが、頭の中のイメージを元に撮影を行い、プリントを見ながら手を加えて撮り直す、ということを繰り返した。

一方で、制作が進むにつれ意識にのぼってきたのは、選んだものだけでなく、カメラの背後にある選ばれなかったものも撮影できないかということだった。そうして、ぼんやりした部屋の様子やメモ書きの文字も写真に収めた。単純化すれば、白黒で作品にしたかった世界を表現し、カラーでは足元の現実を写すという対比を考えたのだった。

11月に入った頃、家主から家の取り壊しを言い渡された。その頃私は写真における存在、について明確に捉えたいと思うようになっていた。例えば、写真はふつう現実に存在するものを写すわけだが、写真の中の被写体と目の前にあるそれとは別ものだということだ。現実はうつろい、写真はとどまる。現れ方は違うが、どちらにも確かな存在が、ある。

今年の春に私たちは引越しをした。7月、旧居を訪れてみると解体工事の最中だった。わずか1年前のことではあるが、ここに写された眺めは文字通り写真の中の存在となった。たったそれだけのことではあるが。 (寺門 豪)

作者のプロフィール

寺門 豪(テラカド ゴウ)
1976年栃木県生まれ。会社勤務をしながら写真を撮りはじめる。2007~09年ギャラリー・ニエプスの運営に参加。以降は個人で制作活動を続ける。10年「YOUNG ARTISTS JAPAN Vol.3」審査員賞受賞。11年「第1回 EMON Portfolio Review」佳作入選。
写真展に、07年「裏町」(ルーニィ247フォトグラフィー)、08年、09年「わたしの部屋」(ギャラリー・ニエプス)、10年「自由の街へ」(ポルトリブレ)、11年「わたしの部屋」(ナグネ)などがあり、10年に自主制作した写真集「わたしの部屋」がある。

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