ニコンサロン bis 新宿 2013年1月
写真展内容
本展は、ニッコールクラブが主催する第60回ニッコールフォトコンテスト(平成24年度)に入賞した作品を一堂に展示するものである。
ニッコールフォトコンテストは、世界中の写真愛好家に広く門戸を開き、写真芸術の発展と写真技術の向上を図るとともに、写真を通じて友好を深めようという趣旨のもとに行われるもので、ニッコールクラブ創立以来毎年行い、今回で60回を数える。
今回も3月から募集を開始して7月上旬に締め切り、応募点数は46,525点(第1部9,526点、第2部23,233点、第3部8,520点、第4部5,246点)となった。
入賞作品の内訳は、第1部57点、第2部90点、第3部57点、第4部50点と決定した。
なお作品は、1月5日(土)~14日(月)まで新宿ニコンサロンにおいて第2部カラー入賞作品と第3部ネイチャー入賞作品を、またニコンサロンbis新宿において第1部モノクローム入賞作品と第4部U-31(Under31)入賞作品をそれぞれの会場で同時開催する。
<第1部 モノクローム>
ニッコール大賞(1点) 「幸せのひととき」 岩渕 真理(埼玉)
推選(1点) 「子供達の記録」 井上 勉(愛媛)
準推選(1点) 「不安な日」 荒井 俊明(京都)
特選(4点) 「自写像」 柏原 力(千葉)
「故里への誘い」 辻 修司(大阪)
「夏暦」 野澤 正樹(埼玉)
「72歳、一人暮らす」橋本 浩市(新潟)
<第2部 カラー>
長岡賞・ニッコール大賞(1点) 「Cambodia ~親がいない子どもたち~」 大星 勇樹(大阪)
推選(1点) 「夢路/祖母の夢」 山上 新平(神奈川)
準推選(2点) 「memories」 古結 敦士(兵庫)
「観光地が生活を取り戻す瞬間」 嶋口 紗友梨(神奈川)
特選(6点) 「Face」 大角 勝(静岡)
「5月の小路」 岡田 治(和歌山)
「こはだ」 木寺 憲吾(東京)
「出番前」 林 栄之(大阪)
「thailand」 福田 創一郎(東京)
「少女」 山﨑 猛(大阪)
<第3部 ネイチャー>
ニッコール大賞(1点) 「頑張れカワアイサの親子」 上田 正洋(北海道)
推選(1点) 「夜灯り生活」 渡邉 智之(山梨)
準推選(1点)「厳冬の贈り物」 櫻庭 弘(埼玉)
特選(4点) 「アースエナジー」 遠藤 励(長野)
「四季霧彩」 倉持 隆雄(茨城)
「浮上」 平山 弘(和歌山)
「テイクオフ・フラミンゴス」 村野 哲也(大阪)
<第4部 U―31>
ニッコール大賞(1点) 「雨の街」 知念 愛佑美(福岡)
推選(1点) 「新盆を迎えた日」 小島 千尋(神奈川)
準推選(1点) 「井戸の底でたゆたう光」 渡部 雪(東京)
特選(2点) 「塩味」 林 康太郎(神奈川)
「夏色」 藤井 香奈子(東京)
<審査員>
海野和男、大西みつぐ、織作峰子、川上義哉、管 洋志、田沼武能、ハナブサ・リュウ、藤岡亜弥(敬称略・五十音順)
写真展内容
昭和の古き良き時代が残っていた頃の東京の下町で暮らす人々を、1974年から1980年頃にかけて撮影したものである。
撮影した人々は著名人などではなく、日々の暮らしの中に普通に暮らす、どこにでもいそうな人々に焦点をあてて撮影したものである。
写真を通じて、ちょっと昔の人たちの人柄や風俗などが写し出されている。モノクロ48点。
作者のプロフィール
山崎 茂(ヤマザキ シゲル)
1951年横浜市生まれ。75年「アサヒカメラ」初級写真の部年度賞1位。
写真展内容
仕事に追われた日々から解放され、気楽な仲間たちと訪れた田沢湖の宿は、脱サラした主の夢がいっぱい詰まった手造りのログハウスだった。
木のぬくもりと優しい風が心地よく流れ、東京で生まれ育った作者にとってはここがふるさとのように思えて、いつの間にか作者たちの旅の拠点となった。
東北の旅は袖すり合うも多生の縁。ここを拠点に行く先々で出会ったリンゴ農家のお父さんは、「自分のりんごを美味しいと笑顔で食べてもらえることが幸せ」としゃべり、陸奥湊の働き者イサバのかっちゃ(母ちゃん)から元気をもらうなど、作者はたくさんの良い縁に恵まれた。
陸奥(みちのく)の人々は朴訥だが、内に秘められた強さと温かさに触れることに喜びを感じながら、「今がいちばん! 笑顔がいちばん!」肩の力をぬいて、ゆっくりのんびりと歩いた遊び心と茶目っ気たっぷりの大人旅である。カラー40点。
作者のプロフィール
松本 佳子(マツモト ヨシコ)
東京都生まれ。
写真展に、2000年「束の間の纏い」、04年「モンゴル蒼生」、08年「モンゴル蒼生Ⅱ 天幕の営み」(以上コニカミノルタプラザ)などがあり、写真集に『モンゴル蒼生』がある。
写真展内容
作者は弟の名付け親である。
3人目の弟は、作者が12歳のときに生まれた。もう6年生ということもあり、作者にも命名権が与えられた。
なんとなく弟が生まれることに不満をもっていた作者だが、そうなると任されたような気になり、毎日名前について考えた。
そんな時だった。
「これは“タクト”と言います。」
音楽の先生が指揮棒について説明をしていた。
響きが気に入ったと家族に告げたら、作者以上に母親が気に入り、彼は「巧都」となった。
弟は今、12歳。
久しぶりに実家へ帰ると、弟の顔つきが大人びていて驚いた。心なしか声は低くなり、身長も抜かされてしまっていた。
毎日一緒にすごしている家族は、ゆるやかな変化で気付かないのだろう。作者だけが弟の変化に戸惑っていた。カラー約30点。
作者のプロフィール
佐藤 静香(サトウ シズカ)
1986年三重県生まれ。ユマニテク調理製菓専門学校卒業。喫茶店勤務ののち広告代理店勤務を経て上京。カメラマン宮木和佳子氏に師事。「ケーキも焼けるカメラマン」として、スイーツからプロレスまで撮影する。
2011年グループ展「えだまめ」(ギャラリー・ルデコ/東京・渋谷)に参加。