Nikon Imaging
Japan
プレミアム会員 ニコンイメージング会員

大阪ニコンサロン 2012年12月

井岡 今日子写真展

写真
安居楽業 -北京胡同の生活
11/29 (木) ~12/12 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

北京の胡同は、ワインのように、時代が古ければ古いほど味がある。多彩な人間関係、素朴な生活の場、胡同文化がいまだに庶民の生活に息づいている。今北京では、高層ビルがどんどん建ち、街がダイナミックに変化している。2008年の北京オリンピックを開催したことで、さらに胡同を取り壊すことに拍車をかけていた。
しかし旧市街の中心には、今でも多くの胡同が残っており、伝統的家屋建築である四合院も多く、古き良き北京の面影をしのばせている。また繁華街あたりでも、一歩裏通りに入るとまだ胡同が残っており、あわただしく近代化が進む北京で、悠久の時が流れる四合院の穏やかな日常生活が垣間見られる。
本展では、前回(2003年)の写真展「北京胡同」とは異なり、2007年から4×10インチ大判カメラを使用して撮影した胡同に暮らす人々の流れから四合院に漂う時代の変遷を捉えた作品を展示する。モノクロ17点。

作者のプロフィール

井岡 今日子(イオカ キョウコ)
中国北京生まれ。1990年来日まで中国撮影家協会(CPA)で勤務。94年横浜ファッションデザイン専門学校卒業。日本写真協会会員。NPO法人日中写真家交流協会副理事長。
おもな写真展に、03年「北京胡同」(銀座ニコンサロン)、04年「日本幼児の春夏秋冬」(中国上海市少年宮)、05年「胡同リビング・スペース」(新宿ニコンサロン・大阪ニコンサロン)、07年「北京・東京の胡同」(中国山西省平遥国際フェスティバル)などがあり、写真集に『北京胡同』(05年)がある。

比嘉 良治写真展

写真
ちらがー 沖縄の素肌
12/13 (木) ~12/19 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

美しい青空、エメラルド色に輝く海原、色とりどりの魚が舞う海、夜空に輝く満天の星、真っ白い砂浜が長く横たわる南の島の沖縄。
南の楽園と人は云う。
「ゆいまーる」「むえー」「島んちゅ」「えーか/門中」「ちむぐくる」「いちゃりば ちょーでー」と助け合いの精神で生きてきた共和共存の島。いまも原始社会主義の残り火がこもる。
人が優しいと讃える外来者は少なくない。海の彼方ニライカナイから、幸せや豊穣をもたらす信仰が島人に秘められている。しかし外来者が害来者であることも多々ある。
台風は草木をもぎ取り住処をつぶす。でも水をもたらし、風が去ると太陽が照りそそぎ再び木の葉が芽吹く。大木の育ち難い島。嵐を防ぐ岩に祈りを込める。
島人にはこころの豊かさと物質の貧しさが共存していた。共存の精神を崩す時代の波が押し寄せるいま、豊かさと貧しさのバランスに崩れが生じ、亀裂で皺をきざむ。
人の皺は100年足らずで消滅するが、歴史の傷は消えることなく、海と島の縁(へり)に固く深い皺を刻み重ねつづける。
なぜ沖縄人はいまもニライカナイと関わりながら生きなければいけないのか。
今日も外海からの強引な波がひと皺ふた皺と深く岩肌に刻印を残す。モノクロ約30点。

作者のプロフィール

比嘉 良治(ヒガ ヨシハル)
1938年沖縄生まれ。1961年多摩美術大学卒業。64年渡米。~67年アート・スチューデント・リーグで学ぶ。77年コロンビア大学大学院修了。~2000年ロングアイランド大学サウスハンプトン校美術学部教授。87年~フォトシンポジウム in 沖縄(のちの「名護写真まつり」)を提唱。同じくサウスハンプトン・マスター・フォトグラフィ・ワークショップ(ニューヨーク)を提唱。93年~ヤング・ジャパニーズ・フォトグラファーズ展のコーディネーター。同じくしおのえ国際青年芸術祭(香川県)を提唱。沖縄県民大使。ロングアイランド大学名誉教授。
アメリカ、日本、ヨーロッパ、アジアなどで個展、グループ展、国際展を多数開催。
作品はニューヨーク近代美術館、フィラデルフィア美術館ほか、アメリカ国内の主要美術館に収蔵されており、受賞多数。
写真集に、『翔べ! グァテマラの子供たち グァテマラの宝』『シャツの鼓動』『虹の暗箱』などがある。

石川 武志写真展

写真
水俣ノート 1971~2012
12/20 (木) ~12/28 (金)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

作者は、ユージン・スミスのアシスタントとして1971年から3年間「水俣病」に関わった。同時に作者自身も水俣病を自分の問題として撮影するようになった。
当初、それらの写真を発表することは考えてはいなかった作者だが、2008年のスミス氏没後30周年慰霊祭を機に、今一度、ユージン・スミスの「水俣」というプロジェクトを検証してみたいと考え、再び水俣病を撮影するようになった。そしてまたそこには、当時作者が知っていた水俣病の人たちは現在どうしているだろうかという思いや、「水俣」やユージン・スミスと関わった者として、今の自分に何ができるのだろうかと作者自身へ問いかける気持ちもあった。
作者が初めて水俣に滞在した時から40年という年月が流れたが、当時カメラの前に立ってもらった患者さんたちを、可能なかぎり以前と同じ場所で撮影している。
同時に作者は、ユージン・スミスの「水俣」というプロジェクトで体験したことなどを「水俣ノート」という形にまとめ、水俣病という苦難を生きてきた人たちの40年の歳月やユージン・スミスの存在を、この写真を通して現在に繋げようと試みる。モノクロ50点。

作者のプロフィール

石川 武志(イシカワ タケシ)
1950年生まれ。1971年東京写真専門学院(現 東京ビジュアルアーツ)卒業。71~74年ユージン・スミスの水俣プロジェクトでアシスタントを務める。75年フリーランスのフォトグラファーとしてスタート。80年インドのトランスジェンダー社会「ヒジュラ」の取材を始める。
写真展に、82年「ヒジュラ」(ミノルタギャラリー)、2008年「インド第三の性―ヒジュラ」(外国人特派員協会)、11年「ガンガー巡礼」(銀座ニコンサロン)などがある。また、1995年に写真集『インド第三の性-ヒジュラ』(青弓社)を出版。

12/29 (土) ~1/4 (金)
年末年始休館
ニコンイメージングプレミアム会員
ニコンイメージング会員