Nikon Imaging
Japan
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大阪ニコンサロン 2012年11月

田中 賢写真展 (bis作品)

写真
海沿いの町
11/1 (木) ~11/7 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

作者は、作者の住む町を含め、播磨灘に沿った町の漁港や海辺を気の向くままに幾度となく訪ね、潮の香を嗅ぎ、波の音を聞きながら、心の琴線触れたシーンに向けてシャッターを切った。
海沿いの町に住む人々は、総じて開放的で、きちんと挨拶をして会話をすれば、比較的容易に被写体になってくれた。そこにはスローな暮らしがあり、流れる時間の中で人びとは悠然と過ごしているようだった。その土地で生まれ、育ち、生きている人の姿には、どっしりとした生活感があり、平穏な中にもたくましさが感じられた。
人々の日常を撮りながら、時には死をイメージするようなモノに出合うこともあり、本展では、それらを心象のひとコマとして撮った作品も数点ある。そうすることで、平安に暮らす日常の大切さをより感じてもらいたいと思っている。モノクロ40点。

作者のプロフィール

田中 賢(タナカ マサル)
1940年兵庫県生まれ。65年より写真を始め、各種コンテストで活動。83年全日本写真連盟兵庫県本部委員に委嘱される。2006年同本部委員長に推挙。10年ニッコールクラブ永年継続(35年)会員で表彰される。現在全日本写真連盟関西本部委員。兵庫県いなみ学園写真部講師。加古川市美術協会写真部部長。
写真展に、09年「鉄路の詩」(姫路市民ギャラリー)、10年「静寂の路地」(ニコンサロンbis大阪)などがある。

奥山 淳志写真展

写真
彼の生活 country songsより
11/8 (木) ~11/14 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

雪解けが進んだ田んぼに水を引き、代掻きをして、苗を植え、雑草を抜き…と大切に育てていた田や、山で木を伐り、苦労して割ったひと冬分の薪を捨て、ある日、彼は村を去った。

作者は彼に会って以来、彼が抱く“揺らぎ”を通し、この変わり行く時代に地方で生きることを考えてみたいと思った。それが、これらの写真群の中に見つかるかどうかわからない。そもそもそんな問い自体が取るに足らないものかもしれない。
しかし、今年で40代半ばを迎える彼が、自らの生活にどこまでも真摯に向き合い続ける姿勢は、作者の眼には見逃してはいけないものに映る。そして、作者はそんな彼を見るたびに、強風にあおられながらも伸びようとする名もなき草の姿を想像する。
彼の生活は今日も始まったばかりである。カラー約30点

作者のプロフィール

奥山 淳志(オクヤマ アツシ)
1972年大阪生まれ。京都外国語大学卒業。95~98年東京で出版社に勤務した後、98年岩手県雫石に移住し、写真家として活動を開始。以後雑誌媒体を中心に北東北の風土や文化を発表するほか、近年はフォトドキュメンタリー作品の制作を積極的に行っている。
フォトアワード:『フォトドキュメンタリーNIPPON 2006』(ガーディアン・ガーデン選出)
著作:『岩手旅街道』(岩手日報社・2003年)、『手のひらの仕事』(同・04年)、『フォトドキュメンタリーNIPPON 2006』(ガーディアン・ガーデン・06年)、『かなしみはちからに』(共著、朝日新聞社・11年)、『みちのく旅街道』(河北新報社・12年)
発表:「季刊銀花」(文化出版局)、「アサヒカメラ」(朝日新聞社)、「ソトコト」(木楽舎)、「家庭画報」(世界文化社)、「風の旅人」(ユーラシア旅行社)、「ダ・ヴィンチ」(メディアファクトリー)、北東北エリアマガジン「rakra」(あえるクリエイティブ)、「トランヴェール」(JR東日本)など多数。
個展・グループ展:06年「Country Songs ここで生きている」(ガーディアンガーデン・東京/ギャラリーヒラキン・岩手)、08年「明日を作る人」(新宿ニコンサロン)、09年「今、そこにある旅」東京写真月間(コニカミノルタフォトギャラリー)、10年「Drawing 明日をつくる人 vol.2」(トーテムポールフォトギャラリー・東京)

juna21 安井 みゆき

写真
青い草
11/15 (木) ~11/21 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

西へ向かう車は、青い草原の中を進む。
何度目かの丘を越えたとき、草原から岩山が現れた。そして、後ろからは雨を予感させる黒い雲が追いかけてくる。その年のモンゴルは、うだるような暑さのせいで突然の雨も降りやすくなっていた。
陽射しが強かったところに雲がかかる。なぜかカメラをにぎる手に力が入り、車の座席から身体をはがした。
仲良くなった運転手のおじさんが「止めるか?」と目で合図をくれた。
車が停まり、みんなが手足を伸ばしているのを背に、1人で岩山へ向かう。山の正面に着いて高さを確かめると、登れそうな気がした。岩と岩の間に足をかけて山を登り切る。すると、岩場に1本の木が立っていた。上昇気流で集まった雲の間から、1本の木に強い光が注がれていた。
広大な土地を持つ国を訪れたことによって湧き上がる、外的または内的な自己の動きを示したカラー作品30点を展示する。

作者のプロフィール

安井 みゆき(ヤスイ ミユキ)
1982年神奈川県生まれ。川村学園女子大学文学部心理学科卒業。2007年渡部さとるワークショップ2Bへ参加。08年以降、写真展(個展・グループ展)で作品を発表している。

juna21 石井 保子写真展

写真
houses
11/22 (木) ~11/28 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

東京都心まで電車で1時間程度の埼玉郊外を撮影した作品である。
起伏のない土地にぽつんと、点々と、あるいは密集しながら家が建っている。このあたりで生まれ育った作者にとっては見慣れた光景であり、原風景ともいえる。しかし撮影を繰り返していると、こんなところに自分が住んでいるのかと奇妙な気持ちになるという。
家々の色や形、お互いの距離感には、周囲と調和をこばむような不思議なおかしさがあり、それらをあらためてよく観察し、撮影した作品を提示する。カラー22点。

作者のプロフィール

石井 保子(イシイ ヤスコ)
1976年埼玉県生まれ。99年東京女子大学文理学部社会学科卒業。写真展に、2010年「群青の午後」、12年「ROOMS floor-01 portfolio exhibition」(以上Place M)がある。

井岡 今日子写真展

写真
安居楽業 -北京胡同の生活
11/29 (木) ~12/12 (水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会期中無休

写真展内容

北京の胡同は、ワインのように、時代が古ければ古いほど味がある。多彩な人間関係、素朴な生活の場、胡同文化がいまだに庶民の生活に息づいている。今北京では、高層ビルがどんどん建ち、街がダイナミックに変化している。2008年の北京オリンピックを開催したことで、さらに胡同を取り壊すことに拍車をかけていた。
しかし旧市街の中心には、今でも多くの胡同が残っており、伝統的家屋建築である四合院も多く、古き良き北京の面影をしのばせている。また繁華街あたりでも、一歩裏通りに入るとまだ胡同が残っており、あわただしく近代化が進む北京で、悠久の時が流れる四合院の穏やかな日常生活が垣間見られる。
本展では、前回(2003年)の写真展「北京胡同」とは異なり、2007年から4×10インチ大判カメラを使用して撮影した胡同に暮らす人々の流れから四合院に漂う時代の変遷を捉えた作品を展示する。モノクロ17点。

作者のプロフィール

井岡 今日子(イオカ キョウコ)
中国北京生まれ。1990年来日まで中国撮影家協会(CPA)で勤務。94年横浜ファッションデザイン専門学校卒業。日本写真協会会員。NPO法人日中写真家交流協会副理事長。
おもな写真展に、03年「北京胡同」(銀座ニコンサロン)、04年「日本幼児の春夏秋冬」(中国上海市少年宮)、05年「胡同リビング・スペース」(新宿ニコンサロン・大阪ニコンサロン)、07年「北京・東京の胡同」(中国山西省平遥国際フェスティバル)などがあり、写真集に『北京胡同』(05年)がある。

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