阿部 直樹
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壁
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10/26 (水)
~11/8 (火)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
作者は対象を見るとき、透明で見えない“壁”にぶち当たったかのように感じるという。同時にその見えない“壁”をすり抜け、向こう側からこちらの側を見ているように感じるともいう。実在しない“壁”の存在を感じ、それが無限に広がるもののように思えるという。
“壁”の外側で感じる疎外感と、内側で感じる一体感。それらが混ざり合うときの不思議な感覚に作者は魅了され、それを写真で捉える。モノクロ35点。
作者のプロフィール
1983年群馬県生まれ。2006年東京造形大学造形学部デザイン学科卒業。08年同大学大学院造形研究科デザイン研究領域修了。
白神 政史
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光海
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11/9 (水)
~11/22 (火)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
数ある写真表現のうち、超秒露光によって時間を凝縮させる行為ほど作者の心を捉えるものはない。
静止しているものはただ静かに存在し、動体はその形態を激しく変容させる。
鉄の塊は溶けた蝋の如くやわらかく歪み、掴めない光は一瞬の存在を証明するかの如くに、その軌跡を克明に記録する。
露光間に人為的ブレを印可する行為によって静止体は相対的に動体と化し、更に次元拘束型のブレを動体に対し印可すると、人間の知覚を超越した複合変容体となって具現化する。
時には太古の針葉樹の如くに鬱蒼と生い茂り、羊水に浮かぶ胎児の鼓動を海馬のシナプスと重ね合わせ、光海をさまよう流星の如くに深海を漂う水母となる。
とめどもなく紡ぎ出される巨視と微視との交合は、観るものに生命の営みや存在意義を静かに問い掛けてくる。モノクロ22点。
作者のプロフィール
1975年東京都生まれ。99年明星大学大学院理工学研究科卒業。2001年デジタルハリウッドVFXクリエイター専攻卒業。
写真展に、〔個展〕08年「夏雲汐―南国の煌き―」(海老名市民ギャラリー)、〔グループ展〕09年「カロフォトクラブ―日本の自然美―」(下北沢アドミンギャラリー)、10年「workshop 2B 27期写真展」(ギャラリー ル・デコ)などがある。
稲田 智代
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パレード
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11/23 (水)
~12/6 (火)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休
写真展内容
作者が『詠人知らず』という言葉を知り、強く惹かれたのは中学の頃だった。
その言葉に作者は、茫洋と揺れながら光る野原を見た。あらゆるものが出逢い別れ、なにもとどまることが出来ない場所。それはまるで、いのちの営みそのものではないかと、今になって思う。
2005年から、いくつかの近しいいのちを見送ってきた。そして今、作者は病院の病棟で働きながら写真を創っている。
いのちに寄り添い続ける日々のなかで、ほんとうにかけがえのないものは、ありふれた日常にこそ厳然とある。私達はあらゆるものと繋がり、溶け合いながら、同時にくっきりと『ひとり』だ、自分自身を生きるしかないのだと、痛いくらいに感じている。そしてその痛みは、透明で凜とした夜明けの光のように、作者の奥底を照らす。
いのちは出逢いも別れも、光も影も、生も死も等しく抱きながら続いていく。まるでパレードのように。
本展は、『詠人知らず』の物語をと祈り、紡いだ写真群である。モノクロ50点。
作者のプロフィール
神奈川県生まれ。建築・インテリア・造園設計の仕事を経て、2000年東京工芸大学芸術別科入学。02年同科修了。
写真展に、02年「在ること」(銀座ニコンサロン)、04年「水脈」(ビジュアルアーツギャラリー・東京)などがある。