Nikon Imaging
Japan
プレミアム会員 ニコンイメージング会員

新宿ニコンサロン 2011年9月

鈴木 篤男

写真
風貌(第二東名)
8/30 (火) ~9/12 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

作者の家から車で30分位の所にある第二東名吉原ジャンクションを撮り始めたのは2006年のことで、以来車で30~40分位の所が主たる撮影地である。
山間の現場での10数メートルに及ぶ支柱の群れに驚き、夢中でシャッターを切ってから今日まで、日々変化していく道の姿とその周辺を、場所を変え、時間帯を選び、年ごとに姿、形を変えていく光景に魅了され、撮り続けてきた。
西は浜松引佐町から東は御殿場までの静岡県は2012年に開通する予定であるが、それぞれ現在の東名と接続して使用する。モノクロ約40点。

作者のプロフィール

1942年静岡県生まれ。故木村仲久氏に師事。写真集団影法師所属。
写真展に、2005年「原野風景」、07年「「時の襞」富士の裾野」(新宿ニコンサロン)、10年「大河風貌 天竜川」(銀座ニコンサロン)などがある。

松原 豊

写真
村の記憶
9/13 (火) ~9/26 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

2006年春、平成の大合併で三重県の地図から「村」が消えた。
ある村はある町へ、ある村は市へ名前を変えた。行政区分上の名前を変えたからといって、すぐに人々の暮らしやその土地の風景が変ってしまう訳ではないが、それでも作者に「何かが変ってしまうような気がする」そんな衝動が起きたのも事実である。
かつて「村」と呼ばれていたところの場所や人々の暮らしを、余韻が残っているうちに写真記録しようと思い立ち、個人的に撮影をしてきた。出来る限り細部まで描写して写真に定着させ残したいという思いから4×5インチの大型カメラを使用して、1枚1枚時間をかけて撮影した。細密描写しようとしたのは、記録でそこから抽出される世界は記憶なのだ、と感じるからである。
本展では平成の大合併後、三重県の地図上から消えた9村を訪ねた作品を中心に、県内の村の余韻を残す場所を撮影した作品を加えて展示する。モノクロ約30点。

作者のプロフィール

1967年三重県生まれ。91年東京写真専門学校名古屋校(現・名古屋ビジュアルアーツ)卒業後、撮影アシスタントなどを経て独立。2004年三重県津市美里町の古民家に移住。三重県のローカル誌「NAGI」(月兎舎)、「Kalas」(kalas編集室)や広報誌などの撮影をするかたわら、“村を記憶する写真師”として4×5インチ判大型カメラを携えて、三重県の農山村を訪ねて記録する撮影を続けている。現在名古屋ビジュアルアーツ非常勤講師。(社)日本写真家協会会員。
主な活動に、98年7月写真展「御蚕さまの居るところ」(青山ホカリファインアートギャラリー/東京)を開催。2005年10月「50年後に残しておきたいわがまち展」 (松菱/三重県津市) において撮影・展示。06年12月NHKおはよう東海「村の記憶を撮り続けて」に出演。09年2月大杉谷自然学校にて「地域を記録し伝え残す写真技術」講座を担当。10年3月写真展「村の記憶」(三重県立美術館県民ギャラリー)を開催。5月三重県立図書館講座「三重を写す」トークライブに写真家中里氏、浅田氏と出演。9月「Kalas」に写真〈界隈〉を連載開始。10月なごや発! 等身大の暮らし提案誌「棲」(2010年秋冬号)特集〈いま、里山が楽しい〉で紹介される。11月グループ展「NAGOYA VISUAL ARTS PHOTO EXHIBITION 2010」(名古屋ビジュアルアーツ)開催。11年6月写真集『村の記憶』(月兎舎)を出版。

juna21 松波 康男

写真
エチオピア、参詣帰路
9/27 (火) ~10/3 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

アルシ地方・ファラカサ聖者廟についての人類学的調査を、ここ数年、作者は継続して行ってきた。バスや自家用車で訪れる者も近年増加しているが、今日でも、多くの参詣者が野営を繰り返しながら参道を踏破し、当地を訪問している。参詣者はここで、周辺に広く見られる精霊信仰の設置者であるイスラーム聖者の廟を参り、そして、自らの「悩み」の解決をこいねがう。ドラムを叩き、宗教歌を唱和するなどで聖者を祝い、数日の滞在を楽しんだ後、人々は各々の村へと帰っていく。
しかしながら、本作はそういった参詣者の営みを図解し、分析的なことばを与える現地報告ではない。ここでの写真とテクストで語られるのは、彼らの「世界」に巻き込まれていく経験についての「ぼく」(作者)のものがたりなのである。
並置される写真とテクストが、主―補ではなく、異なるなにかを共に喚起しながらひとつのものがたりを語る関係を結ぶことを、作者は本作で目指している。カラー35点。

作者のプロフィール

1979年愛知県生まれ。2001年に海外青年協力隊に参加し、エチオピア・バレーボール連盟に配属。03年アフリカ選手権大会で同国男子ナショナルチームのヘッドコーチを務める。04年映画美学校ドキュメンタリー・コース初等科修了。05年首都アディスアベバ及び北部山村のこどもたちを撮影した「エチオピアのこどもたち」(モノクロ・30枚)で土門拳文化賞奨励賞受賞。06年民族誌映画「ヤアヘの参詣」(DV)を制作し、国内外の学会等で上映。現在は一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程(社会人類学専攻)に在籍し、映像と人類学との間をさまよいながら、エチオピア・オロミヤ州の参詣儀礼についての撮影、調査を続けている。

ニコンイメージングプレミアム会員
ニコンイメージング会員