Nikon Imaging
Japan
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新宿ニコンサロン 2011年5月

juna21 渡辺 直翔

写真
降る
4/26 (火) ~5/2 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

作者が小学生だった頃に流行った、上空を通過していくヘリコプターに手を振ると爆弾を落とされるという噂から制作が始まった。
他愛も無い噂だが、目に見える何気ない日常のなかに凄惨な世界が潜んでいるかもしれないというネガティブな想像は、今もどこかでおこっている戦争や、人の無残な死を考えれば、決して子どもの空想だけにとどまらないはずだ。
轟音を立てながら頭の上を通るヘリコプターや戦闘機は、基地から近い住民にとってすでに日常となっている。誰も見上げることさえしない。しかし、ちいさな子どもだけはしっかりとその存在を確認している。これはいったい何者なのだろうかと。日常に侵入する異物を見つめる。
穏やかな日常の光景に目を向けつつ、その先に広がる世界を表現しようとしている。
カラー約16点。

作者のプロフィール

1988年北海道伊達市生まれ。2011年武蔵野美術大学造形学部映像学科写真コース(小林のりおゼミ)卒業。
主な写真展(グループ展)に、08年第7回サッポロ未来展(札幌)、「miraiten」(金沢)、「GEISAI #11」(東京)、「Photography after digitalization 展」(武蔵野美術大学共同研究)、09年第8回サッポロ未来展(札幌)、「武蔵野美術大学映像学科3年次進級制作展」(東京)、「川口百景2009年度入選50作品展示」(川口市立ギャラリー/埼玉県)、10年「武蔵野美術大学映像学科3年写真コース学外展」(東京)、「GEISAI #14」(東京)、「ライトシアン 小林のりおゼミ展」(東京)、11年「武蔵野美術大学卒業制作展」(東京)などがある。

フォトグラファーハル

写真
Flesh Love
5/3 (火) ~5/16 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

恋人と愛し合っていると、一つになってしまいたいという衝動に駆られるときがある。それはもしかすると自分だけでなく、他の人たちやその他の動物も持っている本能で、つまり男と女というのはそれぞれ一人だと不完全なもので、“対”になることによって完全体となり、そこを目指すという意識がすべての行動原理になっているのではないだろうか。だから恋人達は手を握り合い、体を重ねるのだ。そのお互いを求め合っている様子は、どれだけお互いの体を密着させるかで、愛の深さを表しているようだ。
作者のカメラの前にいるカップル達は、皆熱愛中である。しかし、彼らのその後の運命は様々だ。結婚するカップル、別れるカップル、知り合って間もないが、これから愛を深めていこうとしているカップル。その運命を知るものは Nobody knows なのだ。
そんなカップル達を撮影する最良の方法は、彼らの愛が新鮮なうちに真空パックして撮影することである。圧縮して一つにトランスフォームして完全体となった二人は、よりいっそう絆を強めていき、愛の深さを表現するのである。カラー16点。

作者のプロフィール

1971年東京生まれ。大学でメカニックを学ぶ。卒業後広告制作会社「東京アドデザイナース」にてスタッフカメラマンとして勤務。2004年に写真集「PINKY & KILLER」発売後、カップルを被写体に撮影を行っている。
主な写真展に、個展:99年「ナツヤスミ」(Juna21/新宿ニコンサロン)、05年「Pinky & Killer 05 Golden」(新宿ゴールデン街nagune)、08年「Pinky & Killer DX」(ミームマシーンギャラリー渋谷)、09年「Couple Jam」(ギャラリー冬青)、グループ展:09年「Jeune Photographie Japonaise」(アルル/フランス)、10年「PHOTO OFF」(パリ/フランス)、「Sound of Photography」(渋谷西武美術画廊)、「Kodoji Konnnichiwa」(Rencontres d’Arles アルル/フランス)
などがある。
写真集に、04年「Pinky & Killer」(私家版)、07年「Pinky & Killer DX」)、09年「Couple Jam」(以上冬青社)などがある。
コレクション:ピゴッツィ財団コレクション(2010年)

第17回酒田市土門拳文化賞受賞作品展
市川 恵美

写真
うらうへ
5/17 (火) ~5/30 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

本作品群は、水の様々な表情をとらえた心象景である。
瀬戸内海の海辺の町で育ったせいか、のっぴきならない「水」が作者の身体を貫いている。
水はあらゆるものの中に変幻自在に形を変えながら浸透していく。命の源ともいえる「水」を介して、人間にとって永遠のテーマである「悠久の時の流れの中で人は何処から来て何処に行くのか」を表現しようとしている。
永遠につながる生命は、次世代へと希望を繋いでいる。 
日常空間の隙間に存在するもう一つの世界は何の予告もなく突然、目の前に現れる。その気配を感じる時、懐かしい既視感に捉われる。それは人知の及ばない何か、によって受け継がれてきたものであり、次世代に繋がるもの。
極めて個人的な感覚を表現しているが、それはヒト科ヒトに共通する普遍と捉えている。
「うらうへ」は表裏の意。

作者のプロフィール

東京大学文学部卒業。浜松大学、聖隷クリストファー大学、静岡理工科大学にて英語非常勤講師。国際写真サロン、富士フイルムフォトコンテスト、ニッコールフォトコンテスト、全日本写真展、視点展などに入賞。日本写真協会会員、二科会写真部静岡支部役員、全日写連浜松支部長。
写真展に、2005~06年「佐鳴湖日記」(新宿ニコンサロンbis、高松市N.Yギャラリー、クリエート浜松)、10年「うらうへ」(コニカミノルタプラザ、クリエート浜松、高松市N.Yギャラリー)などがあり、2010年写真集『うらうへ』(冬青社)出版。

juna21 原田 直宏

写真
泳ぐ体
5/31 (火) ~6/6 (月)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

作品は、背景が黒落ちしている路上の人物スナップである。
なぜ「背景が黒落ちしている」のかというと、偶然そういう写真が2枚撮れてしまったことがきっかけであった。
違う神社でおみくじを2回引き、2回とも同じ内容が出たので、そこに書かれている事は本当かもしれないと思うのと同じように、そのまま「背景が黒落ちしている」写真を撮り続けた。それは、技術的に「路上の人物スナップ」で、「背景が黒落ちしている」ように撮れるトレーニングを積んだことにもなるが、逆に言うと、それ以上の中身なり、狙いなりが、本質的にこの作品には不足しているのかもしれない。
作者はそれを承知しながら、「路上の人物スナップ」で「背景が黒落ちしている」時、一体それはどういう風に見えて、どんなことが感じられるのか、ということだけをただ繰り返し撮影した作品で、作者の執着心を拠り所にしたものである。モノクロ約30点。

作者のプロフィール

1982年生まれ。2010年早稲田大学芸術学校空間映像科卒業。11年ヨコハマフォトフェスティバルプレイベントオープンポートフォリオレビュー参加。

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