Nikon Imaging
Japan
プレミアム会員 ニコンイメージング会員

ニコンサロン bis 大阪 2011年4月

栂本 彌一郎

写真
滲みの荒景
3/31 (木) ~4/6 (水)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

作者は日々カメラを以て街を彷徨するうちに、咽の渇きを覚えるようになった。魅力ある人間の営みや驚くべき自然の猛威を、ただがむしゃらに撮ることに倦み、いつしか被写体と真剣に対峙することで新しい自分を見つけ、自分の心を表現する愉しみを感じつつ、シャッターを押すようになっていった。
街のあちこちに残るバブルの傷跡や人間の傲慢さに赦罪しながら、物や景の気配や予兆の匂いを嗅ぎ分け、また、人間社会との関わりにのめり込みながら、来る日も来る日も光と陰を求めて歩き廻った。また別な日は、ひとり過去に遡り、被写体の声なき声に耳を傾け、対話ができるようになるまで何度も同じ場所へ足を運んだりもした。
作者は、造形、心象、アートなどの表現や描写をどこかで意識しながらも、自分で培った技法を信じ、暗い、黒いとの批判を冷静に甘受しながら、自分で創造し、表現する喜びを止めることができない。
これからも複雑多様な社会の中で、片隅に打ち捨てられた荒景を求め、作者なりの心の記録として写真を撮り続けていこうとしている。カラー41点。

作者のプロフィール

1937年石川県生まれ。吉田功氏に師事。2004年藤原弘久氏に師事。07年東研公募展創立100周年記念賞受賞。08年アサヒカメラ誌月例年度賞受賞。09年東研公募展大阪市長賞受賞。09年日本カメラ誌月例銀賞4回受賞。10年JPS展入選2回。アートボックスゼロ所属。フォトサークルZ設立。

庄 治政

写真
街景考
4/7 (木) ~4/13 (水)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

行き交う人たちと作者は直接の関係はなく、何の関わりもなく偶然に「存在」しているに過ぎない。もし何かがあるとすれば、街という集合体を共有していることだろう。
街という集合体に取り込まれていることで、適度な刺激を伴いながら安堵感を共有するのである。だから最近の急激な街の変貌にも作者は気が許せない。
希薄な人間関係が言われるようになって久しいが、その希薄であることさえも街は取り込んでしまう。その様子は、横糸が作用することはなく、縦糸で操るようにも思われるのは、連帯としての軸が失われているからである。
現代の風俗は適度な刺激と不干渉によって形成されているが、これは個人主義的な良さもあるが、個人の孤立化と埋没が進行しているとも言え、風俗の表層からは深く捉えることは出来ない。しかし、集合体としての街の有り様を考察することで現代の風俗の一端を写真として捉えることは可能だ。本展ではその試みとしての作品を展示する。モノクロ40点。

作者のプロフィール

1943年兵庫県生まれ。
京都造形芸術大学美術科写真コース(通信)卒業。
写真展(個展)に、2009年「播磨灘」(Gallery i /京都市)、10年同展(浪漫珈琲倶楽部神戸館/明石市)のほかグループ展多数開催。

後藤 安男

写真
8月6日 広島平和記念公園の人々
4/14 (木) ~4/20 (水)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

8月6日、広島平和記念公園には早朝から原爆を被爆して亡くなった家族や友人を悼む人々、被爆経験を広く、後々まで伝えていこうとする人々、それを受け継ぎ、核兵器のない平和な世界を求める人々、また、これらの人々を迎えるボランティアなど、多くの人々が集る。
作者は、これらの人々が死没者を慰霊し、被爆の悲劇を二度と繰り返さないと誓う集いを、長く引き継いできた。
昨年来、「核兵器のない世界」をめざす新たな希望的な動きが見られるが、一方でそれに反する動きもある。
本展では、1998年から2004年までの各年と2010年の8月6日に撮影したものを展示するが、8月6日の、平和記念公園の人々の思いをあらためて見、伝えたいと思っており、それは私たち自身の思いであるはずである。モノクロ40点。

作者のプロフィール

1946年兵庫県生まれ。71年大阪外国語大学卒業。82年「フォトグループABC」に入会し、写真を始める。ニッコールクラブ会員(心斎橋支部所属)。

写真
2010年度 TopEyeフォトフォトサロン入賞作品展
4/21 (木) ~4/27 (水)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

株式会社ニコンイメージングジャパンでは、中学生・高校生の写真活動を応援する写真マガジン『TopEye』を制作・発行し、1979年から現在まで全国の中学校、高等学校ほか(約8000校)の写真部あてに送付(無料)している。
同誌では、誌上に情報発信の場を提供するとともに、生徒を対象としたコンテスト(年4回)と先生を対象としたコンテスト(年1回)――『フォトフォトサロン』を行っており、本作品展では、このコンテスト(2010年4月15日~2011年2月15日発行号)に入賞した作品全45点を展示する。
カラー36点(内組写真9点)・モノクロ9点(内組写真1点)。

juna21 宮高 奈美

写真
Wonder Drug
4/28 (木) ~5/4 (水)
10:30~18:30(最終日は15時まで)
会期中無休

写真展内容

時代とともに過剰化していくファッションモードや身体行為。作者はそれらを遊戯化することで、普段の日常感覚を変容させ、困惑の世界へと導こうと試みている。
テーマは、「現在の我々にとって衣装モードとは何か?」ということへの問い掛けをきっかけに、現在という時代の特性を考えようとするものである。
言うまでもないことだが、古くから衣装と人の生活は切り離せない関係にあった。はじめは肉体の保護として、やがて社会の制度として機能してきたと言える。身分制度、職業、性別、年齢など社会的立場の違いを表すものとしての要素が大きく占めるようになってきた衣装だが、今や衣装モードは個性を外に発信する個人的な自己表現の割合が大きくなってきている。そしてこの現象は、この過剰な消費時代にあって、ますます過激になってゆくように見受けられる。
作者は、特殊な衣装と遊戯化したポーズのモデル撮影をすることで、この現代の状況を表現しようとしている。カラー33点。

作者のプロフィール

1987年広島県呉市生まれ。2010年大阪芸術大学写真学科卒業。同年大阪芸術大学写真学科卒業制作にて学長賞、第35回JPS展ヤングアイ奨励賞を受賞。
写真展に、07年第11回大阪芸術大学写真学科秀作展(キャノンギャラリー)、08年第6回大阪芸術大学+カリフォルニア美術大学写真+版画交流展、第12回大阪芸術大学写真学科秀作展(キャノンギャラリー)、第24回日韓三大学デザイン・美術交流展、09年第21回日中交流作品展、10年大阪芸術大学写真学科2009年度卒業制作選抜展、卒業制作2009造形系学科優秀作品展(アートコートギャラリー)、宮髙奈美写真展初個展(New Osaka Hotel心斎橋)などがある。

ニコンイメージングプレミアム会員
ニコンイメージング会員