Nikon Imaging
Japan
プレミアム会員 ニコンイメージング会員

ニコンサロン bis 新宿 2010年8月

juna21 村上 将城

写真
es anschauen
7/27 (火) ~8/2 (月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休

写真展内容

ドイツに限らず、ヨーロッパの多くの国では大小関係無く全ての通りに名前が付けられている。日本では大通りに名前が付けられていることはあるが、小さな通りまで名前が付けられていることはほとんどない。京都の通りの多くは名前を持つが、大半は大通りを起点とし、その通りからどの方角を向き、何本目にあたるかを示しているものだ。つまり、小さな通りはそれ固有の名前を持っているわけではない。そのため、ドイツではどんな小さな通りでもそれぞれ独自の名前を持っていることが、日本人である作者にとって、非常に興味深いことであった。
作品の撮影場所Bitterfeldは、作者が滞在していたLeipzigから列車で約20分の所にある旧東ドイツの街だ。かつて東ドイツ時代には化学産業で栄えたが、工場からの排煙、排水が原因で深刻な公害を引き起こした。東ドイツ側での、他都市も含んだ公害問題は89年に東西ドイツが統一された後に明るみとなる。その中でもBitterfeldはドイツ国内だけでなく、ヨーロッパで最も汚染された街とも言われている。
公害の原因となったBitterfeldの工業施設はその後取り壊され、今はほとんど残っていない。しかし建物は無くとも、当時の面影を残す通り名は現在でもそのまま残っている。工業にちなんだ名前だけでなく、他にも滑稽な通り名も多数存在している。
ある通りは新しく開発された工業地帯の一角に、また別の通りは街から離れた場所にぽつんと鎮座している。
これらの通りは目まぐるしく変わる時代の流れの中で一体、何を見て来たのだろうか。それぞれの通りの端に立ち、そこを起点として眺める通りの景観と、通りから眺める街の景観を撮影しながら作者は一人、思いを馳せる。
通り達は、これからも変わり行く街の姿を眺め続けていくのだ。カラー約40点。

作者のプロフィール

村上 将城(ムラカミ マサクニ)
1978年生まれ。2002年名古屋外国語大学外国語学部フランス語学科卒業。08年より愛知県立芸術大学美術研究科メディアデザイン領域に在籍中。08~09年ライプツィヒ視覚芸術アカデミー(ドイツ)Heidi Speckerクラス研究生。
日本、ドイツにて個展・グループ展多数開催。

溝原 聰

写真
紀州鉄道異聞
8/3 (火) ~8/9 (月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休

写真展内容

紀州鉄道は御坊市内を走る全国で2番目に短いミニ鉄道である。その距離は2.7km。当初は「御坊臨港鉄道」と呼ばれていたが、昭和48年に経営者が変わり、「紀州鉄道」となった。
一両編成の素朴な電車による、わずか8分間の電車の旅である。乗降客は少ないが、地域のお年寄りや子供たちには貴重な交通機関である。
作者は、この鉄道は和歌山県や御坊市にとって貴重な観光資源であり、経済資源だと思っており、本展を通じて、少しでも多くの人に知ってもらい、御坊市、そして和歌山県を訪れてもらいたいと願っている。モノクロ30点。

作者のプロフィール

溝原 聰(ミゾハラ サトシ)
昭和21年和歌山県海南市生まれ。和歌山大学経済短期大学部卒業。和歌山県ブランド推進局長、和歌山県立自然博物館館長歴任。平成19年和歌山県職員退職。写真集に『遍照金剛』(平成18年刊)がある。

ニッコールクラブ銀座支部

写真
後ろ曼陀羅
8/10 (火) ~8/23 (月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
8/15 (日)、8/16 (月) 休館

写真展内容

日本はもとより、世界の写真家による後ろ姿ポートレート作品は多く発表されており、その作品は高く評価され、その写真家の傑作として、ずいぶん以前から遺されてきた。それらの作品には、見る者たちへ多くのメッセージを発信しているように思える。
本展では、そんな傑作にあこがれ、人物はもちろん、動物、物、虫に至るまでカメラを向けた作品を展示する。カラー170点・モノクロ80点。

グループのプロフィール

1980年創設。81年に第1回写真展「銀座午前四時」(銀座ニコンサロン)を開催。90年に創立10周年を記念した「創立10周年記念展」(松島ギャラリー銀座)を開催後、2002年に第2回「お台場界隈」、05年第3回「ギンザ銀座GINZA」、08年第4回「有楽町界隈2001-2008」(以上、ニコンサロンbis新宿)を開催している。

juna21 幡野 広志

写真
海上遺跡
8/24 (火) ~8/30 (月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休

写真展内容

作者は日本一周の旅に行った。海沿いをひたすら車で走り、車中泊して旅した。撮影することが目的ではなく、旅をすることが目的だった。
そして海上に建物があることに気づく。しかも遺跡のように朽ちている。思わず被写体の珍しさや造形美に惹かれ、撮影をした。
旅を終えて東京に帰り、その被写体が何なのか調べた。
作者は、順番が逆だったことを本当に後悔した。先に調べてから撮影すべきであった。
そこには建造されたしっかりとした理由があった。分かってくる被写体の凄さ。めずらしさや造形美という浅い視点で撮影するべきではなかった。
波の浸食による崩壊や沿岸部の開発や危険防止のための撤去など、あと何年か経ったら無くなってしまうかもしれない。
この景色を自分の納得する写真作品として残したく、作者はまた日本一周の旅に行くことにした。今度は撮影を目的とした再撮影の旅だ。カラー15点。

作者のプロフィール

幡野 広志(ハタノ ヒロシ)
1983年東京生まれ。2005年日本写真芸術専門学校中退。制作会社アシスタントを経て高崎写真事務所に所属。
写真展(グループ展)に、06年、Tokyo East Perspective 企画展「すみだ職人列伝」がある。

島﨑 邦右

写真
Mind Map
8/31 (火) ~9/6 (月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休

写真展内容

作者は温度、湿度、臭気、ノイズ等濃厚に発するエリアに親しみ、長い間そこを主たるテリトリーとしてきた。しかしながら昨今の下町は、複雑なこの時代の影響もあってか、その表情も多様化し、更には往時の面影にも遠く、今では所謂“下町風”なる言葉も馴染まなくなった感がある。
通い慣れたそんな街角に立った時、今まで見過ごしてきた“モノ”、見えなかった“モノ”などが、改めて見えてくることがある。そんな周囲からの働きかけにアクティブに応える時は、作者にとって何より楽しい、より充実した写真空間となる。
本展は、そんな市井や、そこに暮らす人々が発するメッセージを捉えた、作者の一人歩きの世界である。モノクロ40点。

作者のプロフィール

島﨑 邦右(シマザキ クニスケ)
1934年静岡県生まれ。58年法政大学法学部法律学科卒業。74~78年写真評論家田中雅夫氏の指導を受ける。78~2004年写真家須田一政氏の指導を受ける。80年アサヒカメラ「自由写真」(モノクロームの部)年度賞次点。ニッコールクラブ、高根写真集団、SCRAP同人、写団KAZ(旧APO)所属。
写真展に02年「しもうさ台地 山間の里」(ニコンサロンbis新宿)があり、写真集に『しもうさ台地 ―山間の里―』がある。

ニコンイメージングプレミアム会員
ニコンイメージング会員