写真展内容
長い時の流れのなかで、物も人も、徐々に衰えていく。住み慣れた住まいの、その痕跡の一つの傷からも、心に記憶された生活実像が、あたかも虚像、残像になってまぼろしか、ゆめか、絵空事に感じ、遠い昔話の物語に己の人生をも一緒に焼き込まれた心象風景。
作者のプロフィール
深尾 憲英(フカオ ノリヒデ)
1943年生まれ。
長い時の流れのなかで、物も人も、徐々に衰えていく。住み慣れた住まいの、その痕跡の一つの傷からも、心に記憶された生活実像が、あたかも虚像、残像になってまぼろしか、ゆめか、絵空事に感じ、遠い昔話の物語に己の人生をも一緒に焼き込まれた心象風景。
深尾 憲英(フカオ ノリヒデ)
1943年生まれ。
近年、地球規模で環境問題が大きく取り上げられている。身近な自然に眼を向けても、確実に環境が悪化していることに気づかされる。
そんな環境変化の中、よく目を凝らして見ると、けな気に生きている昆虫やカエルたちなど、“小さい生き物たち”を見かけることがあり、彼らはさまざまな姿や表情を見せてくれる。
夫婦で撮影している作者は、自分たちが住んでいる周辺や旅行先などで身近に観察した“小さな生き物たち”の興味深い生態に感動し、撮影してきた。
登場するのは別段珍しい種類でもなく、ほとんどが普段よく見かける生き物たちだが、作者は一生懸命生きている姿に生命の素晴らしさを感じ、作品を通してあらためて自然の大切さを訴えている。カラー67点。
武田 憲幸(タケダ ノリユキ)・久美子(クミコ)
夫婦で、主に生物や人物をテーマに撮影している写真愛好家。ニッコールクラブ等の各フォトコンテストや公募展への出品、雑誌への投稿(および掲載)、報道取材活動、環境ボランティアでの生態調査・報告などを行っており、コンテスト・公募展での入賞多数。
作者が子供の頃は自宅周辺にも多くの自然があってたくさんの昆虫や野鳥を身近に感じたが、その頃から比べると現在は環境も大きく変化して、見ることができる種類も代わり、数も大きく変化してしまった。
今や日常では、大半がその存在感も薄れてしまったが、少なく感じていた昆虫や野鳥たちも、注意して探すといろんな種類を見つけることができる。大都市の近郊であっても、ちょっとした場所に、いろんな生き物を見ることができる。限られた場所ではあるけれども、そこに生きる昆虫や野鳥などはたくましく生を繋いでいる。
そんな生き物たちをレンズを通して見ていると、いつの間にか周りのことや時間さえも忘れてしまい、作者は周囲の変化とは関係なく生きる昆虫や野鳥たちの自然な姿に魅せられてしまう。
そんな生き物たちの様子を観察した作品を展示する。カラー44点。
和田 昌也(ワダ マサヤ)
1961年大阪市生まれ。近畿大学理工学部電子工学科卒業。日本自然科学写真協会会員。写真展に、2008年BBS写真展・自然観撮.org 出品(新宿コニカミノルタプラザ)、09年第30回SSP展、10年第31回SSP展出品(富士フイルムフォトサロン東京・大阪)などがある。
「一人ひとりがそれぞれのスペースを持ち、数枚の写真で作品を構成し、統一テーマを掲げることは特にせず、それぞれが思い思いに個性を発し、伝えるよう努力する」
支部設立前から開催してきた写真展の展示形式を踏襲し、今回も支部員10人がそれぞれ自由に6~12点の写真で作品をまとめ、各自のスペースに展示する。
展示する作品は、いつも撮り慣れたフィールドでのスナップ、長く撮り続けているテーマでのバリエーション、旅先で見つけた詩情、出かけた海外の街角・子供たちなどである。カラー31点・モノクロ38点。
1966年から活動してきたフォトグループABC(~2000年)のメンバーにより95年2月設立。支部員それぞれが自由に撮りつつ、親睦を図りながら、写真の感性および技術の向上をめざす。01年からは従来の「フォトグループABC展」を受け継ぎ、ニッコールクラブ心斎橋支部展を毎年開催している。現在の支部員は10名。