染谷 學
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ニライ
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3/3 (水)
~3/16 (火)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
写真展内容
人ひとりのうちにおいても、死は生の果てにだけあるのではなく、また生と対立するのでもなく、生とともにあり、あるいは生が死に包まれてある。そんな分かり切ったことが、琉球列島から南へと続く島々を旅している と、ことさらに強く感じられる。
奄美、沖縄、台湾、フィリピン、インドネシアと南下するにつれて、作者の中でその感覚は熱や湿度が増すように濃くなっていく。島々はたくさんの生とそれを包む死によって繋がっていた。写真に写された風景も人も、そして作者自身も、穏やかで大きな死に包まれた生という時間を生きていた。カラー45点
作者のプロフィール
染谷 學(ソメヤ マナブ)
1964年千葉県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。
写真展に、95年「生きてゆくカレンの人々」(銀座ニコンサロン)、2000年「Calcutta」(コニカプラザ新宿)、03年「海礁の柩」(ライトワークス)、08年「温泉の町」(銀座ニコンサロン)などがある。また、作品は沖縄県立博物館・美術館にコレクションされている。
鈴木 篤男
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大河風貌(天竜川)
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3/17 (水)
~3/30 (火)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休
写真展内容
静岡県西部を流れる天竜川は諏訪湖を源とし、伊奈谷を下り、愛知、静岡の県境を抜けて遠州灘に至る大河である。
この川の中流域は、上流からも下流からも山奥となる山峡の僻地で、戦後の電力状況によりダムの連なりとなった。
かつて「暴れ天竜」と言われたこの川から流れる大量の土砂により美しい砂浜と砂丘が造られたが、近年海岸浸食が激しく、昔日の面影もない。
作者は建設から50余年たった現在を知るため天竜川に通い始めた。大量の土砂による堆積と浚渫船による排除、それを運ぶダンプの列、ダム湖の変化のない風景、眠るように点在する集落、音のない静かな空間、時間が止まったようなこの川に魅力を感じながら撮影した作品を展示する。モノクロ54点。
作者のプロフィール
鈴木 篤男(スズキ アツオ)
1942年静岡県生まれ。故木村仲久氏に師事。写真集団影法師所属。
写真展に、2005年「原野風景」、07年「時の襞(富士の裾野)」(以上、新宿ニコンサロン)などがある。
山下 忠志
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鉄の人
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3/31 (水)
~4/13 (火)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休
写真展内容
作者の父親が経営していた山下製作所――鉄製品加工工場閉鎖までとその後を記録した作品である。
父親が始めた鉄をアーチ状に曲げる加工工場は、約35年間続いた。その工場を閉じることになったのを機に、作者はそこで働く人たちや、自分が幼いころから親しんできた工場の昔の記憶と今をカメラに収めた。
工場は閉められ、そしてそれからの姿を、およそ3年間にわたって記録している。
モノクロ約50点。
作者のプロフィール
山下 忠志(ヤマシタ タダシ)
1976年生まれ。ビジュアルアーツ専門学校卒業。「夜の写真学校」8期生。2000年イイノ・ヒロオスタジオ退社後フリーランスで活動。
写真展に、2000年「Golden Art Wave Part2」出展、02年「TAMAVIVANT」出展、04年「其処にあるもの其処にいること」(新宿ニコンサロン・Juna21)、06年同(大阪ビジュアルアーツギャラリー)、08年「さよなら日本」(新宿ニコンサロン)などがある。