2009年10月 |
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下瀬 信雄展 |
10/7 (水)~10/20 (火) 10:00~19:00(最終日は16:00まで) 会期中無休 |
<写真展内容> シリーズ「風の中の日々」は、1989年新宿ニコンサロンにおいて1回目の写真展を開催してから、今回が4回目となる。 作者のシリーズものは主にモノクローム作品だが、今回は、77年に初めて開催した写真展「萩」以来32年ぶりのカラー作品である。 もっとも、「風の中の日々」は街の風景や子育ての合間のスナップなどがテーマなので、いつも作者の肩にあったカメラに入っていたトライXやフジクローム、今ではデジタルカメラに依存していて、とくにカラーやモノクロを意識して写してきた訳ではないという。モノクロームで始めたのは、最初の頃はトライXが一番安かったからで、それでも入っているフィルムやメディアによって写すものは微妙に変わってきたという。 日常の些事がエッセイになるように、斜光が何かを浮かび上がらせて「写真展」になった。そしてそれは又、作者にとってはかけがえのない記録になっているという。 カラー80点。 |
<作者のプロフィール> 下瀬 信雄(シモセ ノブオ) 1944年満州国新京市生まれ。67年東京綜合写真専門学校卒業。以後、萩市を拠点に作品を発表。80年杉道助記念萩市芸術文化奨励賞、88年山口県芸術文化振興奨励賞、90年日本写真協会新人賞、98年山口県文化功労賞、2004年山口県選奨、05年伊奈信男賞受賞。 写真展に、77年「萩」をはじめ、現在まで「風の中の日々」「凪のとき」「結界」シリーズを銀座ニコンサロン・新宿ニコンサロンなどで12回開催。 |
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平松 佑介展 |
10/21 (水)~11/3 (火) 10:00~19:00(最終日は16:00まで) 会期中無休 |
<写真展内容> 遠くに聞こえる鳥のさえずり、繰り返されるアナウンステープ、温室の中は奇妙な静けさが満ち満ちて、湿度の高い甘い香りは愉悦の園へと誘う。 2000年から2007年、作者は近畿一円――京都、大阪、神戸、和歌山や、名古屋の植物園に、撮影のためたびたび通った。どこの植物園も独特の雰囲気を持っていて、何度行っても飽きることはない。作者は、特に冬の温室の雰囲気が好きで、楽しかったことを覚えているという。 植物たちの呼吸で曇ったガラス越しに差し込む光はやわらかく、露を帯びた葉の一枚一枚がとても奇麗に光る。そこでは理想的な光と温度が保たれ、本来出会うことがない植物たちが葉を茂らせ、花を咲かせ、その生命を謳歌させている。自然を模して造られた空間に、人為を超えた生命の営みが当然のように繰り返されるのである。 平日に撮影に行くと、人も少なく、ひっそりとした園内はまるで自分だけの庭園のようで、作者にとって特別な空間であった。 この作品は、いつでも取り出して眺められるように集め拾った作者だけの温室の記録である。モノクロ。 |
<作者のプロフィール> 平松 佑介(ヒラマツ ユウスケ) 1978年三重県安濃町(現津市)生まれ。97年私立高田高等学校卒業。2001年大阪芸術大学写真学科卒業。03年同研究課程修了。06年同大学同科研究室勤務。現在に至る。01年大阪芸術大学卒業制作写真学科賞。02年清里フォトアートミュージアム2002年度ヤングポートフォリオ作品収蔵。03年同2003年度ヤングポートフォリオ作品収蔵。08年Epson Color Imaging Contest 2008特選。 写真展に、2000年Mio写真奨励賞入賞作家展(Mio展示ギャラリー/大阪)、01年グループ展「ナニハナ」(BlueNile/大阪)、02年「2001年度ヤングポートフォリオ」展(清里フォトアートミュージアム)、グループ展「East Meets West」(目黒区区民美術館)、大阪写真月間2002(ブックセラーアムズ/大阪)、03年グループ展「ナニハナ青」(NADAR大阪)、「2002年度ヤングポートフォリオ」展(K*Mopa山梨)、グループ展「ナニハナvsポラロイド モノクロ編」、同「ナニハナvsポラロイド カラー編」(以上NADAR大阪)、08年Color Imaging Contest 2009受賞作品展(青山スパイラル/東京)、09年「松風」(オリンパスオープンフォトスペース/大阪)などがある。 |