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伊津見 総一郎展 [水の上のボート]
6/2 (火)~6/8 (月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休 |
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<写真展内容>
作者は1930年に生まれた祖母の幼い頃の話を発端に、1945年に終結した太平洋戦争、そしてその後の生活について固有の人々の撮影をはじめた。
人々から出て来る言葉は途切れ途切れで、記憶の中の言葉や風景は断片的であった。半世紀以上前のそこが、かつてこうだったという話は知ることのない世界で、生まれた土地、年齢など整理できない無数の境遇が一人の人間性を構成していた。そして、普段、視界に入ってくる風景には無名の個人の歴史が内在していた。
50年前、100年前の道、山、建物等の姿は当然、残っていない。そこにあったはずの木や田畑はなくなり、土地の所有者と共に変化をかさね、私たちの生活に溶け込んでいる。それは長い月日のなかで揺れる人の記憶や、それに対する想いと共通するものがある。経過した時間の中に人々の確かな居場所が存在する。
遠い昔の痕跡は地域によって異なるが、同じ地平上のものである。それらは無関係に見える対岸で波紋が生じ、既存のイメージを超えた場所で不規則につながっていく。
作者は、対峙した人々の風景、そこから浮き上がる過去から未来をもっと知りたいと思い、自分の中の空白を埋めるように写真を撮った。カラー35点。 |
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<作者のプロフィール>
伊津見 総一郎(イヅミ ソウイチロウ)
1985年福岡県生まれ。現在九州産業大学大学院芸術研究科写真専攻在学中。
写真展(個展)に、2006年「人間列車」(新宿ニコンサロン)、「路上という現実 Salvador・Brazil」、07年「人間列車Ⅱ」、「人間列車Ⅲ」、08年「人間列車Ⅳ」、「讃歌」、09年「いつか、前夜」(以上 Asia Photographer’s Gallery/福岡)があり、グループ展に、07年「社会標本」(Gallery On/韓国・ソウル)、08年「消滅の技法(アート)」(アジア美術館/福岡)、「Sequence」(コニカミノルタプラザ/東京)などがある。 |
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