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菊池 東太展 [白亜紀の海 ―海底にあったアメリカ―]
4/1 (水)~4/14 (火)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休 |
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<写真展内容>
今から1億年前、白亜紀の時代、現在のアメリカ合衆国の3分の1は海底にあった。北極海からメキシコ湾にかけて幅500~1500キロメートルほどの南北にはしる海路があり、北米は東西に分断されていた。現在のアメリカ合衆国のワシントン、オレゴン、ネバダ、カリフォルニア4州を除くミシシッピ以西の大半がその海路の底にあった。その後の地殻変動によって海路が隆起し、現在のアメリカ大陸が形成されたのである。
作者はアメリカの自然を撮りだしてかれこれ10年余りになる。日本の箱庭的風景とは異なった、大地の営みというか地球の呼吸を感じさせる風景を探し歩いた。撮り始めたときには、かつて北米大陸に巨大な海路があったことは知らなかった。撮影場所の大半が白亜紀には海底だったことを知ったのは、だいぶ経ってからのことであった。
1988年、東京都の4倍あまりの面積をもつアメリカ最初の国立公園イエローストーンが森林火災によってその3分の1を焼失したときのことだ。化学薬品による消火を押しとどめたのは自然保護活動家の発言であった。化学薬品の投下による動植物や土壌への影響は森林の消失よりも重いと判断し、冬が来るのを待ち、雪による消火、つまり自然の力による鎮火にゆだねたのである。人間の存在がなければ、森林火災は自然に発火し、自然に消火するという考えが根底に見える。
作者は1972年からごく最近までネイティブアメリカンの保留地に通い続けてきた。これによって受けたアメリカの印象は、我々日本人も北方少数民族に対して同じ過ちを犯しているが、かなりひどいものであった。しかし、作者は自然に対してのアメリカ人の見方や考え方は、実に力強くダイナミックで、肯定できるものだと考えている。
カラー約20点。 |
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<作者のプロフィール>
菊池 東太(キクチ トウタ)
1943年大阪生まれ。出版社勤務の後、フリーに。日本写真家協会会員。日本写真芸術専門学校講師。
写真展に、81年「砂漠のひとびと」(ミノルタ・フォトスペース)、87年「二千日回峰行」(有楽町そごうデパート)、94年「木造モルタル二階建て」(新宿コニカプラザ)、95年「アメリカンウエスト~ミシシッピの西」、97年「ヤタヘェ 北米最大の先住民、ナバホの20年」(以上、新宿コニカプラザ・札幌コニカプラザ)、2004年「足尾」(銀座ニコンサロン・大阪ニコンサロン)、「DESERTSCAPE」、06年「WATERSCAPE」(以上、コニカミノルタ・プラザ)などがあり、著作に、アメリカ関係本として『ヤタヘェ ~ナバホ・インディアン保留地から』(1981年佼成出版社)、『ジェロニモ追跡』(87年草思社)、『大地とともに』(87年小峰書店・共著)、『パウワウ アメリカ・インディアンの世界』(99年新潮社)、『アメリカ』-ワールド・カルチャーガイド(15)-(2000年トラベルジャーナル)、その他に『日蓮と身延・七面山』『宇佐と国東』『比叡山』『二千日回峰行』『最澄』『禅の四季』(以上佼成出版社)ほかがある。 |
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