銀座ニコンサロン

鷲尾和彦展
[極東ホテル（THE HOTEL FAREAST）]
10/1 (水)～10/14 (火)
10：00～19：00（最終日は16：00まで）
会期中無休

＜写真展内容＞
“私たちは何処から来て、何処へいくのか。”
東京都台東区、かつて山谷と呼ばれた町にある外国人旅行者向け簡易宿。これらのポートレートは全てこの一軒のホテルで撮影されたものである。
旅人、低賃金労働者、放浪者など、時代や社会の動きに最も翻弄されやすい人々を受け入れてきたこの土地の無意識が、今では海外からの旅行者を招き迎えている。旅行者たちは、東京という巨大な都市とこの宿の小さな部屋とを忙しなく行き交い、快楽の消費と引き換えに都市の小さな断片をかき集めていく。この部屋は故郷からも東京の磁場からも切り離された無重力の空間で、どこにも属さない「私」という場所である。そしてこのホテルは移り変わる「浮世（フローティングワールド）」そのものだ。私たちは、誰もが絶えずこの世界をフローティングし続けている漂流者なのだ。カラー50点。

＜作者のプロフィール＞
鷲尾和彦（ワシオカズヒコ）
1967年兵庫県生まれ。98年音楽活動から写真活動へ転身。2001年「ヤングポートフォリオ」(主催：清里フォトアートミュージアム)入選。03年ＴＰＣＣアワード受賞。06年「フォトドキュメンタリーＮＩＰＰＯＮ」(主催：ガーディアンガーデン／東京)入選。
おもな写真展に、01年「インディアン・サマー」(ギャラリーコーワ／東京)、04年「アクロス」(オフィス／東京)、05年「極東ホテル」(ルーニイ247フォトグラフィー／東京)、06年「フォトドキュメンタリー Nippon 2006」(ガーディアンガーデン／東京)、08年「ネイバーフッド」(ピクトギャラリー／大阪)などがあり、作品「インディアンサマー」が清里フォトアートミュージアムにコレクションされている。
2008年写真集「極東ホテル」出版。