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菊嶌 郁俊展
[下町の人 ~向島界隈~]

10/28 (火)~11/3 (月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休



<写真展内容>
作者は1976年に初めて撮影のために向島を訪れた。そのときに出会った老人の「この辺は震災にも戦災にも焼け残ったからね」という言葉に惹かれ、作者の向島通いが始まった。
確かに路地裏に入ると古い建物が多く見られ、いわゆる駄菓子屋風の店が点在するのには驚く。お店の種類も、昔ながらの経師屋、竹籠を編んで売る店、石工屋、コルク栓を造る作業場、足袋をつくる店、豆腐の引き売りなど商店街が賑わいを見せていた。そして何よりも作者が興味を惹かれたのは、そこに住む人々であった。撮影を進めていくうちに、ここには江戸の昔から続いてきた人々の生活と風土が残っているという思いを強くする。
しかし、最近はここにも近代化の波が押し寄せ、昔からの風情がなくなってきた。そこで作者は、これまでの撮影の記録をまとめてみることにした。
展示する作品は、撮影範囲を向島1丁目から5丁目、東向島1丁目から3丁目に限り、旅行者の目線ではなく、できる限り生活者の視点で、そこに住む人々の仕事ぶりや仕来り、仕草の中から日常生活を捉えようと心がけたものである。モノクロ57点。



<作者のプロフィール>
菊嶌 郁俊(キクシマ イクトシ)
1931年東京都八王子市生まれ。57年明治大学法学部卒業。税理士。66年、アサヒカメラ「自由写真の部」第1位入賞。
写真展に、70年「雪の山」(銀座ニコンサロン)、97年「風景の鼓動 ~自然との出会い」(新宿ニコンサロン)、2002年「風景の鼓動 ~白い自然との出会い」(銀座ニコンサロン)、04年「尾瀬ヶ原 ~下ノ大堀の自然」(新宿ニコンサロン)などがあり、写真集に『風景の鼓動 ~自然との出会い』(97年創林社)、『風景の鼓動 ~白い自然との出会い』(02年朝日新聞社)、『尾瀬ヶ原 ~下ノ大堀の自然』(04年朝日新聞社)などがある。
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