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juna21
越間 有紀子展 [Fine, occasionally Sandstorm 「晴れときどき砂嵐」]
砥上 淳展 [食を摂る ~弁当配達員の記録~]

7/31 (木)~8/6 (水)
11:00~19:00(最終日は15:00まで)
会期中無休




[Fine, occasionally Sandstorm 「晴れときどき砂嵐」]

<越間 有紀子展>
中国、北京では、昼夜問わず都市の破壊、再生が繰り返されており、存在と消滅、創造の狭間で全てが曖昧になっている。それらは変化の加速度を増して倍速映像を見ているかのようだ。
その目の前の建物は建築しているのかこれから破壊するのか、増築しているのかそれとも全てが放棄されたものなのか。壊した瓦礫の中でも生活しているのか。そこに人はいるのか。そのような街を、黄砂や足元に積もる掘り返された土砂は、人や人の行為の痕跡をも全てを等しく覆い込むのである。カラー作品。



<作者のプロフィール>
越間 有紀子(コシマ ユキコ)
1974年東京生まれ。学習院大学経済学部卒業。瀬戸正人氏、金村修氏に師事。会社員を経て現在フリー。雑誌、広告などで活動中。
写真展に、2005年8月にグループ展、06年個展「super impose」(ともにPLACE M/東京)などがある。





[食を摂る ~弁当配達員の記録~]

<砥上 淳展>
2004年9月、作者は高齢者専用お弁当という聞き覚えのない言葉にひかれ、配達員となった。
1日約40軒。ふだん何気なく通り過ぎている家々に、驚くほど多くの老人たちが、ひっそりと身を隠し、孤独な生活を送っていた。耳の聞えない老人、目の見えない老人、自分一人で立ち上がることのできない老人、徘徊し、迷子になる老人、糞をまき散らす老人、呼吸すらままならない老人、……。作者にとってこの目の前のあり様は信じ難いものだった。
すっかり面食らった作者は、とりあえずカメラを首から提げ、バイクに跨り、弁当配達の傍らで老人たちの撮影を始めた。
1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月と配達、撮影を繰り返していく。作者が来たことに気がつくとおばあちゃんは身体をなんとか起こし、懸命に呼吸を整える。苦しくて仕方がないのだろう。自分の髪を手でむしりながら、「もう死にたい…」と、泣き出しそうな声で言った。それでもおばあちゃんは、作者の届けた弁当を口にした。
先の改革により一段と苦しくなった老人たちの生活。一人で息を潜め、ひっそりと死を待っている生活。それでも彼らは食べつづけ、生きつづけている。カラー作品。



<作者のプロフィール>
砥上 淳(トガミ アツシ)
1981年神奈川県生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業。東京綜合写真専門学校研究科卒業。約3年間高齢者に弁当を配達する傍ら撮影を行っている。
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