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蒔田 恵理展 [視覚の収束]
2/20 (水)~3/4 (火)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休 |
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<写真展内容>
何かを知るということはそのことの不確定性を認識するということなのかもしれない。例えば量子力学の世界では粒子の位置と速度の両方を完全な正確度をもって同時に決定することは不可能である。どちらか一方を正確に測ろうとすればする程、他方の不確定度は増加する。測定行為そのものが対象に影響を与えてしまうからだ。このことは私たちが日常経験する世界でも言えるのではないか。今自分が見ているものは、実は自分が見たいように見ているにすぎないのだと。
少しでも傾けば崩壊してしまうような飽和状態の極限に立つことで見えてくるものがある。世界が無限に生成と消滅を繰り返すなか、見えるか見えないか、その境界において物事は時に本質を現す。見ること自体が中心に不可知なものを持っているが、その一点に向かっていくことで新たに開かれていくものがあるのではないか。
「愚直なまでにものを見るということに真摯な写真」を好む作者は、自分の写真でそれを問おうとしている。 |
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<作者のプロフィール>
蒔田 恵理(マキタ エリ)
1968年千葉県習志野市生まれ。92年日本女子大学理学部数学科卒業。
写真展に、97年「日本人写真家の眼」展(シテ・アンテナショナル・デザール/パリ・フランス)、98年「日本人写真家の眼」展(京セラコンタックスサロン/東京・銀座)、99年「日本人の視線」展(モデナ市民美術館/モデナ・イタリア)、「見える物体」展(アルル国際写真フェスティバル/アルル・フランス)、2000年「陰翳礼讃」展(川崎市市民ミュージアム/神奈川)、02年「東川アンデパンダン」展(東川・北海道)、06年「写真家の旅=移動する視線」展、「写真家の視線=子供たち」展(以上ギャラリー パストレイズ・東京)―以上グループ展、個展に、99年ギャラリー ル・パルビ(イボス-タルブ・フランス)、同年ギャラリー ドゥ・ドメイン・ムレオー(マディラン・フランス)、05年「漸近線」(新宿ニコンサロン)、06年「VANITAS」(ギャラリー パストレイズ・東京)などがある。
コレクション:フランス国立図書館(パリ・フランス)、ル・パルビ(イボス-タルブ・フランス) |
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