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渡辺 眸展 [hitomi watanabe early works 全共闘の季節 1968―69]
10/17 (水)~10/30 (火)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休 |
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<写真展内容>
1968年は世界が揺れた年であった。ベトナム戦争、キング牧師やロバート・ケネディが暗殺され、パリ革命が起こり、アポロが月に到着した。そして作者が写真を撮りはじめた年でもあった。
新宿の街を、作者はカメラを持ってほっつき歩き、ときには居酒屋にストップしては撮りつづけていた。そんな日々が続いていた10月21日夜中、新宿駅周辺が群集で大混乱になっている流れに遭遇した。「国際反戦デー」に集まった群衆である。いままでメディアの情報として知っていただけのベトナム戦争が、群衆のひとりとしてリアリティとなった。機動隊のサーチライトが、揺れる群集の中からヘルメット群を照らし、シルエットとなって群れ、揺れていた。スチューデントパワーが始まっていたのである。
この前後、作者ははじめて東大の本郷キャンパスに入った。そこで山本義隆氏(当時東大全共闘代表)に出会ったことが、作者が東大闘争を撮ることを決定的なものにした。
バリケード内は地方からの学生、一般の人、高校生たちの出入りができる開放空間でもあった。そして東大のほか、京大や高校にも作者は出かけた。
40年近い時を経たいま、記憶がだんだん遠のいていくなか、唯一残されたフィルムによって、新たな記憶、奥深くあった全共闘スピリットが引出されてきた。
モノクロ40~50点。 |
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<作者のプロフィール>
渡辺 眸(ワタナベ ヒトミ)
1942年東京都生まれ。明治大学・東京綜合写真専門学校卒業。72年からはじまったアジアへの旅立ち、魂の原郷に出会いそこで暮らし、四半世紀にわたる。以降、異界を行ったり来たりしながら、スピリチュアルドキメントを撮りつづけている。雑誌等の仕事でも活躍中。
主な写真展:1985年「天竺」(ツァイトフォトサロン/東京)、94年「猿年紀」(巡回展。ツァイトフォトサロン、G/ガーデン/以上東京、由布院美術館/大分、ぎゃらりートラックス/山梨、ississ/京都)、95年「水の呼吸」(Egg Garelly/東京)、97年「西方神話」(巡回展。WTCミュージアム/大阪、ぎゃらりートラックス/山梨、コニカプラザ/札幌コニカ)、2001年「Lotus」(巡回展。Egg Garelly/東京、ississ/京都、聴潮閣/大分、森呼吸/山梨、ちめんかのや/東京)、03年「てつがくの猿」展(ちめんかのや/東京、花吹雪/静岡、ぎゃらりー山田/京都、小破美術館/伊勢)など。
写真集:『天竺』(野草社)『猿年紀』(新潮社)『モヒタの夢の旅』(偕成社)『西方神話』(中央公論新社)『CD-ROM 西方神話』(デジタローグ)『ひらいて、Lotus』『てつがくの猿』(以上出帆新社)以上既刊、近刊『東大全共闘1968-1969』(新潮社)。
パブリックコレクション:「天竺」シリーズ(東京都写真美術館) |
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