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juna21
羽太 康雄展
[遺伝詩]

10/30 (火)~11/5 (月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休



<写真展内容>
作者の母がガンで急逝した。生活が荒れた作者は、その後結婚もだめになり、途方にくれる日々を過ごしていた。憂さ晴らしにでもなるかと、久しぶりに埃をかぶっていた一眼レフを片手に街へ出てみた。
何かを撮ろうということもなく、ただ感覚に身を委ねて歩く。しかし写真を撮るということからしばらく離れていた作者には、日常の光景が記号化されてしまっていて、写真を撮るためにはそれを打ち砕くような視線で光景に問いかけていくしかなかった。
写真を撮っていると、作者はいつも考える。幼い頃に素直な視線で見ていた光景や、感情があふれ出し、涙で視界がうっすらと歪んだ光景は今でも作者の中に残っているのだが、なかなかそこにたどり着くのが難しく、シャッターを押せないことがよくある。これは原風景を追っているだけなのかもしれないのだが。
展示する作品には、10年前に初めて撮った写真が数点混じっている。最近撮った写真と混ぜ合わすことができるか不安であったが、意外に違和感なく溶け込んでいる。作者はむしろその数点が本展の土台となっているのではないかと気づいたという。



<作者のプロフィール>
羽太 康雄(ハブト ヤスオ)
1976年東京都生まれ。99年日本写真芸術専門学校卒業。スタジオアシスタントにつくが性に合わず、挫折。自分の作品の発表場所を探し、やっと見つけたのが若者が集うクラブのラウンジでの展示であった。まったく見てくれず、ただむなしさだけが残るばかりであった。以後数年写真を撮らなくなったが、2年前にガンで母親が急逝し、このことが写真への気持ちを戻してくれた。知人にプレイスM 夜の写真学校の事を聞き、1年程前から瀬戸正人氏に指導を受け、現在にいたる。
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