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新宿ニコンサロン


佐藤 哲郎展
[紐育流浪]

8/14 (火)~8/27 (月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
8/19 (日)、8/20 (月) 休館



<写真展内容>
ニューヨークのマンハッタンで撮影した路上生活者の記録である。
彼らは奴隷として連行されてきた人たちの子孫、権力中枢の麻薬利権の被害者でもある薬物依存症患者、アルコール依存症患者、連邦政府による包括的公的扶助制度がないことによる失業者と高齢者、利用されるだけの不法移民、土地を略奪された先住民の子孫、1980年代からの制度の改悪で精神病院から強制退院させられた神経疾患の患者、国民全体を対象とする公的医療保障制度がないため高額治療費を払えないエイズ患者、身体障害者などが多数を占め、先進国なら本来ケアされるべき社会的弱者であるにもかかわらず、そのまま路上に棄てられているのである。
撮影しながら作者は思った。ここは経済戦争の戦場そのもので、彼らはそこにはじき出された流浪の民であり、第三世界の難民や、アメリカに攻撃された国の戦争被害者のイメージと重なり合うと。
こういう政策を平気で行なう国家の言いなりになったらどうなるかは、増え続ける日本のホームレスやネットカフェ難民が教えてくれている。モノクロ約65点。



<作者のプロフィール>
佐藤 哲郎(サトウ テツロウ)
大分県別府市生まれ。青山学院大学経営学部卒業。編集者としての出版社勤務を経てフリーカメラマンに。現在主に音楽分野の撮影に携わっている。
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