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須田 一政展 [ニホンノ風景]
5/16 (水)~5/29 (火)
10:00~19:00(最終日は16:00まで) 会期中無休 |
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<写真展内容>
戦後、私たちの目標は極めてシンプルなものであった。腹いっぱい飯を食いたい、お洒落をしたい、豊かな暮らしがしたい。誰もがそんな夢の実現にむかって走り続けた。走ることに夢中で自分の足が地面から離れたことにも気付かず、気が付いた時には着地点を見失っていた。仕方がないので年寄りは過去にそれを見いだし、若者はいつまでも浮遊するしかないような、そんな時代になった気がする。 作者はかつて「日本の風景」と題した作品を発表した。本展はその延長にあるものだが、イメージの多様化という言葉も使い古された今、作者には作者の前にある風景がまるでイリュージョンのように思える。放射線状に遠のく日本人の心が「美しい国」を振り返るのはいつのことなのだろう。モノクロ45点。 |
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<作者のプロフィール>
須田 一政(スダ イッセイ)
1940年東京都生まれ。62年東京綜合写真専門学校卒業。演劇実験室「天井桟敷」(寺山修司主宰)専属カメラマンを経てフリーとなる。76年日本写真協会新人賞、83年日本写真協会年度賞、85年東川賞国内作家賞、97年土門拳賞を受賞。現在大阪芸術大学写真学科教授。
主な作品に、「風姿花伝」「物草拾遺」「日常の断片」「人間の記憶」などがある。 |
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