Nikon Imaging
Japan
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新宿ニコンサロン


山崎 節男展
[海のセラピー]

2/20 (火)~2/26 (月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休



<写真展内容>
善と悪。神。そして人間。それらのことに自分なりの答えを見つけるために作者は旅を続けていた。しかし人間性の問題ひとつにしろ、そのありのままの姿を受容できずにいた。そして作者は分裂病になった。
最初のうちは作者自身が病気だと思っていないので幻聴と共に旅を続けた。その状況にはもちろん動揺したが、幻聴は作者に「常識に従って行動しろ」とアドバイスした。
分裂病になっても、自身は狂ってはいない、視覚や聴覚というものが狂って、外部の世界が狂ったように感じられるのだ、と自分が選ばれたものになったような錯覚を起こしたのも事実である。自殺を思ったこともある。その中でも作者は常に答えを見つけようとしてきた。しかしその幻聴がもたらす世界は実体のないものであった。そして真実もない。それを追えば追うほど作者は混迷し、消耗していった。その無秩序こそが悪だと気づいたとき、作者は病院に行った。2年間が過ぎていた。
今回展示する海の風景写真は、そのリハビリの中から生まれたものである。
海辺にたたずむと、海は森のように人を空想に誘わず、心がなごむ。そして歴史や人の流れはしばしば川にたとえられるが、それが注ぎ込むのが海なのがいい。その中を大きな魚が自由に泳ぎまわっているのがいい。
作者は写真を撮りながら大きく息を吸って、水平線の下にあふれているのは秩序だと思う。そして作者は帰ってきた。モノクロ48点。



<作者のプロフィール>
山崎 節男(ヤマサキ セツオ)
1961年生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業。
写真展に、94年「ZANSKAR」、97年「ココナツクラブ」、99年「チベットのひと・影」(いずれも銀座ニコンサロン)などがある。
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