大阪ニコンサロン

柴田れいこ写真展
[団塊世代の女たち　天女の羽衣]
12/15(木)～12/20(火)
10：00～18：00
会期中無休

＜写真展内容＞
作者は戦後のベビーブームに生まれ、爆発的な人口の塊となり、いわゆる「団塊の世代」に属する。その世代の女性たちは、受験戦争、大学紛争、ベトナム戦争、ビートルズ、ミニスカート、ウーマンリブなど、新しい大きなうねりの中で青春時代を過ごした。そして、多くは結婚し、妻として母として嫁として、また社会人として忙しい日々を懸命に生きてきた。気がつけばすでに半世紀を生き、50代半ばとなった。子どもたちも巣立ち、夫や自分自身の定年も近づき、あと数年で高齢化社会の中へどっとなだれ込もうとしている。
そんな今、妻や母などのいろいろな属性を離れて、一人の人間としての自分自身を見つめ直すとき、現実を肯定しながらも、深層には不完全燃焼感や不安や焦りを抱えたままの自分がいるのを、作者は強く意識させられる。
団塊世代ゆえの大きなうねりの中で、エネルギッシュに生きた若い日々。そんな日々に置き去りにしてきた自分の羽衣は、まだどこかに引っ掛かったままあるのだろうか。それを身にまとえば、もう一度軽やかに舞うことができるのだろうか。
このような作者自身の意識を、同じ団塊世代の女性たちのポートレートを通して表現した。モノクロ45点。

＜作者のプロフィール＞
柴田れいこ（シバタレイコ）
1948年生まれ。岡山県在住。2005年大阪芸術大学写真学科卒業。
2005年「4人展」（岡山県津山市）、「P01-6人展」（同）に参加。