|
|
|
蒔田 恵理写真展
[漸近線―asymptote―]
10/25(火)~10/31(月)
10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会期中無休 |
|
<写真展内容>
直線に限りなく近づいていきながら、決して交わることのない曲線は、作者が常に写真というものに対して抱いてきた印象と重なる。しかし、決して交わることがなくても、限りなく近づくことはできる。写真を撮るという行為が「見る」ということを根底から問う作業のひとつであるとすれば、その作業の極点に立つことは何を意味するのだろうか。
鏡に映ったものを見ることはできても鏡自体を見ることはできない。しかし、映ったものにすぎないにせよ、それを見る以外にないのではないか。見えない世界は見える世界のなかに内包されているのではないか。作者は自分の写真でそれを確かめたいのだ。
自分の意識をある対象のなかへとすべりこませるように写真を撮る。己の意識が己自身を超えていき、対象が対象自身を超えていくような瞬間を捉えることで、時間を止めることができるのではないか。しかし、対象から受けた感覚の強度に反比例するように、写真は徹底的に無関心な冷たさを内包する。あらゆる曖昧性を抱えながら、イマージュは現れては消え、また現れては消えていく。モノクロ40点。 |
|
<作者のプロフィール>
蒔田 恵理(マキタ エリ)
1968年千葉県生まれ。92年日本女子大学理学部数学科卒業。
グループ展:97年「日本人写真家の眼」展(パリ/フランス)、98年同展(京セラコンタックスサロン/銀座)、99年「日本人の視線」展(モデナ/イタリア)、「見える物体」展(アルル/フランス)、2000年「陰翳礼讃」展(川崎市市民ミュージアム)、02年東川アンデパンダン展(北海道、東川)。
個展:99年ギャラリー・ル・パルビ(イボスータルブ/フランス) コレクション:フランス国立図書館 |
|