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大阪ニコンサロン


juna21
中嶋 仁司展 [Among the Usual]
紀 あさ展 [storie]
平本 潮展 [MIESTAS・街]
廣瀬 遥果展 [Vein]

9/29(木)~10/4(火)
10:00~18:00
会期中無休





[Among the Usual]

<中嶋 仁司展>
作者には、スポットライトを当てられたかのように、その被写体が風景の中で浮かび上がって見えた。日常、それらは人間によってある特定の理由からある特定の名前で呼ばれているが、もしその理由や名前が除かれたならば、いったい何であるのかという疑問にたどりつく。
夜昼問わず、何度も同じ道をドライブしていて、あるふとした瞬間にそれらと巡り会ったというよりは、普段何度も目にしていたけれども、ある時突然、それらの放つ微細なエナジーや、独自の美しさ、奇妙さに気付かされ、作者はシャッターを押した。
それらは、ある特定の場所や特別の人間しか立ち入ることのできない場所にあるのではなく、我々が生活している日常の風景の中にあった。
8×10インチ大型カメラにより3年間アメリカで撮影した作品。コンタクトプリント、Silver Gelatin Print。今回は、一部の作品をスキャニングし、コンピュータによって処理したプリント制作を試みた。モノクロ30点。




<作者のプロフィール>
中嶋 仁司(ナカジマ ヒトシ)
1977年神奈川県生まれ。99年東京綜合写真専門学校卒業。2003年Ohio Institute of Photography & Technology卒業。




[storie]

<紀 あさ展>
ひとつの町の物語。この町はオーストラリアの小さな町。白ワインが有名。春には桜並木と菜の花畑。羊がいっぱい。きれいで静かで穏やかだ。
すこし昔、まだ世界が二番目の大きな戦争をしていた頃、この町には捕虜収容所があった。捕虜の大半は日本人とイタリア人だった。八月の満月の夜、1000人以上の日本人捕虜による集団脱走事件が起こった。
事件から60年経った昨年、この町で記念行事が行われた。作者は、その行事の模様を中心に、町の人々、訪れた人々、町の風景など、この町の今を撮った。カラー約30点、モノクロ約20点。



<作者のプロフィール>
紀 あさ(キノ アサ)
東京綜合写真専門学校卒業。2004年渡豪。05年帰国。
写真展に02年4月「SEN ZEN City」(新宿ニコンサロンJuna21)、03年4月「SEN ZEN City」(大阪ニコンサロンJuna21)がある。
作者ホームページ http://www.kinoasa.com




[MIESTAS・街]

<平本 潮展内容>
2004年5月、バルト海に面した三つの国、エストニア、ラトビア、リトアニアがEUに加盟した。同年9月、作者はその三国に旅行した。旧ソ連諸国であったこれらの国は独立国家共同体(CIS)に属さなかった結果、ロシアではなく西欧と文化的に一体でありつつ、ロシアに対する意識もある。作者はそうした空気をある程度感じ取りながら、日中にはない夜の街の美しさ、暗闇の中にある面白さ、街頭の光の反射に漂う哀愁に魅了された。
デジタルカメラは即時性に優れ、暗部の撮影に強い。その特徴を利用し、楽しみながら撮ったカラー作品38点を発表する。




<作者のプロフィール>
平本 潮(ヒラモト ウシオ)
1979年生まれ。98年茨城県立上郷高校卒業。2004年日本写真芸術専門学校入学。




[Vein]
 
<廣瀬 遥果展内容>
作者は、繰り返す日々の向こうに独特の世界を見ている。そして、残らない今日を焼き残すように、体の中に記憶として残っている些末で不確かな光景をつないでいく。人前に晒す意味のない世界、今ではない今日、誰かがもういない風景、そこに感じる熱のイメージを追って、深海に沈むように、圧倒的な無音に向かおうとしている。その過程で純化していく像は、元の風景を遠く離れる。無い世界の、無い色の鈍さ――それを見ることを作者は欲している。



<作者のプロフィール>
廣瀬 遥果(ヒロセ ハルカ)
1983年静岡県生まれ。2002年東京芸術大学美術学部入学。2003年「二十代作家の挑戦IN & OUT」展に作品を発表。
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