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銀座ニコンサロン


毎日新聞社 第24回土門拳賞受賞作品展
坂田栄一郎写真展
[PIERCING THE SKY ―天を射る]

4/25(月)~5/14(土)
10:00~19:00
4/29(金)、5/1(日)、3(火)、4(水)、5(木)、8(日)、 休館








<写真展内容>
本展は、作者が7年間にわたり撮影した世界の著名人のモノクローム肖像写真とカラーの自然写真とを組合せて構成した意欲的な作品である。
建築家磯崎新と桜の幹、歴史学者色川大吉とフクロウ、舞踏家で振付、演出家の勅使河原三郎と新芽の根本にささって死んでいる蜂、自然保護活動家エディー・プーと汚れなき砂浜、女優エマ・トンプソンと木蓮の花弁、作家アリス・ウォーカーと荒野に咲く花……など、環境問題を人間と自然との共生というポジティブな視点から捉え、かけがいのない自然を謳いあげている。
作者は広告写真とポートレートで著名だが、大学では報道写真を学び、ニューヨークに在住したのはヒッピーカルチャーの全盛期であった。そんな作者が、前作「amaranth」に引き続き、メッセージ性のある写真という原点に回帰した作品を展示する。



<受賞理由>
坂田氏は1970年代初頭より広告や人物写真の分野でたぐい稀な創造性にあふれる作品を数多く発表してきた。受賞作「PIERCING THE SKY ―天を射る」は、思想家、歴史家、作家、画家など、世界の巨人に透きとおった視線を当てた肖像写真と自然のなかの生命のドラマを組合せて、今世紀避けて通れない環境問題を、人間と自然との共生というポジティブな視線から捉え思索したスケールの大きな作品である。坂田氏の強靭な精神性と他者を慈しむ豊かな心は評価に値する。




<作者のプロフィール>
坂田 栄一郎(サカタ エイイチロウ)
1941年東京生まれ。65年日本大学芸術学部写真学科卒業後、ライトパブリシティに1年在籍。66年に渡米し、ニューヨークで写真家リチャード・アベドンに師事。70年、個展「Just Wait」(銀座ニコンサロン)でデビュー。71年に帰国後、CM、雑誌などを中心に活躍。88年に創刊された週刊誌「AERA」の表紙ポートレートを創刊以来担当。撮影した人数は850人を超える。93年「アルル国際写真フェスティバル」にメインゲストとして招待され、その作品は「アルル名誉市民賞」を受賞。
写真集に『注文のおおい写真館』(流行通信社/85年)、『TALKING FACES』(六耀社/90年)、『amaranth』(朝日新聞社/95年)などがある。



<「土門拳賞」について>
わが国における今日の写真表現の多様化には目を見張るものがあります。その中で土門拳氏(1990年没)が提唱したリアリズム運動は、写真文化の流れのひとつを作ったといっても過言ではありません。
毎日新聞社では創刊110年記念事業のひとつとして、1981年(昭和56年)に土門氏の輝かしい業績をたたえ、「土門拳賞」を制定しました。
授賞対象は、毎年1月から12月までの間に発表された写真集、写真展などの作品のうち、優れた成果をあげた写真家で、プロ・アマチュアは問いません。
選考は、推薦委員をお願いしている全国各地の写真家・評論家・作家・学芸員など約80人から、対象となる作品と写真家の推薦をしていただき、それを候補として毎年2月に選考会を開催し、受賞者を決定します。
発表は3月下旬に、毎日新聞紙上およびサンデー毎日誌上(グラビアページ)で行い、後日、東京・銀座と大阪のニコンサロンで受賞記念展を開催します。また、山形県酒田市の「土門拳記念館」でも作品展が開催されるとともに、作品は同記念館に永久保存されます。
授賞式は4月に行われます。受賞者には、表彰状、正賞として記念ブロンズ像「少女」(佐藤忠良氏制作=彫刻家、新制作協会員)、副賞として賞金(30万円)が贈られます。

※第24回「土門拳賞」の選考委員は、次の各氏です。
江成常夫(写真家・九州産業大学大学院教授)
長野重一(写真家)
内藤正敏(写真家・東北芸術工科大学教授)
村松友 (作家)
仁科邦男(毎日新聞社出版局長)
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