Nikon Imaging
Japan
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銀座ニコンサロン


勝又 邦彦写真展
[硫黄島へ]

1/5(水)~1/15(土)
10:00~19:00
1/9(日)、1/10(月) 休館



<写真展内容>
現在の日本領で、第二次世界大戦において最初の地上戦――米軍28,686名の戦死傷者(米軍の最多戦死傷者数)と日本軍20,129名の戦死者を出す死闘――が行われた硫黄島。日本領でありながら、未だに12,000柱の遺体が眠る玉砕の島は、小笠原諸島の日本返還後も一般人はもとより、旧島民の帰島も許されない軍事的要衝である。
この島IWOJIMAは、J・ローゼンタールの写真「硫黄島米国旗掲揚」とともに第二次世界大戦の日米戦の勝利のシンボルとして著名だが、日本では一般の認知が低い。
作者は単純な平和主義者であり、自由を求める一人で、特定の政治的党派や信条に与するものではない。ただそのような島があること、我々のまわりには事実として自衛隊があり米軍があること、それらを指し示すだけである。
自衛官の親をもち、17歳で硫黄島に散った伯父をもつ作者だが、平和な日本の自衛隊と、未だ一般人の入島が許されぬ過去の激戦地とを結ぶ作業は、静岡県を中心とした各地の自衛隊と小笠原、硫黄島をめぐることで終わるはずだった。しかし事態は急変し、政府はイラクへの自衛隊派遣を決め、日本は憲法改正を含めた再軍備の方向に向いつつある。
戦後60年を迎える現在にあっても、同じ国土の中に、政治的な理由によって故郷の土を自由に踏めない人たちがいるということはどういうことだろうか。一体戦争とはどういうもので、国家とは国民にとって何なのだろうか。一体日本とは国民にとって、どういう国なのだろうか。日本人は本当に変わったのだろうか。南の海は沈黙を続けるばかりである。カラー3点(その他映像などによるインスタレーション)。



<作者のプロフィール>
1967年静岡県生まれ。早稲田大学法学部卒業。在学時より絵画、文筆、写真、映像作品の制作を始める。国内外でライターや金融機関勤務など様々な職種に就く。インターメディウム研究所在学中の97年より作品発表を開始。2001年、さがみはら写真新人奨励賞受賞。現在は写真家、美術家、文筆家、商業写真家として活動中。東京ビジュアルアーツ非常勤講師。
主な写真展に、02年「写真の現在 2サイト―場所と光景」(東京国立近代美術館)のほか、個展、グループ展など多数。
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