<写真展内容>
本展は、作者のアイデンティティを形成したと思われるモノが被写体となっている。それは例えば玩具から受けた様々なイマジネーションであったり、花から受けた儚さや美であったりする。
作者自身少年時代を顧みると、まったく関係の無いような玩具同士でさえ、そこからなんらかのストーリーを思い浮かべ、コレクションし、遊んでいた。そこには理屈や法則は見受けられない。なぜなら、それらは既にそこに在ったモノだったからだ。作者自ら望んで手に入れたモノもあれば、所在が知れないモノもある。いま思えば、少年時代の作者の部屋を中心とした世界は、乱雑で、混沌としたものさえ感じる。家にはいつも花があったし、襖を開けた作者の部屋は散らかったなかの一角だけが妙に片付けられ、様々な玩具が並んでいた。
標題の「Source」は、作者のなかに存在し、消えることのない影響力をもたらすモノの集まりなのである。 |