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第5回(2003年) 三木淳賞
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選考理由:
「緊張の方向」は、生活圏に点在する事物が構成する空間を注視し、無関係と見えるモノの間に潜む関係性を探ろうとする試みから生まれた。結果的には意味的必然へは収斂せず、逆に意味的崩壊へと向かうベクトルが表出されたところに面白さがある。これは作者の意に反する結果と予測されるが、現実の生活空間における脈絡のない事物の在りようを見事にとらえている。この表現力は、対象を凝視することから生まれたフレーミング力、事物をオブジェ化するプリント技術力がもたらした。また、異なる写真イメージを上下に配置する展示会場構成が効果的であった。これら撮影現場での集中力、プリント技能等で見られた力量が評価された。 |
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作者略歴:
1977年、京都府生まれ。ビジュアルアーツ専門学校大阪写真学科(夜間部)卒業。同校写真学科研究科修了。写真展に03年1月第13回ヤング・ジャパニーズ・フォトグラファーズ+ブルガリヤン・フォトグラファー展、5~6月大阪写真月間2003「写真家150人の一坪展」への参加出品などがある。 |
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