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PAGETOP
Vol.
43

山口大志 × AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G ED

DX 10-24mm f/3.5-4.5。大自然の深奥を撮る。

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生命に満ち溢れたアマゾンを撮ることがライフワークである。全長約7,000kmにも及ぶアマゾン川流域の圧倒的な大自然をこの眼で捉え、全身で感じ、記録し続けたい。今回はペルーおよびボリビア国境に広がる熱帯雨林と、ペルー北部の熱帯アンデス地域の雲霧林で撮影を行った。
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メインカット

・カメラ : D7200 ・レンズ : AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G ED ・画質モード : 14ビットRAW(NEF) ・撮影モード : マニュアル、1/60秒、f/22 ・ホワイトバランス : 色温度(5260K) ・ISO感度 : 250 ・ピクチャーコントロール : スタンダード

作品2:ランに飛来するアオミミハチドリ。ホバリングで花の蜜を吸う。ペルー雲霧林で撮影。

・カメラ : D7200 ・レンズ : AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G ED ・画質モード : 14ビットRAW(NEF) ・撮影モード : マニュアル、1/60秒、f/18 ・ホワイトバランス :色温度(5260K) ・ISO感度 : 640 ・ピクチャーコントロール : ビビッド
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レンズは、超広角の10mmから2.4倍のズーム域をカバーする、DX 10-24mmである。35mm判換算で15-36mmの画角に相当する。ボディーは機動性に優れ、さらに薄暗い密林の中でも優れた高感度性能によって安定した高画質を得られるD7200を選んだ。
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撮影は約1ヵ月続き、その間ほぼ毎日、多様な生命を捉え続けた。その中でメインカットとなったものが、チョウの群れを写した一枚。真昼の最も暑い時間帯、川辺の砂地にアゲハやシロチョウの仲間が集まり吸水を行っていた。気配を消すことを意識して静かに、そして限界まで近寄る。
(次へ続く↘)

作品3:四方に広がる巨大な板根。樹高約35mの大樹を支えている。ペルー熱帯雨林で撮影。

・カメラ : D7200 ・レンズ : AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G ED ・画質モード : 14ビットRAW(NEF) ・撮影モード : 絞り優先オート、2秒、f/18 ・ホワイトバランス :色温度(5260K) ・ISO感度 : 160 ・ピクチャーコントロール : ビビッド

作品4:密林に咲くヘリコニア。スコールで花苞(かほう)がしっとりと濡れていた。ペルー熱帯雨林で撮影。

・カメラ : D7200 ・レンズ : AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G ED ・画質モード : 14ビットRAW(NEF) ・撮影モード : マニュアル、1/40秒、f/11 ・ホワイトバランス :色温度(5000K) ・ISO感度 : 200 ・ピクチャーコントロール : ビビッド
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焦点距離を超広角の10mmとし、マニュアルフォーカス時0.22mの最短撮影距離を活かして近距離からローアングルで狙う。ほぼ真上から射す太陽光によってチョウの翅に影ができていた。コード接続したスピードライトSB-700を左手に持ち、斜め上から光を当て翅の色を出す。
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このレンズは、迫力あるワイド感で群れ全体を捉え、画面の隅々にわたる高い解像力で、翅の鱗粉(りんぷん)や体毛まで描写してくれた。これからも密林の生命を撮り続ける
―― 私のNIKKORで。

作品5:樹冠に枝葉を伸ばすルプナの木。まもなく密林に夜がやって来る。ボリビア熱帯雨林で撮影。

・カメラ : D7200 ・レンズ : AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G ED ・画質モード : 14ビットRAW(NEF) ・撮影モード :絞り優先オート、1/6秒、f/13 ・ホワイトバランス :色温度(4550K) ・ISO感度 : 200 ・ピクチャーコントロール : ビビッド

INTERVIEW
MOVIE

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PHOTOGRAPHER

山口大志(やまぐち ひろし)

NIKKOR

AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G ED

BEHIND THE SCENE

撮影レポート
01
南米アマゾン川流域に広がる密林の最深部へ

  • ペルーのプエルト・マルドナド国際空港


  • マルドナドの街から川を遡上する

山口先生が初めてアマゾンを訪れたのは約15年前。日本では見ること、感じることのできない圧倒的な自然に触れ、以来この密林を撮影する旅を繰り返しています。今回の撮影はアマゾン川の源流に位置する、南米大陸北西部のペルーおよびボリビアの熱帯雨林と雲霧林で行われました。雲霧林とは熱帯、亜熱帯の標高の高い地域で、霧が頻繁に発生する森林地帯。ペルーのアンデス山脈の斜面に広がっています。先生はまずペルー南部の熱帯雨林を目指しました。東京からアメリカのダラスを中継してペルーの首都リマへ、そこからクスコを経てプエルト・マルドナドに到着。ここから密林の最深部へはアマゾン川の支流をボートでひたすら遡ります。日本からの全行程はなんと3日間。先生は「ここまで来ないと本当に健康なジャングルを撮ることはできません」とおっしゃっていました。まさに密林の深奥への旅となりました。
02
高い機動力と広い画角で密林の撮影に応えた、DX 10-24mm

  • D7200+AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G ED


  • 撮影時の装備、機動性が大きな力になる

今回の撮影で使用したレンズは、AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G EDでした。DXレンズですので、35mm判に換算すると15-36mmの画角に相当します。超広角から標準までをカバーし、肉眼では捉えきれないような広大な風景はもちろん、肉眼に近い印象で被写体を撮ることもできます。また、最短撮影距離が0.24m、マニュアルフォーカスでは0.22mと短く、超広角ではよりダイナミックな構図を狙え、望遠側ではクローズアップ撮影も可能。DXのボディーと組み合わせたコンパクトなシステムで、遠距離の旅にも、高温多湿で足元が不安定な森の中を長時間移動する際にも撮影者の負担を最小限に抑えてくれます。先生からは「光学性能や機動力はもちろんですが、手になじみやすく操作がスムーズなことも大きな利点です」というコメントをいただきました。
03
生命力あふれるチョウの群れを、ダイナミックに高解像に捉えた

  • チョウの群れの撮影に集中する


  • アマゾンへの旅はこれからも続く

約1ヵ月の滞在中、山口先生はさまざまな被写体を撮影しました。巨大な樹木や色鮮やかな花、鳥や昆虫、爬虫類など、まさに健康な密林だからこそ出合うことのできる多種多様な生命たちです。その中でメインカットとなった作品が、ペルーの熱帯雨林で撮影されたチョウの群れ。早朝より開始した密林の撮影から戻りボートから水辺に降りたところ、その近くにチョウが吸水のために集まっていました。おそらくすぐに飛び去ってしまいます。先生は瞬時で撮影のための機材設定を整え、ゆっくりと群れに近づきました。右手にカメラ、左手にTTL調光コードSC-28で接続されたスピードライトSB-700が握られています。スピードライトは、晴天のため強く出ていた影を緩和するためでした。そしてカメラを地面に置くようにして、レンズの先端をぎりぎりまで被写体に近づけて撮影。焦点距離は最も広角側の10mmでした。超広角で群れ全体を捉えつつ限界まで近づくことにより、リアルな躍動感が伝わってきます。さらに密林と空を背景に入れて深い奥行きを演出。高い解像力によって描写された体毛や鱗粉(りんぷん)などが生命の力をより強く感じさせる一枚となりました。

こちらに掲載されている情報は、2016年4月現在のものです。

苛酷な条件の中で撮影現場を捉え続けた、COOLPIX AW130

  • たとえスコールでも確実に撮影に臨める

    水辺での撮影も安心

    今回の撮影レポートの写真と撮影現場ムービーの収録には、D7200、D4の他にCOOLPIX AW130が使用されました。AW130は防水30m、耐衝撃2.1m、さらに高い防塵機能などを備えた、アウトドア仕様のコンパクトデジタルカメラです。アマゾンの密林は高温多湿でスコールなども多く、カメラにとってはとても厳しい環境。旅立つ前、現地でより簡単に使え、丈夫で信頼できる小型の機材も用意しようということで選ばれました。レンズには、深い森の中などの暗所に強く、そしてワイドに撮れる、f/2.8、24mm相当からのNIKKORレンズが採用されています。さらに120mm相当までの光学5倍ズーム、240mm相当までの10倍電子ズームを備え、さまざまな撮影シーンに対応。アマゾンの最深部でも大活躍をしました。

  • COOLPIX AW130

    • オレンジ

    • カムフラージュグリーン

    • ブルー

DATA

写真家: Hiroshi Yamaguchi
レンズ : AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-4.5G ED
カメラボディー : Nikon D7200
キーワード : 風景・自然
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