撮影ポイントは、撮影中の安全も考慮してホテルの敷地内とした。さらに人が来ないこと、人工の光の影響が少ないことなどを条件とした。三脚は遠征時に常用している比較的小型の最大径28mmのカーボン製。風があると最大径32mm以上の重いものが望ましいが、車ではなく公共交通機関を利用する遠征時には運搬のことも考えて最大径28mmを使用している。カメラボディーのストラップは、風にあおられたり、誤って引っかけたりすることのないよう、外すか束ねることが基本である。レンズは、ダイナミックな天の川の撮影にはAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDを選び焦点距離は14mmに、また夏の大三角の撮影にはAF-S NIKKOR 28mm f/1.4E EDを選択した。ピント合わせはマニュアルフォーカスにした後、ライブビューを最大に拡大して無限遠の被写体で正確にピント合わせをした。夕方から撮影をはじめ、日没後最低1時間は撮影したかったので、そのための構図も重要なポイントである。14-24mmは、撮影終了時刻に主役の天の川が画面のどのあたりにくるかをスマートフォンのアプリ※などで確認しながら、また28mm は暗くなってからの撮影のため、主要な星の位置を画面上で確認するとともに、星がどう動くかを想定しながら構図を決めた。
※スマートフォンを実際の空にかざして星や星座を観測できるアプリ。日時を入力すればその場所とその時刻の状態が表示される。私は、iステラ(アストロアーツ社:有償)を使用しているが、フリーソフトもいくつかある。
写真:セッティングを完了、左側にAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDを、右側にAF-S NIKKOR 28mm f/1.4E EDを装着