遠近感(パースペクティブ)とは、「近くのものは大きく、遠くのものは小さく見える」というものです。
写真ではレンズの焦点距離を変えることで遠近感をコントロールできます。
レンズには広角レンズと望遠レンズがあります。
広角レンズは画角が広いため、近くのものと遠くのものでは写る大きさが大きく変わります。
つまり「近くのものはより大きく、遠くのものはより小さく」写ります。
これに対し、望遠レンズは画角が狭いため、広角レンズほど近くのものと遠くのものの差が現れにくくなります。
この特性を利用すれば、レンズの焦点距離を変えることで、遠近感を強調したり、弱めたりすることができます。
焦点距離の異なるレンズで、被写体を同じ大きさに写したときのことを考えます。
焦点距離の異なるレンズを使っても、被写体を同じ大きさで写すことができます。
広角レンズなら被写体にグッと近づき、望遠レンズなら被写体から離れることで被写体を一定の大きさに写すことができます。
このように、被写体とカメラの距離を変えれば、被写体を同じ大きさに写すことができますが、背景の写り方は変わってきます。
広角レンズでは背景が広く写り、遠近感が強調されます。
これに対し、望遠レンズでは広角レンズほど背景が広く写らず、遠近感が圧縮されたように見えます。
背景が広く写り、遠近感が強調されます。
背景が広く写らず、遠近感が圧縮されたように見えます。
人物の大きさが一定となるように、カメラと人物との距離を変更しながら撮影しました。
人物と背景とのバランスを見てみると、広角レンズほど背景までの遠近感が強調されていることが分かります。